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離別

【療養日記2023 3月24日(金)】

 春は別れの季節と言うのは自分の職業柄嫌でも避けられぬ事でもあった。桜が咲き始める頃異動、転勤、転職、転校、卒業などなど別れの機会が他の月よりも多い。

 今日は退院後二度目の定期診察があった。病院が開くのが8時からなのでその時間に合わせて行くも、財布を忘れてもう一度家に戻る始末。検査の順番は押さえておいたので家に戻って財布を取って病院に戻る。それにしても午前中から暖かい。その上今日は湿度も高くて早くも梅雨入りくらいの陽気にまでなっていたような気がする。

 検査を済ませしばらく待たされて診察。これまでお世話になった主治医(執刀医)も異動のため今日が最後だった。病院も大病院になると他の病院に異動をし患者をすべて新しい先生に引き継ぐことになる。大きすぎる病院だからこそある落とし穴。

 実は主治医の異動はこれが初めてではない。救急車で搬送され緊急入院した時の担当は二人いて、その中でメインの執刀医は翌年に異動で他所へ行った。最初の退院後の定期診察や再入院の判断なども最初の主治医が行い、リアルタイムでもう一人の先生も情報を共有していた。最初の主治医が異動した時はちょうど二度目の入院中だった。二度目の入院中に二度手術を行った時は二人の主治医が執刀した。

 その後残りの主治医がずっと担当をし、定期診察の時もまだ注意が必要となかなか首を縦には振ってくれなかった。そんな中でCTの被爆を防ぐ為に診察の間を延ばしたりといろいろと考えてくれてもいた。そして三度目の入院の時には今の主治医に全面的に世話になっていた。

 と言う経緯があって付き合いも長い主治医ではあったが異動のため今日が最後、とにかくよく頑張ったと言ってくれた。そして僕を看ることでだいぶ経験を積んで勉強になったと言っていた。確かに骨の移植手術なんてものも行ったのだから言っているとおりなのかも知れない。

 主治医の最後の見解は骨もほぼ同化してこれからさらに良くなっていくということだった。ただ一つ糖尿病を悪化させないようにと半ば釘を刺されるように言われてしまった。

 病院から戻ってくる時にウォーキングの残りのコースをしっかりと歩いたが、とにかく今日は暖かいと言うよりも暑く、湿度も高かったので大汗をかいたことは言うまでもない。

 午後は韓国語の勉強をしたり、眠気に負けて昼寝をしたりと緊張感のない一日を過ごした。妻のテレワーク拘束時間が終わるとドラッグストアに言って処方箋の薬を買い、そのまま行きつけにしているラーメン屋で夕食。このお店は入院中一時帰宅した時に食べに行ったお店。


地下鉄中田駅近く「雪ぐに」の甘エビ味噌ラーメン(野菜増しバター乗せ)

 思えばこの病気で3回入院したがお世話になった人は数知れず、リハビリの時にお世話になった理学療法士の先生もみんな異動でいなくなってしまった。もう会うこともないだろうけどお世話になった医療スタッフのことは一生忘れることはないと思う■


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