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月の清らかな気

  江戸末期の朱子学者、佐藤一斎の記した『言志四録』の2巻『言志後録』にはこんな文章があります。「月を観るのは、清らかな気を観賞するのであって、月が丸くなったり、欠けたり晴れたり、かげったりするのを見るのではない。」 
 上記の意味は、月には光と色形その美しさとは別に、精神的な良い影響がある。ということにさせてもらって。

色鉛筆画

 夜空に浮かぶ月を観る時、「清らかな気」はあります。目に映ることのないその精神的な何かを、創作物に宿らせようという挑戦を、芸術と思いました。それは芸術が持つ多様な面の、あくまで一側面なのですが。絵を描くことにおいて、自分の心懸けの一つに加えて置きたいことです。

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