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2030年を見通す本

はじめに

元々興味がある本だったので読破。
今まで読んだ本で一番ワクワクしたかも。

どんな本

常々進化し続ける複数のテクノロジーは互いに融合する事で破壊的イノベーションを生む。それが人類によって予想より早い速度で益をもたらすよ。だから長期的視点を持って、先を見通す行動をしようね。

という話。

要点1「エクスポテンシャルエネルギーの融合が様々な破壊を生む」

エクスポテンシャルエネルギーとは「指数関数的に成長しているエネルギー」。著書ではムーアの法則になぞり、最先端テクノロジーを指す。著書で挙げている最先端テクノロジーは主に七つ。以下の七つのテクノロジーのコンバージェンス(融合)があらゆる世界にて様々な革新的破壊を生み出す。

・AI (読み書き、認識、知識の統合などに強み)
・IoT (物理世界との接続に強み)
・AR (仮想空間を五感を繋ぐ)
・3Dプリンティング (あらゆる物体の生成)
・ブロックチェーン (デジタル世界と物理世界間の契約を橋渡し)
・材料科学 (ナノレベル、原子の生成)
・バイオテクノロジー (ゲノム編集やDNA修復)

これらの技術が存在している現在、人間は未来を見通しながら生きていかなければならない。エクスポテンシャルエネルギーによって全てが加速する未来に備えろ、ここで述べている。

要点2「あらゆる産業界での革新的破壊」

上記で述べた七つのテクノロジーはそれぞれ融合しながら、既存産業の革新的破壊を行う。例えば、広告、不動産・金融、交通、教育、エネルギー、農林水産、医療。

上記の分野において一つずつどのような変革がなされているかを述べている。個人的にはここに書きたい気持ちも山々だが、ここに書くには余白が狭すぎる。

例えば...医療では、人間の理想の一つである長寿命化に焦点を当てているが、現場では最先端テクノロジーを駆使した治療はコストがかかる。しかしエクスポテンシャルエネルギーとは最初にギークから始まり、次第に大衆化、非収益化していく流れがある。つまり医療業界においても、富裕層以外の層に広がる大衆化が起こりうると書かれている。

さらに踏み込めば、外科ロボットやアンチエイジング薬学、細胞科学、デジタル創薬、臓器の人工生成、モバイルヘルス、ゲノム編集、パーソナル医療の可能性など。

農林水産だと、垂直農法、培養肉の可能性と環境問題との関連性。地球規模の視野からエネルギー問題や水問題、生態系と関連した話。

要点3「テクノロジーが加速する意味と何が起こるか」

テクノロジーの脅威について「長期的思考をすればエクスポテンシャルエネルギーによるコンバージェンスが我々に多大な恩恵をもたらす」と述べている。そこで時間的かつ空間的な視野の拡大、先を見通すことができれば、地球に生息する人類として先の問題意識を持つこと、そして先手を打つことが重要である。人類はある機関に統治されており、柔軟性を持たせるには統治機関のデジタル化も重要である。

社会構造の中でエクスポテンシャルエネルギーの力が大きくなり、さらに問題意識を持った人類はそのテクノロジーの力を持って、行動に移してきた。今後はテクノロジーの力でこうしたイノベーションのサイクルが早まっていくことが予想される。

そして人類はさらなる危機リスクの回避と没入感による心理的充足を求めて、国境間の移動、バーチャル世界、宇宙など大移動をはじめる。

感想

非常に壮大なスケールの話であった為、2030年の話か?と勘違いしたが、確かにテクノロジーは指数関数的に進化している事とイノベーションのサイクルが縮まっている事により、現状から遥かに進化した2030年となっていても不思議ではない。確か明治時代頃の人間が描く2000年の世界は高層ビルやインターネットは想像されていなかったしな・・・。

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