レイクリゾートの遊びの発信地に。「湖畔のアウトドアショップ Hygge」インタビュー
見出し画像

レイクリゾートの遊びの発信地に。「湖畔のアウトドアショップ Hygge」インタビュー

2021年5月、白樺湖の湖畔に「湖畔のアウトドアショップ Hygge(ヒュッゲ)」がオープンしました!

白樺湖を“新しいレイクリゾート”にしていくプロジェクトの想いに共感し、地域内で動いているひとり、福井五大さん率いる「八ヶ岳アドベンチャーツアーズ」が運営しています。

店名がデンマークの言葉「Hygge(ヒュッゲ)」だったりと、白樺湖レイクリゾートプロジェクトの価値観とも通じるところが多いこちらのお店。オープンの経緯やコンセプトを聞いてきました。

白樺湖畔に、ひときわ目立つ北欧風の建物が

画像1

少し肌寒くなってきた10月初旬。白樺湖に続く桟橋には今日も「八ヶ岳アドベンチャーツアーズ」のカラフルなカヌーがありました!

画像2

そこから5分ほど歩いたところの道路沿いにショップがあります。

画像3

見えてきたのは、横に大きく広がるグレーの建物。昔ながらの洋風ペンションなどが立ち並ぶ白樺湖畔で、異彩を放っています……!

画像4

店舗前には色とりどりのe-bikeが数台停まっていました。北米やヨーロッパのアウトドアショップを思わせるエンブレムの横で、入り口はどことなく和風な雰囲気です。

アクティビティ体験と連動した「湖畔のアウトドアショップ」

画像5

店内に入ると中央にキャンプ風のディスプレイ。奥にはe-bikeやSUPが並び、広いスペースにぎっしり詰まったアウトドアギアの数々に圧倒されます。

画像6

出迎えてくれたのは、八ヶ岳アドベンチャーツアーズの福井五大さん(左)と、Hyggeのマネージャーを務める篠原慎吾さん(右)。日中はツアーに出ていることも多いそうですが、ちょうどタイミングが合い、お2人揃ってお話を聞かせてくれました。

──かっこいい店内ですね!どういうコンセプトのショップなんですか?

福井:「湖畔のアウトドアショップ」と名付け、湖畔で過ごす時間をよりよいものにしてもらう遊び方の発信地として、道具やアウトドア用品を揃えています。

一番の売りはガイドツアーとショップが連携していること。うちは元々「八ヶ岳アドベンチャーツアーズ」としてe-bikeやカヌーのガイド業をやっているので、ここに置いているギアは実際にツアーで使っているものも多いんです。

画像7

──アクティビティと連動型なんですね。実際にどんな使い方をしているんですか?

SUPは湖で乗ってみて欲しくなれば購入できるし、e-bikeは山道も激坂もいろんなコースを試してみてから検討できます。ここなら信号待ちもなくロングコースを走れるので、本来のパワーを体感できるんです。

火の付け方やナイフの使い方をツアー中に実演したり、コーヒーセットを持って霧ヶ峰までe-bikeで行き、その場でミルを挽いて淹れたてコーヒーを楽しんだり。ここにあるギアを使って、いろんな遊び方をまずはやってみて、体験してきたことがそのまま買ってもらえるような感じです。

画像8

画像9


元酒屋さんを自分たちで改装。湖畔アウトドアへの入り口に

──今年5月にオープンされたということですが、この場所はもともと何だったのでしょう。

福井:元は酒屋だったんですよ。だから内装が和風なんですよね。自分たちで春先から改装を始めたんですが、この屋根の部分なんかは、面白いかなと思ってあえて残しました。お客さんとの会話のきっかけにもなって、開店のストーリーにも興味を持ってもらえます。

画像10

──その開店ストーリーをぜひ聞かせてほしいです。マネージャーの篠原さんは、どういう繋がりで?

