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『言志四録』4巻『言志耋録』 藝術についての条文

 198 藝能三則 その一
    智慧と策略のある人は藝術や技能がなく、藝能のある人は智略がない。智略は心にあるが、藝能は体にある。これら両者を兼ねる人は少ない。
 
 199 藝能三則 その二
 藝能が磨かれて円熟の域に達すると、その人を動かすものは天であるようになる。妙技というものは才とか不才とかいうものの外にあるのである。

 200   藝能三則 その三
 藝術、技能のある者の多くは、勝気であり、また人におごる心があるものだ。藝能があって、しかも謙遜な者は、藝の最も優れた者である。「勝」(まさる)の反対は「謙」(へりくだる)となり、「驕」(おごる)の反対は「遜」(ゆずる)となる。こんなわけで藝能もまた心を修める学問に外ならない。
 

 「藝能があって、しかも謙遜な者は、藝の最も優れた者である。」 なるほど〜。伝説的なほどすごい芸術家になると、そんな感じしますね。普通の人にしか見えないくらい腰が低かったりしてて。


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