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#5 客付け

一般的な客付けは、周囲の不動産会社に物件を紹介して、入居者を募集するであろう。
わたしは、その客付け方法は、最終手段として、取っておいた。

仲介手数料が勿体ないから。

わたしは先ず、物件の近隣企業のホームページにメールを送りまくった。

第一のターゲットは従業員用の寮(シェアハウス)として借り上げてくれる企業。部屋単位で賃料設定を行うことで、賃料は跳ね上がる。
さらに、部屋単位で家賃を設定しておきながら、借り上げは一棟丸ごとを希望という無茶苦茶なロジックで入居者を探した。

いくら送っても、回答は無い。
そりゃ、そうだ。

そもそも物件の賃貸の営業なんて、ニーズが無ければ100%門前払いである。

むしろ、そんなピンポイントでニーズがある方がおかしい。

(たまたま社員が増えまして・・・)
(ちょうど引っ越しを検討していたところです!)

ある訳がない。
いや、ゼロとは言い切れないが、ましてや田舎だ。


そんなことを思いながら過ごしていると、1通の返信が。

先方の担当者と家賃等の条件のやり取りを数回行い、内見に来てもらった。

結果的に、営業が功を奏し、希望通りの額で入居が決まった。賃貸借契約は、企業と結んだ。

仲介手数料はもちろん発生しない。
手数料としての家賃1か月分は、年間収益の8%に相当する。自力で入居者を探したことで、家賃1か月分を、節約できた。

何より、入居者が決まったことが、飛び上がるほど、嬉しかった。

丁度、自宅の引っ越しと重なった為、要らなくなった家電(冷蔵庫(小)×2と洗濯機)を無償提供したら、喜んでくれた。

賃貸借契約を結ぶまでの間は、入居の心変わりが無いか、心配だった。

11月中旬に残置物の撤去作業から開始した修繕は、3月中旬に完了した。

無事、4月1日より、記念すべき一棟目の賃貸契約が開始された。


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