篠原:僕はもともと下諏訪というところの出身で、(福井)五大とは高校大学の同級生だったんです。卒業後は東京にいましたが、ちょうど長野に戻ってきた頃に、彼が白樺湖でガイド業を始めたのを知って。

福井:2008年頃ですね。僕の父がカヌーのガイドを始めたんです。僕はまだこっちが拠点ではなく、忙しい夏だけ帰って来て手伝っていたんですが、彼が立ち上げ期から入ってくれていました。

画像11

篠原:何年かはレギュラーで入っていましたが、それから僕は会社に就職して、ダブルワークのような感じで手伝っていて。最近まで平日はサラリーマンをしながら、土日や長期休みにこっちの仕事をしていました。

福井:そんな感じで一緒にやっていたところ、去年(2020年)にちょうどここが空き物件になっていると聞いて。はじめはカヌーツアーのために駐車場だけ賃してくれないかと聞きに来たんだけど、それなら建物ごといっちゃってくれと(笑)。

こんな広いアウトドアベースなんていらないじゃないですか。だけど慎吾(篠原)がキャンプが好きで詳しいこともあり、高原リゾートに来たら「お店」がないとダメだよね、という話になって。

──この辺には意外とアウトドアショップがなかったんですね。

福井:ないんですよ。でも、僕が今までに訪れたスイスやニュージーランドなどの山岳リゾートって、カフェがあってレストランがあって、ふらっと入れる街のアウトドアショップが必ずあったんです。地域限定のオリジナル商品を売っていたりして見るだけでも面白くて、地域の遊びの情報が集まっている場所でした。

画像12

白樺湖にもそんなショップがあったらいいと思っていたけど、今までは誰もやる人がいなかった。去年の秋にリサーチも兼ねて2人で行ったキャンプの展示会で、その熱狂ぶりに圧倒されて、アウトドア市場って今こんなに盛り上がってるんだ!と感じたんです。

時期が時期だったので迷いもありましたが、帰りの車で「この辺にもこれからキャンプ場とかできてくるでしょ」という楽観的な話をして、思い切って物件ごと購入しました。

──それで内装工事から自分たちで?

福井:はい。ゼロから自分たちで店舗を作りました。奥の大きなSUPが置いてあるところは、一面冷蔵庫だったんですよ。まず冷蔵庫を撤去するところから始まり……(笑)。

画像13

正面のレイアウトに使ったのは白樺の枝。近くの木や石などを拾ってきて、実際の使用シーンをリアルに想像してもらえるように作っています。

画像14

ここは街からも近くないし閑散期・繁忙期の波があり、商圏としてはなかなか厳しいです。でも湖が目の前にあって、湖畔で過ごす時間をもっと楽しむ提案をするには、最高の立地です。

湖畔でコーヒー、庭で焚き火。アウトドアを身近にする提案

──あまり見かけないお洒落なギアもあるようですが、セレクトもお2人で?

福井:商品のセレクトは基本的に慎吾がしています。ブランドにはこだわっていて、県内でここにしかないものなども置いています。

画像15

篠原:アウトドアって好きな人は好きですけど、やったことがないと敷居が高いと感じる人も多いです。でもたとえば、携帯できるアイテムをリュックに入れて湖畔でコーヒーでも淹れてみようかなっていうのも十分アウトドアだし、もっと言えば、家で淹れてきたコーヒーを湖畔で飲むだけでもアウトドアだと思うんです。

そういう楽しみ方があるんだ!と気づいてもらって、アウトドアへの敷居を低くできるように、ここが入り口になればいいなという観点で選んでいます。

──気軽に持ち運べるアイテムが多いんですね。

篠原:カヌー、SUP、サイクリングという遊び方の提案はもうしているので、そこにひとつ加えるだけで楽しみ方が広がるギアを含めるようにはしていますね。携帯性のある調理キットやコーヒーセット、ボトルなどは取り入れやすいと思います。

福井:自分たちが使っていいと思ったギアを揃えて、ツアー中に使い方を提案したりもしているので、お客さんも自然な流れで買ってくれますね。

画像16

──コアなアウトドアファン向けより、エントリー層向けが中心なのでしょうか。

篠原:目指すのは、両方ともいけるショップです。キャンプの寝袋やテントタープ、扱っている店舗が少ない珍しい商品もあるので、幅広いお客さんに楽しんでもらえると思います。

画像17

──たしかに、大手量販店で見かけないものもありますね。どんなお客さんが来てくれますか?

