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【歌詞考察】17/TOMOO

歌詞

誰もいない道 見下ろした古いビルの
暗い廊下に 染み着いた夢のにおい
くたびれたエレベーター下って開いたら
見覚えのありすぎる後ろ髪
セブンティーンアイス食べてさ 君が待ってた
暗いビルの出口でずっと待っていた
聞いてないよ、なんてさ にじむ掠れ声
少年みたいな肩に ぎゅっとダイブして

遠く近くで 聞こえてた虫の歌と
回り道したね 人よりも少しだけさ
互い違い昔話 君にアンコール
はにかんだ影法師 見えそうで
セブンティーンアイス溶けてさ 残る白い染み
子ども同士にかえってく 道の目印

17歳の頃にさ 君に出会っても きっと好きになったよ 
ぎゅっとイメージして

おいてきちゃったいつかの 長い長い夢
潜り抜けるときには隣で
セブンティーンアイス食べてさ 君が待っててた
暗いビルの出口でずっと待っていた
きっといくつになっても残る白い羽
少年みたいな肩にぎゅっとダイブした

少年みたいな君をずっと覚えてる

17 / TOMOO


セブンティーンアイスというワードが印象的なこの歌。

私はセブンティーンアイスを食べる人物が2人、別の時間軸に存在していると考えた。

1番の歌詞、登場する少年は、まさに少年、昔の相手との思い出が描かれている。

「暗いビルの出口」 「くたびれたエレベーター」

私の記憶にもいくつかそんな思い出があります。

小学校の時に通った市民プール
中高時代通った塾の帰り道

その近くには確かに、セブンティーンアイスの自動販売機がおいてあったなぁ

TOMOOさんにもそんな思い出があるのかも。


対して2番の歌詞は大人になった主人公と、
少年“みたいな”お相手

たまたまセブンティーンアイスを食べていたのかな、
それを見て昔のことを思い出しちゃった。

遠回りしたね

昔の人と何かあったのかな。


互い違い昔話 君にアンコール

それを今の人と重ねてしまった。


大人になってから出会った相手に対して、過去の相手とのすれ違いを照らし合わせてしまった。

トリガーは「SEVENTEEN ICE」

切ないけどあたたかい、17歳のアイス

17歳の頃 2人が出会って入れば、遠回りしないで済んだのかもしれない。
こんなに不安にならなくて済んだのに。

けれど過去は過去で 隣に少年のあの人がいたから今の自分がいて
大人になって少年”みたい“な君に出会えているから

ただ覚えて、思い出すことしかできない。

少年みたいな君の存在は
あの頃を思い出す 私にとって大切な人。

加えて注目


「セブンティーンアイス溶けてさ 残る白い染み
子ども同士にかえってく 道の目印」


この歌詞が、ヘンゼルとグレーテルのようで、魅力的に感じた。

すべての引き金はセブンティーンアイス。


TOMOOはこのセブンティーンアイスについて、

変わっているかもしれないけど、すごくささやかな、自然な気持ちの流れとして書いた歌詞

だと語っている。
やはり彼女の経験が含まれている歌詞になっているのだろう。

デビュー当初、ライブハウスの出入り口で大事な人と落ち合ったのだろうか。

さいごに

TOMOOの言葉を引用して終わりたい

この曲が本として、帯をつけるならこう書きたい

「人が大人になるのは隣に誰かいるから」

「人が子供に戻れるとしたら それもまた隣に誰かがいるから」

17 Behind The Sceneより

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