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【ファンタジー小説】サンダーコレクター19

居住地は離れていたが、ふうちゃんと通話をすることができた。

「初めまして、るなと申します」

心なしか声が震えた。
ふうちゃんは笑ってくれていたので、心なしか緊張がほぐれた。

活動の仕方など、お互いの疑問を投げ合ったり、ガールズトークを繰り返していた。
ニャックはその姿を見て、ポカーンとしていたが段々とついてこれたようで、楽しそうに会話に参加してきた。

それは、ふうちゃんの親であるふーさんの気配りもあったからだ。

ニャックはなんだか、ふーさんには頭が上がらないらしい。

変なギャグを飛ばした後

「あ、さーせん。はい。いやあ、そのあのー…あのぉう…あのう…( ΦωΦ )」

となぜか敬語になっている。

ふーさんは、すごく物腰の柔らかで優しい感じなのだが、お茶目だ。
すごくニャックをおちょくっていた。

その様子をふうちゃんと聞きながら、笑っていた。
ニャックとふーさんは昔からの知り合いのようで、仲良しのようだ。

「ニャックとふーさんはいつからの仲なの?」

思わず私が質問した。

「えーハンター時代からだから、どれぐらいだっけ?ニャック覚えている?1年もないよね?」

ふーさんが言う。

ハンター時代から?どういうことだ?

「え?ニャックから聞いてないの?もー、ニャックーっ!」

ふーさんに言われた。

思わずニャックに顔を向けると、両手を後頭部に乗せ、口笛を吹く素振りをした。
漫画みたいだなー。
聞かれて都合が悪かったのかよ。分かりやすいな。
ニャックに聞くのはもう諦めた。

私はふーさんに尋ねつづけた。

「私たちは親って表現されているけど、エージェントとして派遣されているのよ。登録したばかりのハンターの元にね。だから私たちは元ハンターなのよ。」

え、どういうこと?

「このサンダーコレクターから退会は出来ないの。ただ、ハンターからは引退出来る。エージェントとして関わり続けなればならないの。」

あ、謎が解けた。
バルたんの回答待ちしている、回答はこれになるのか。

「じゃあ、ハンターを辞めたいと申し出た場合、エージェントになるということですか?エージェント自体辞めたいと申し出た際はどうなるのですか?」

疑問をぶつけてみた。

「まだこのサンダーコレクター制度が出来たばかりだからね。そういう事例が、まだないのじゃないかな。私の周りではまだ聞かないね。割とみんな、のめりこんじゃうみたいよ。辞めたいというけど、辞めれないのかな」

知らないことがいっぱいだ。
分からないこともいっぱいだ。

コレクター、ハンター、エージェント、いろんな役割がある。
政府は本当に電力の生成のためだけに、こういったことを私たちにさせているのか?

コレクターさんたちの目的は?
なんで、電力生成を手助けしてくれるの?










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