おひるねチャージ

おやすみ 私の可愛いお姫さま 。

子ども(可愛い)が昼寝をし始めたので布団に下ろす
そこから私がまず最初にすることがスマホを触ることだ

寝てる間ぐらい好きにスマホを触らせてよ

自分自身に言い訳を聞かせて、誰かに責められたとしてもいつでもこの言い訳をコンマ1秒で返答出来るよう練習を繰り返す
SNSで育児便利グッズを知り、予防接種を情報を得る
子どもの鼻水を取る方法
パクパク食べてくれる離乳食レシピ
写真スタジオの割引情報

寝付いた子どもを布団に下ろした瞬間に泣いて起きる、俗に言う「背中スイッチ」の対処法を教えてくれたのもインターネットだった

夫でも 実母でも 先輩ママでも お医者さんでもない
SNSが私の子育ての1部であることを誰も否定出来ないしさせない

一昔前は「インターネットの情報なんて鵜呑みにするな」なんて言われていたのに、今じゃリアルの人間よりもインターネットの方が私を助けてくれるなんて

実母はスマホを触る私を好きになれないらしく口うるさく注意する
だから産後すぐの里帰り中は何か不安なことがある度に分厚い「育児書」で調べなければならなかった

インターネットは私に知識をくれるが、その反面弱いママにもさせる
未熟なママを攻撃する他人を安易に想像出来てしまうのだ
少しの弱音を吐けば言われてしまうだろう
「子どもが子どもを作った」「子どもなんて作らなければ良かったんじゃないですか」
「子どもが可哀想」「母親失格」
匿名でのその言葉たちは私生活にも支障をきたす

真夏に予防接種をしに小児科へ行く日
うちの子ども(可愛い)(お姫様)(プリンセス)が通っている病院は診察時間と予防接種の時間が完全に別れていて、13時から16時が予防接種の時間になっている

暑い とにかく暑い
一日のうちで1番暑い時間

照り返しがキツくてベビーカーでは行けない
抱っこ紐で行くには日傘と小型扇風機と保冷剤を何個も使わなくてはならない
それでも道中で知らない人に言われてしまう あの言葉
「こんなに暑いのに外に出て 赤ちゃんが可哀想」

きっとネット民ならもっと言うだろう

あーあ 赤ちゃんが可哀想
子どもなんて産まない方が良かったんじゃない?
子どもが可哀想よ
赤ちゃんもこんなママの元に来たくなかったわよきっと
虐待
通報します

子どものための予防接種だ
私だってわざわざ暑い時間に外出させたくない
暑い中こんな赤ちゃんを外に出したくない
分かってる 当たり前じゃない
じゃ私はどうすれば良かったの
小児科の近くに住めば良かった?
予防接種の度にタクシーを呼べば良い?

このモヤモヤを捌け口になるのが、またSNSなんだ
夫でも 実母でも 先輩ママでも お医者さんでもない。SNS

っと、ここで子ども(可愛い)(だいすき)(お姫様)(プリンセス)(大好き)(大好き)(あなたの為なら何だって出来る)が起きるみたい
んー 、と伸びをして瞼に力が入る
そして思い出す「爪切るの忘れた」。