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療養日記 2022年12月2日 『チャイ』

 今日のカバー写真は我が家のわんこ「チャイ」である。僕がトルコに初めて行った時から現地の人たちがどこへ行ってもわずかな時間があればチャイを飲んでいるのを真似したらすっかり気に入ってしまってトルコ滞在中は日に6杯も7杯もチャイばかり飲むようになったのが始まり。

 以後トルコに行けば必ずやチャイ漬けになると言ってもいいくらいに習慣になった。もともと紅茶好きだったから当然と言えば当然。

 我が家は新婚旅行もトルコに行ったくらいのトルコ好きで、その時ももちろんチャイばかり飲んでいた。

 最初のポメラニアンを迎えたとき、名前はトルコ語から取ろうと決め最初に出てきたのが当然ながらチャイだった。なので我が家のチャイはトルコチャイから取った名前だ。インドのマサラチャイではないが、そのあたりはうるさくは言わない。

 先日移転のために閉店になった御成通りのトルコ雑貨店「ミモザ」から買ったランプとチャイダンルック(トルコチャイ用のやかん)が先週末くらいに届いた。せっかくなのでそのチャイダンルックでチャイを淹れてみようと思い立った。どう見ても中古で実用的な(というよりは全然お土産っぽくない)チャイダンルック、これでチャイを淹れたくなるのは言うまでもない。

我が家の最強チャイセット

 上のセットのどこが最強かと言うとすべてトルコでは一般家庭向けでどの家にもあるもの。お土産には向いていない。逆を言えば日本での入手は却って困難なものばかりだ。

 まずチャイダンルックは土産物屋では本当にお土産っぽく作られているものが主流で飾りにはできても実用的ではない。写真のようなものは市場の荒物屋で普通に売られている。どちらにしても日本で手に入れるのは非常に困難なものだ。二段重なったやかんは見た目のインパクト絶大でいつかは買って帰ろうとトルコへ行くたびに思っていた。

 チャイカップはトルコ雑貨店で買うことはできるがたいていは装飾キラキラのお土産品で写真のような無地のチューリップカップはあまりお目に掛からない。しかしトルコではどこへ行ってもこのカップにソーサーの組み合わせだ。逆に普通のチャイジュ(チャイを飲むための場所で間違ってもカフェとは言えないような簡易な場所)では装飾キラキラのチャイカップなんてお目にはかかれない。これは旧市街の市場で買い、壊れないように慎重に持ち帰ってきたものでわが家には四客ある。

 このチャイダンルックにチャイカップは言うなればトルコでは当たり前すぎてお土産にはできないシロモノだけどトルコから離れるとまずもってお目にはかかれないものである。かなり自慢しちゃったかも。

 チャイの淹れ方は下のポットに水を、上のポットには茶葉を入れそのまま火にかけてお湯を沸かし、沸騰したお湯を上のポットに注いでしばらく待つと出来上がりだ。上のポットは適度に蒸らされるのでお湯にドボンと入れるティーバッグとは違う。上のやかんが下のやかんの蓋も兼ねている。

チャイとチャイ

 このトルコチャイは写真で見てもわかるようにとても色が濃い。濃く出しすぎたように見られるが味は濃くはない。わかりやすく言うと色だけ濃いアールグレイ。品種もそのものアールグレイ。トルコは世界一の紅茶消費国で自国で消費するチャイは国内ですべて作る(トルコは食物自給率100%の驚異的な国だ)。紅茶の生産量も世界5位だ。上の写真の黄色いパッケージのチャイはトルコではもっともメジャーなメーカーのもので、産地は黒海沿岸のリゼと言う地方のもの。おそらくその地方のチャイは色が濃く出るのだと思われる。

 これまでも我が家は以前からあったチャイダンルックで時々チャイを淹れて飲むことはあったが退院後は初めてだった。

 たまには大好きなチャイを本格的に淹れてはトルコのことを思い出すのもいいことだと思う■

「ミモザ」で買ったトルコランプ。トルコ好きには憧れのアイテム。

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