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ランサーズ通期決算発表のポイント解説

こんにちは、ランサーズのIR担当泉です。紫陽花の季節になりました。紫陽花の名所といえば鎌倉ですが、2010年頃ランサーズのオフィスは鎌倉にあり、その後東京に移ってからも鎌倉支社を設立(今はありません)や今も経営合宿は鎌倉で実施と、何かとランサーズと鎌倉は縁のある関係でございます。

さて、本日は、5/12通期決算発表を行いましたので、ポイントを解説します!開示資料と若干重複しますので、さらっと流し読みいただけましたら幸いです。

1.2023年3月期の通期決算ポイント

決算詳細は開示資料を御覧ください

①改めて2023年3月期の方針は何だった?

  • 全社:4Q単体黒字化と来期以降の継続黒字に向けた収益改善

  • 事業:コア2事業の成長角度を上げ、マネージドサービス事業は完全撤退

  • 各事業方針

    • マーケットプレイス事業:新規クライアントによる流通拡大とテイクレート改善

    • エージェント事業:組織拡大による成長加速、新たな領域の職種参入

    • マネージドサービス事業:サービスクローズと顧客資産の移管による撤退

②2023年3月期の結果はどうだった?

  • 全社

    • 売上総利益は前期比+13%と撤退事業があるものの過去最高を更新

    • 4Q単体は計画通りに、四半期黒字を達成。売上総利益販管費率は91%にまで改善

  • 各事業

    • マーケットプレイス事業:売上総利益は前期比+24%。新規クライアント獲得課題は進捗、2022年10月の手数料改定によりテイクレートを改善、撤退事業の顧客移管は完了

    • エージェント事業:売上総利益は前期比+110%。旧テックエージェント事業の組織拡大やコンサルティング領域参入のため2022年6月にワークスタイルラボ社を買収

③2023年3月期を振り返るとどうか?

  • 事業方針に掲げていたアクションはすべて実行

  • 一方で、急速な組織拡大により営業組織の仕組み構築が遅延し、計画が乖離

  • そのため、2月に期初予想を修正(トップラインの修正、利益はそのまま)し、連動して3カ年経営方針に掲げていた2024/3全社売上総利益30-35億円の目標数値を取り下げ

  • 修正後の予想においては、ガイダンス通りにトップライン及び四半期黒字を達成

④気になるポイント

  • 4Q単体黒字は一過性なのか?コスト絞っただけでは?

恒常的な黒字化を目指しています。
グループ全体で販管費適正化を実行し、生産性向上施策は継続していきます。

売上総利益販管費率の推移と適正化の科目別取り組み状況

全社横断の生産性プロジェクトの取り組みは、執行役員多胡のnoteに詳細がありますので御覧ください。


2.2024年3月期業績予想のポイント

数値詳細は開示資料を御覧ください

①2024年3月期の方針は何か?

  • 全社:恒常的な黒字化構造を確立させ、通期での黒字化を目指す

  • 事業:サービス間連携を強化し経営効率・事業効率を上げ、成長性と収益性の拡大を図る

  • 主な戦略

    • マーケティング強化による新規クライントの拡大

    • プロダクト改善により顧客体験をupdateしクライアント利用額を拡大

    • 組織体制の強化により生産性を向上させ1人当たり売上総利益を拡大

②気になるポイント

  • セグメント変更したのはなぜか?

サービスを集約し効果的に活用していくためにマッチング事業に1本化しました。

事業セグメント変更/コアサービスを集約
  • マッチング事業の経営効率と事業効率を上げていくための具体的な取り組みは何か?

4月にランサーズエージェンシー社をランサーズ社に吸収合併し、コストや会社間にあった垣根を効率化させ経営効率・事業効率を上げていきます。
他にも生産性向上施策により1人当たり売上総利益を拡大させ、グループ全体で成長加速をするとともに、収益性拡大を目指していきます。

マッチング事業の今期予想
  • 1Q損失になる原因は何なのか?無理やり前4Q黒字化しただけではないのか?

季節性があり4Qから1Qでトップラインが下がる傾向にあります。
(企業の決算月に案件納品や契約切り替えの影響が出やすいビジネスです)
また、前4Qからの時期ずれ費用の影響もあり、その結果、1Qは損失を想定しています。

  • 業績予想に景気後退リスクを一部加味とあるが、今後景気後退は起きるのか?

一部クライアントの一時的な予算縮小の動きや海外の類似企業でもやや景気後退リスクがあり短期的リスクを見積もっています。
<景気後退リスクの考え方>
・1段階:一部企業で外注費を控える動きがでてくる
・2段階:一部企業で固定費(採用)削減の動きになり、変動費化へ転換(外注費化の動き)
・3段階:景気が戻り、外注費や採用を縮小していた動きから拡大へ

  • リスクを加味しているとはいえ、成長率が低いのではないか?黒字化は本当にするのか?

成長率については、撤退事業の影響や景気後退リスクを見積もっていること、黒字化については、販管費の適正化、生産性向上施策を行っていることから通期黒字を想定しています。
また、前期は、2月に業績予想の修正を行い、そのことを経営では真摯に受けて止めており、今期は蓋然性を重視した予算策定を行いました。
まずは、通期黒字化を実行しきり、来期以降の成長と利益拡大をしてまいります。

セグメント別今期予想


当社の予算策定のプロセス
は、執行役員多胡のnoteに詳細がありますので御覧ください。

3.今後のIRスケジュール


少々長くなってしまいましたが、今期も積極的にIR発信をしてまいります。
ご不明な点やご意見は disclosure@lancers.co.jp までお気軽にお問合せください。
皆さまからのご意見は励みになりますので、ぜひよろしくお願いします。