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音楽:ジャケ買いホルスト組曲「惑星」聴き比べ

聴き比べと言っても、レコードはまだ2枚しか持っていません。村上春樹さんの「古くて素敵なクラシック・レコードたち」「更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち」には、ホルストの「惑星」は取り上げられていなかったと思います。
クラシックはほぼ初心者なので、気が向いた時に中古レコード店に立ち寄り、出会ったレコードから買っています。
ホルストの「惑星」の木星はとても有名で、いいメロディなので、それだけでも聴いていて至福のときが過ごせます。
ネット上で高評価な演奏は、サブスクで聴いていこうと思います。そのうち中古レコードにも出会えるかもしれません。


収録曲

A面
戦争の神、火星
平和の神、金星
翼を持った使いの神、水星
快楽の神、木星

B面
老年の星、土星
魔術の星、天王星
神秘の星、海王星

ホルスト

グスターヴ・ホルストGustav Holstは神秘主義的な傾向の強い人で、占星術やインド文学にも造詣が深かったと言われます。ホルストは組曲「惑星」については、「この組曲は惑星の占星術的な内容に暗示を受けたものだが、決して標題音楽ではない」と述べています。近代科学の発展からインスピレーションを受けたというより、古典的な占星術からをインスピレーションを受けたと言えます。「惑星」というより「運星」がよりマッチした訳語かもしれません。ちなみに、占星術は聖書の文脈では異端的な思想とされてきました。

組曲「惑星」

映画「スターウォーズ」が流行ったり、SFが流行った時期があり、その関係でホルストの「惑星」を演奏するオケも少なくないような気がします。学生オケなんかでも聴いたことあります。”クラシックは静かで優雅な音楽”というイメージをぶち壊してくれたのがホルストの「惑星」でした。特に、冒頭の「火星」の音圧には圧倒されます。ヘヴィメタ的です。

レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック(1973年)

このレコードもジャケ買いです。ウイリアム・ブレイクWilliam Blakeの「The Great Red Dragon and the Woman Clothed with the Sun」(巨大な赤い龍と太陽の衣をまとった女)。「巨大な赤い龍」というのは、新約聖書「ヨハネの黙示録」の様々な場面に登場する怪物です。
西洋、特に聖書の文脈では、ドラゴンというのは、悪魔側の不吉な存在として描かれます。一方、日本は中国の影響を受けて神獣として扱われており、魔除け、水の神様で火除け、五穀豊穣、仏教を護る神様としてお寺でも信仰の対象とされてきました。
バーンスタインも完成度が高いです。火星をテンポ良く演奏し、木星はかなりゆっくり目に聴かせてくれます。

2024/1/22購入


ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団(1975年)

このレコードもジャケ買いでした。ジャケットに左端に「Colos」とあるのでデザインを手掛けたアーティストでしょうか。
フィラデルフィア・サウンドを作り上げた世界の巨匠オーマンディは近代の描写的な音楽を得意としており、「惑星」も十八番でしたが、レコーディングはこの時が初めてであったようです。

2024/1/27購入




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