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【器の修復】素人なりに低価格で金継ぎを初めてみた 粉々に砕けた器編

初めましての方には、はじめまして。

知っていて下さる方に、こんにちは。

夏が嫌いです。落夏(らっか)です。

9月に入った途端に秋雨がぱらつき、ちょっと湿った冷たい空気を吸い込むのが嬉しくて、重たかった腰も嘘みたいふわふわ浮ついて、何かと外に出たくなっているこの頃です。

気分上々ならばキーボードを叩く手もすいすい、二日連続の更新です。


昨日の衝撃のラストシーンをご覧いただけたでしょうか。

修復完了した翌日に、ぽろっと、本当に不意にぽろっと、床に落ちて粉々になってしまいました。

それから大きな破片を拾い集めては見たものの、砕け散った心は戻らず、二ヶ月以上も放置して、ようやっと再チャレンジする気になりました。


今回は割れた破片が12個もあり、大がかりな作業になりそうです。

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まずは原型に戻すために、立体パズルを解いてみました。案外と時間かかりましたが、ピッタリくっついた時の気持ちよさは癖になりますね。

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マスキングテープで留めて、こんな感じ。

ピッタリくっつけないとかなりガタガタになりがちです。これは先が思いやられます。


今回の大まかな計画を考えてみました。

ざっとこんな感じです↓

①断面の角を面取り

②2〜3ピース同士でまず麦漆でくっつけて乾燥(2週間程度)

③全体をくっつけて乾燥(4週間程度)

④大きな凹み部分を砥粉で穴埋めを2回繰り返す

⑤アルミ粉を蒔いて仕上げ

(最後の乾燥も含めてざっと三ヶ月かかるぞ…気落ちしてきた…)

最後まで完走出来ることを祈りましょう。


さて。

まず①断面の角を面取りしてみました。

角を面取りする理由は、漆が入り込む隙間を作るためです。断面と断面がピッタリ合い過ぎるとそれを塞ぐために漆を盛り上げるしかありません。

隙間を作ってあげると、器の表面に溢れ出る分も少なくなります。

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本来は磨き用の工具もあるようですが、ここではカッターで削ります。

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元々ヒビが入っていた箇所はそのままヒビに沿って割れましたね。

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割れていない部分の金継ぎ箇所はそのままにして、割れた部分の漆と真鍮粉をカッターで削り取ります。カッターの角を立てなければ、案外と器に傷がつくことはありません。

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きれいに取れました。

今回は二回目の修復ということで、それが分かるように、蒔く粉の色を変える予定です。銀は高いので、恐らくアルミで代用します。

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写真で大きく見えますが、実際には0.5mm以下のかけらたちです。

カッターで削ることで、削り過ぎを防げるのと同時に、強度が足りていないかけらもぽろっと取れますので、一石二鳥です。

このかけらたちはとても鋭いので、

必ず紙の上で作業して、頻繁に刷毛で掃除しながら作業しましょう。散らばったまま手を付いてしまうと怪我します。布手袋をした方がよさそう。これも経験則です、筆者は血が出ました🩸。きゃー!

終わった後は紙ごと丸めてポイしましょう。


今回の作業はここまで!大分疲れました。主に血が出た下りで。

次回はいよいよ麦漆でくっつけて行きます。


金継ぎを本格的にやりたい方は、プロの金継ぎ教室に通ってみてくださいね。決してこのnoteを見たと言ってはいけませんよ!素人が何適当なことやってんだってこっぴどく怒られますから。ふふっ。


さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。

文/落夏



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