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木の尾川探検記〘自然の傍らに生死あり。川の先で見たものとは?!〙

  昔の探検隊物のテレビナレーションみたいな副題をつけてみました。

 今回は気合を入れて川の入口に基地を作り、と言ってもポップアップテントをはっただけなんですが、準備を整えて水源を見に川登りをしました。この直ぐ側で鹿の頭の骨の一部を見つけました。

なぜ頭蓋骨がバラけていたのか、どのように死んだのか。ここはかつて雄鹿が生きていた場所であり、彼はもういないことを思って、生きていることは有限であることを考えたりしました。

 3回目の木の尾川探検なので風景を見る余裕が出てくるのか。改めてこの場所の風光明媚さに心が癒やされ足取りも軽やかになります。

 以前の探検で小さな滝をすでに2つ見つけていました。これで3つめの滝を発見しました。無理して登ると足を滑らしそうなので、山の斜面に周って滝の上に出ました。

川が細くなり水流の流れも少なくなってきて、水源が近いのではと思い先へと向かいました。

 なんと進んだ先にあったのは高さ5メートル程の滝でした。探検開始からここまでで約1時間かかっていて、帰り道の体力を考慮するとそろそろ引き返す時間です。しかし、もう少しだけ、再び滝を迂回してさらに奥へつきすすみました。

 水量はだいぶ減っていて水源には近づいてるはずです。ただこれ以上無理するのは賢い判断ではないので、今回はここで引き返すことにしました。「今日こそは水源へ」、と思い臨んだのでいくらか失意もありましたが、ほんの4年前まで1時間も山道を歩くことは、自分にとって不可能なことでした。大病をしてその影響で身体的に弱くなっていた期間。あの当時と比べると自分の体力はかなり回復してきました。それを想うと今回の探検継続の断念も、少し心地良くさえ思えます。
 そして、あの雄鹿の角と骨が示しているように、いつかは自分の存在そのものを諦めなければいけない。木の尾川探検を通して、自分にとって何が大切かを考えさせられるのでした。

2023.6,18

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