深読み:歌詞 2

黒夢というバンドがあります。もともとはビジュアル系と呼ばれていました。初期の頃の音世界と歌詞が、独特で、耽美で、自己愛や倦怠感に満ちたものでした。黒夢がどのように作曲しているかはわかりませんが、おそらく清春がメロディラインと歌詞を考え、それにバンドが肉付けしていく感じなのではないだろうかと思います。
初期の頃は、歌詞も抽象的なものが多く、文法的にも理解しにくいものも少なくありません。しかし、それがかえって、リスナーの想像力を刺激するように思います。
例えば

白い空を見て 黒き点 探した
泳ぎの上手な 彼女なら 溺れてる
「寡黙をくれた君と苦悩に満ちた僕」より
気が遠くなる程 近づいてた
足跡付ける続くだけ総て
背負えば ひどい重みと慰め
狭まる空間にみまわれていた
「十字架との戯れ」より
ゆりかごで 呟く 未来はきっと 「貴方よ僕になれ」
「至上のゆりかご」より
貴方に向けた刃は 私からの夢よ
私に刺さる刃は 貴方無関係よ
「aimed blade at you」より


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?