篠原:白樺湖に遊びに来てふらっと立ち寄ってくれる人や、カヌーを体験された後に寄ってくれるお客さんが多いです。ボトルがあると便利かなとか、車にチェアを積んでおくと自然のある場所で出せていいよねとか、1つ2つから買ってくれて、まさにアウトドアの入り口として活用してくれています。

福井:蓼科や女神湖周辺に別荘をお持ちの方もいらっしゃいますね。今までは2泊3日でリフレッシュして帰っていたのが、コロナの影響で長期滞在が増えて、庭で焚き火やBBQでもしてみようかな、というニーズがあるようです。

──地元の方からはどんな反応なんでしょうか。

篠原:昔を知っているご年配の方なども「あれ、酒屋さんじゃなかったっけ?」と散歩ついでに寄ってくれ、若い人がやると雰囲気が変わっていいわねー、なんて言ってくれたり。地域内の人も外の人も、ふらっと気軽に入ってきてもらいたいです。

店名“Hygge”の由来と、レイクリゾートとしての白樺湖

──店名の“Hygge(ヒュッゲ)”には、どういう由来があるんでしょうか。

篠原:ここでやるからには、湖畔でどんな過ごし方をするかを提案したくて、しっくりくる言葉を探していました。“Hygge(ヒュッゲ)”は北欧の言葉で、居心地の良い空間とか、家族や友人と過ごす楽しい時間という意味。週末にコーヒー道具を持ってちょっと出かけたり、仲間たちと焚き火しながらゆっくりしたり。そういう時間や空間はまさにヒュッゲで、このエリア一帯でそんな空気感を作れたらいいねという想いでこの名前を付けました。

画像18

──Hyggeはまさに、白樺湖レイクリゾートプロジェクトとしても当初から大事にしている言葉。その影響もあったのでしょうか。

篠原:僕は知らなかったんですよね。店名を考えるにあたって自分で調べて初めて知って、最初は読み方もわからなかったくらいですから(笑)。でもいくつか候補を出していく中で、偶然にもHyggeという言葉を五大も考えていたんです。彼は彼でこの言葉を知っていて、2人とも良いねと意見が一致したものでした。

福井:僕はイベント「湖畔の時間」などを通して一緒にやらせてもらう中で、その考え方や価値観から受けた影響も大きかったと思います。外からの視点で新しいレイクリゾートの形を提案してくれて、それに僕も共感しているから、自然に同じ発想が出たのかな。

──白樺湖を囲むエリアの空気感に、Hyggeに通ずるものが元々あったということでしょうね。

福井:北欧のような「豊かな時間の過ごし方」こそが、白樺湖エリア全体として提供できる価値なんだと思います。海外のレイクリゾートと規模は違っても、僕らは僕らでここで提案できることがいっぱいあります。ショップはその価値観を伝えるための拠点だと思っているので、湖畔の、レイクリゾートの遊び方を、ここから発信していきたい。

白樺湖に来た際には、アウトドアになじみがなくても、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。湖畔ならではの豊かな時間の過ごし方をご提案します!

画像19

「湖畔のアウトドアショップHygge」
住所:〒391-0301長野県茅野市北山白樺湖畔3419
営業時間:平日 10:00-17:00  土日祝 10:00-18:00
TEL:050-5526-4408
定休日:不定休
https://hygge-shirakaba.com/


長野県白樺湖から新しいリゾートのスタイルを発信する「白樺湖レイクリゾートプロジェクト」が2020年夏にスタートしました。湖畔での過ごし方や白樺湖周辺の様子などを、プロジェクトメンバー目線でお届けしていきます。https://shirakaba-lake.com/