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専守防衛 形骸化許さぬ

政府が敵基地攻撃能力を含む安保3文書を改定した。岸田総理は議論を重ねてきた、プロセスに問題ないと強弁したが、国会で野党から様々な質問を受けても、検討中だからと言って詳細を答えなかった。43兆円、GDP費2%の防衛費の根拠も積み上げだと言ったが、示されたのは「つかみの額」だけで、まさに金額ありきだった。ましてや増税してまで防衛費を増額することを、与党は選挙で真正面から公約として掲げただろうか。

太平洋戦争敗戦から一貫して維持してきた平和主義、専守防衛をなし崩しで形骸化することを私は決して認めない。戦争に勝者はいない。軍隊は国民を守らない。どんな戦争も犠牲になるのは市民である。そういう真実を語らずに、敵の基地を叩く能力を持つことは抑止力につながる、国民の命と暮らしを守るため、という詭弁に騙されてはいけない。これがエスカレートすれば核兵器を持つことにもつながりかねない。そこには破滅しかない。


20221226 東京新聞

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