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入院九日目

【療養日記2024 8月13日(火)☀️】

 昨日もそうだったがどうにも体調が良くない。全身の痛みは痛み止めを減らしている状態な上に湿布も使えていないので仕方のないことだ。しかしその他にもまぶしい場所ではすぐに目眩がすること、ちょっとまだ頭が痛くなること、そして突然お腹がゆるくなってしまったことだ。

 入院中はどうちらかといえば激しい便秘に苦しみ。酸化マグネシウムをいつも飲むのだが、今回はそんなものとは無縁。しかしこの状態もまた困りものである。

 今日も運動は控えめ、朝も昼もウォーキングは20分でやめにしておいた。ウォーキングの後は写経を、写経は朝一番にもデイルームで行っている。

 今日は以前日記で「クズ親父」と書いた音漏れが激しく病室で夫婦喧嘩をする患者が転院で出て行った。それはそれでいいし、もう二度とは会うこともない。病室にもあと二人患者がいて、今日夕方には一人追加された。

 昨日まで何の問題もなかった隣のジジイが突如として変化をする。この爺さん咳き込んだり痰がからむことが多いのだがそんな音はこれまで一切気にもしていなかった。しかし昨夜当たりから咳払いや咳き込みがあると「チキショウ」だの「クソッタレ」なんだのと汚い言葉や舌打ちが出てくるようになってきた。咳き込めば必ず舌打ちが出てくる。これはちょっと勘弁してもらいたいなと思っている。とにかく突然だ、余程辛いことでもあるのかも知れないがこれまで一切こんな事はなかった。

 さらに今日も夕方くらいになるとやたらと独り言ブツクサ、それも話し掛けてくるような鬱陶しい独り言が出てくるようになった。正直病室でブツクサは本当に苦手なタイプ。なんだって突然こんな風になってしまったのかが不思議だ。

 しかしこのジジイは明日退院なので今晩ジッと我慢していれば明日にはおさらばだ。そしてクズ親父同様もう一生再会することもない。

 今日は先日パニックを起こしたMRI検査の再トライアル。歳を重ねる毎に閉所が苦手になり、そうではと感じていたのが金沢シーサイドラインを通勤で使っていた時だった。そしてコレばかりは原因も理由も皆目見当がつかない。

 一回目の失敗から主治医にはMRIは必須だと散々に説明は受けていたのでその重要性までは否定はしない。しかしそれではパニックを引き起こす自分はどうなるのかという事もしっかり主治医には伝え、鎮静剤を打って撮影に臨むことに。

 撮影一時間半前に鎮静剤を打つためのカテーテルをつける。翼状針(採血などで使う蝶のような形をした針)ではダメなのだろう。ここから奇妙な緊張感が生まれてくる。しかしここで担当ナース(男性)が見事に一発でカテーテルをつけることができて緊張が安心感に多少は変わっていった。

 時間が来て車いすでMRI室に連れて行かれ、酸素チューブを付けて鎮静剤を打たれると程なく記憶が飛んでいった。次に目が覚めたときは病室のベッドの上だった。

 鎮静剤を打ってのMRIは初めてだったがここまでのあっけなさには正直驚く。手術の時のことも思い出したがあの時は気を失って次に目が覚めたも気はどうにもならぬ疲労感に突然包まれたことがとにかく真っ先に思い出せるが、今回はそれが全くなかった。

 夕飯前には部屋に戻り、少し遅れて夕飯の時間。バイタルモニターと酸素、点滴がついたままで夕食。モニターと酸素はその後すぐに、点滴も8時くらいには外せた。

 MRI検査の結果は明日判定が出るが主治医の見立てでは特に問題は見つからなかったという。今日はあえて退院という言葉は出さなかったがこれで問題がなかったら退院してもいいのではと自分で勝手に思っている。

 夕食後は部屋にもいたくなかったのでデイルームで写経をしていた。入院も今日で九日目、ここまで長くなるとは入院当初思いもしなかった■

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