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在米ママン差し押さえ物件のオークションへ 15

こんにちは。在米20年とちょっと経ちました大家のママンです。

アメリカでオークションで家を購入する話の続きです。

裁判所で、奥の高くなっているところからの席に裁判官のような人が木槌をもって座っています。この人は裁判官ではないのでオークションの進行係の人です。


真ん中の被告人の席、これは映画やドラマでしか見たことがなかったのですが、真ん中に被告人とその弁護士が座る席のようなのがありましたが、あくまでも今日は裁判ではなく差し押さえになった物件のオークションですので、被告人の席は空いていて、裁判官の席に座っている人の私物であろうジャンパーが無造作に置いてあります。


競りに来た人たちは傍聴席(この辺はドラマとまったく同じでした)というよりアメリカのドラマがものすごくリアルに作られているということですね笑。
裁判官(の席に座った司会の人)がカンカンカーンと台をたたきながら、オークションは始まります。

最初の値段を言います。えーつきましては、1000ドルなり。というと、セリに来た人が、大きい声で1200ドル。とその後に別の席から別の人が、1500ドル。と叫びます。
何かプラカードをあげたりするんだろうかと想像していましたが、全く違いました。大きい声ですぐに自分の出せる金額を叫ぶ。という原始的なやり方。


そんな風にして1000ドルから少しずつ値段が上がっていき最後に9000ドル。

と、一瞬シーンとなった時、裁判官が9000ドル。

誰かこれ以上の人いますか?誰もそれ以上言わなければ、

木槌で台をカーンとたたいて。9000ドルでお買い上げ!と叫ぶ。

この9000ドル(日本円にして100万円くらい)で売れた物件はものすごく広い土地にほったて小屋が立っているというものでした。物件の状態はどうでもよくて、恐らく壊して新築を立て直す目的で皆競っていたようです。競り勝ったおじさんはジーンズの後ろのポケットにパンパンになっているキャッシュの束を数えてキャッシュで支払っていました。ちなみに現金しか受け付けていませんでした。銀行の小切手も受け付けていることもあるようです。パーソナル小切手は受け付けてなかったです。日本では小切手を使うことがあまりないので見慣れないでしょうが、アメリカではクレジットカードや電子マネーに慣れた今でも、多くの人が小切手をまだ現役で使っています。小切手を書くというのも毎月家賃を払ったりする際に使われているから不思議です。ママンも小切手帳は欠かさず持っています。何かと便利なんですよね。ちょっとお金をあげるときに現金を持ってなくても、小切手に金額を書いて渡せるので。そのうち全て電子マネーに変わっていくのでしょうが。


ちなみに鍵は当日はもらえません。家の名義がまだ自分の名前ではないので変更しないといけません。名義変更の手続きが終了したら晴れて鍵を手にすることができます。


名義変更が済むまでまでだいたい1週間くらいかかります。もっとかかる場合もあります。名義変更が完了して鍵を貰ったら自分の家です。このままリノベーションするべきかしないですぐに貸すのか、何をしようと自由です。

何もしないですぐに売りに出すこともできます。実際にオークションで購入した家がどんな状態で、どれだけ手を加えて売却したかというお話は、また今度。

読んでくださりありがとうございます。


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