もう関係のなくなった今でも学校が苦手

義務教育とは、教育を受けさせることが義務なのであって、受けることは誰にも侵されない権利であることを、知識として知っている人は多いと思う。
ただ、その用意された教育を受ける・受けないの選択は本人に委ねられていて、学校に行きたくないと頑なになっている子どもから、他の好きな物事を学ぶ権利(たとえば習い事とか)を奪う理由にはならないことを、きちんと理解できているオトナはどれほどいるのだろうか。

本人の選択に任せて、学校に行かせないことが、果たしていいことなのかどうか私には分からない。義務教育の範囲内の勉強は、私は今振り返っても、独学でなんとかなったと思っている。特に小学校に至っていえば、教科書を読めば分かることしか書いておらず、教師に教わることなど何一つなかった。基本は全て暗記だったし、言ってしまえば、教師は「カーストの上の子ども」に媚びを売る生きものなのだということだけを学んだ。

社会性を身に付けたりする上で、きっとそれは大事な経験だったのかもしれないけれど、学校に行っていたって社会性を身につけることに悪戦苦闘している私みたいなのもいる。

それよりも、コミュニティを色んな場所に作る方が、よほど重要で貴重なのではないだろうか。

誰かと一緒に居る、グループを組んでいることが当然だとされる学校が、ずっとずっと苦手で、それは小学校の影響かと思って、別の括りの中学校に行っても結局変わらなくて。高校も授業をパスしまくって、それでもあぶれることがこわくて、何とか卒業したくて、補講を受けたりして、無理矢理に卒業した。

その時にずっと、学校以外の居場所が欲しいと願っていた。

大学でも結局、その気持ちは変わらなくて、皆がやっているようなことをやれる自分でありたいと、右にならえで同窓会、サークルも参加してみたけれど、結果的にはそのどれも胸が痛むばかりで、どうにもできない気持ちでいっぱいになるだけだった。

正直言って、ひとりでいることを許容されている社会人の方が余程楽だ。
誰かとグループを作れと言われることもないし、誰かと四六時中一緒に居る必要もない。
働いてさえいれば、誰か彼かから、あぶれていると面と向かって言われることのない今の方が、幾分マシだ。

(でもやっぱりあの頃を思い出して、今でも胸が痛んだりするの)

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