勘定系システム×クラウド
日立が勘定系システム強化した、という記事がでていたので、勘定系システム×クラウドについて、思いつくままに記載しました。
日立が勘定系システム事業を強化、静岡銀・滋賀銀に続き地銀向けパッケージで顧客開拓 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
日立が静岡銀行と共同でつくった勘定系システムをPKG化し、ほかの地銀に横展開しはじめるようです。
富士通のオンプレ勘定系「PROBANK」の終焉
富士通が地銀勘定系システムから実質撤退、共同利用システム加盟行がゼロに | DOL特別レポート | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
富士通の勘定系システム「PROBANK」が2021年に加盟銀行0になった。
西京銀行が日本ユニシスのクラウド勘定系を採用、富士通からのリプレース - ニュース:日経クロステック Active (nikkeibp.co.jp)
西京銀行は富士通のPROBANKから日本ユニシスのクラウド勘定系に移行予定。
面白いのは、そんな日本ユニシスのシステム(オンプレですが)からクラウドに移行する福島銀行は、日本ユニシスのクラウド系ではなく、SBI×フューチャーアーキテクトのクラウドシステムに乗り換えたようです。
クラウド×勘定系システム
SBIのクラウド勘定系を福島銀行が初採用、日本ユニシスから乗り換え | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
福島銀行は日本ユニシスから、SBI×フューチャーアーキテクトのAWSを用いたフルクラウド勘定系システムに2024年を目途に移行予定。
クラウド利用銀行が増えれば、初期費用や運用・維持費を低減可能になります。
そもそもクラウド×勘定系システムを日本で初めて行ったのは、みんなの銀行(ふくおかフィナンシャルグループ)です。
みんなの銀行がアクセンチュアと一緒にフルクラウドな銀行(GCP)を2021年に完成させました。全システムがクラウド化している、ということだと、業界初の試みです。
新設銀行ということもあって、BaaS(APIを使って他業種と)を重視し、スピーディーにスケールアウトするために、オンプレではなくクラウドを活用したようです。
BaaSの流れにのって、フルクラウド化する銀行は増えそうな予感です。
また、既存の勘定系をクラウドに移行した、ということであれば、北國銀行(日本ユニシス×マイクロソフト)が日本初となります。
日本マイクロソフト、金融業界におけるDX支援の取り組みや最新事例を紹介 - クラウド Watch (impress.co.jp)
銀行界初のシステム部長出身、北國銀行頭取が「勘定系のクラウド化は当然」と断言する理由 | 不要?生き残る? ITベンダー&人材 大淘汰 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
2024年頃にはサブシステム含め全面的にクラウド移行を予定しています。
まとめ
・勘定系システムのクラウド事例は、みんなの銀行と北國銀行くらい。西京銀行や福島銀行等も2024年にはクラウド化を予定。
・みんなの銀行は勘定系以外のサブシステム含めフルクラウドなのが唯一無二
・みんなの銀行は新設銀行として0からつくったフルクラウド。北國銀行は既存の散らかった勘定系システムをクラウド移行(サブシステムはこれから)した点が違い。
・(所感)どっちがすごいとかじゃないけど、既存の散らかった勘定系システムをフルクラウドにするのって結構えげつない気もします。
・みんなの銀行はGCP×AC。北國銀行は日本ユニシス×マイクロソフト。福島銀行はAWS×フューチャー。
※おそらく他のSIも虎視眈々と狙っていそうです。
・クラウド化するメリットとしては、BaaS前提。銀行の金融業務前提の動きではなく、金融機能を他業界に展開することで利益創出していく未来の金融業界の動向を踏まえると、API連携・スピーディーに機能連携と考えたとき、マイクロサービス×アジャイルといった動きが必要=オンプレだと対応しきれないため。
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