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スマホ遍路日記(227:七十八番郷照寺〜七十九番天皇寺)

【2023年12月3日(日曜日) Day 240】

 今日は札所七十九番天皇寺の手前で打ち止め。明日には恐らく天皇寺を打つことができるかと思う。

 今日は昨日打った七十八番郷照寺について。郷照寺は結構な高台に位置して宇多津、坂出の町を見下ろすだけではなく瀬戸大橋を見る事もできる。高知県を移動していた頃左手に見えた荒々しい日本海とは違い、今治を過ぎてからは波穏やかな瀬戸内海が時々見えてくる。この穏やかな海に巡礼の終わりを感じてくるものだと思う。

 この郷照寺の最大の特徴は高台の眺めの良い街寺である事以上に、四国八十八ヶ所の中では唯一時宗のお寺である事だ。

 この寺の開基は行基、のちに弘法がこの寺に自身の木造を奉納する。そのすぐ後には浄土宗の理源大師が寵山して修行。さらに数世紀後に一遍上人が逗留している。そんなわけで真言宗で始まるこの寺は浄土宗の発信に役立ち、最後は時宗の寺として今に至る。

 つい先日も書いた事だが遍路をしていると札所を巡り弘法大師のことを日々思うだけでそこに真言宗だの何だのという気持ちはあまり働かない。宗派にこだわって巡礼をする人も勿論いるかとは思うがそれ以上に大切なことを考えながら日々寺を打っているのだろうと思われる。

 しかし実際にはこの寺のような真言宗以外の寺はきわめて少ない事も事実である■

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