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世界でたった2人しか見られないブログを続けている理由


先日、noteの投稿をコンスタントに続けている方々の話を聞く機会があって、アウトプットを継続できるってすごいなー、と思いながら聞いていました。
なかなか自分にはできないなー、と感心するばかり。

そんな話の途中でふと、

あれ? そういや、僕もブログやってるわ!

と思い出したんです。

しかも、7年間続けています。
今まで投稿した件数は、現在300件以上。

日々の生活の中でブログを書くことが当たり前になりすぎて、意識の中になくなっていることに改めて気づきました。

内容は、例えばこんな具合です。


「こぇは?」(2016/03/18)

ここ数日で「こぇは?(これは何?)」が始まってきた。
何を見ても、「こぇは?こぇは?」である。

「こぇは?」
「これはシャワーだよー」
「シャワーかー。こぇは?」
「これはせっけんだよー」
「せっけんかー。こぇは?」
「これは、シャワーを一時的に置く金具の部分だよー」
「…あ、そっかー」
といった具合で、知識欲が爆発している。

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「最近のこと」(2017/05/10)

ヒーバーはーい→ピンポン(インターフォン)
にゃんにゃん→犬もしくは猫
ママー→抱っこして
じーじ ばば →じーじとおばば
ちゃちゃ→お茶

歯が8本生えた
手づかみ食べをするようになり テーブル下が大惨事
麺類 パンが好き バナナ ハイハイン カッパエビセン
歯磨きが好き 

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「(長男)の宣言、(次男)の心配」(2019/08/22)

「ぼくね、大きくなったらおとうさんみたいなカメラマンみたいになりたいんだー」
じーじからもらった登山用のヘッドライトをカメラ代わりにしての一言である。
父親が息子に言われて嬉しい言葉ランキングに堂々入るであろう。近所の中華屋の前にあるよく分からない広場を、カメラマン宣言の地とした。

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ご覧のように、他の人にとってはどうでもいいような家族の話題を、記録として残しています。実際の投稿では子どもの名前をそのまま書いて、気分が乗るまま、思うまま。

文末にあるアルファベットは夫婦の名前の頭文字で、「k」が僕、「a」が奥さん。
つまり、夫婦2人でこのブログを7年続けていることになります。

夫婦にとってはすごく日常的で、「今日ブログ書いたよ」とかは特に会話にも出てこないくらいのこと。

でも、冒頭のアウトプットを継続している方々にこのブログの存在を伝えたら、すごく珍しいと面白がってもらいました。

なぜならばこのブログが、世界でたった2人しか見られないブログだから。

その2人とは、もちろん僕と奥さんのことです。

いわゆる「鍵アカウント」にあたる、IDとパスワードを入れないと見られないブログなので、ある種交換日記に近いような形かもしれません。

じゃあ、実物の交換日記にすればいいじゃない、とお思いの方、
ブログにしているのにも、大きな理由があるんです。

<なぜ夫婦しか見られないブログをやっているのか?>

書いていきます。


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①あまり人様に広く公開するものでもないから

各種SNSを使っている中で、僕にとって友人の子どもが成長していく様子を見るのは楽しみの一つでもあります。

でも、僕はそうでも、「他人の子どもの成長なんて知ったこっちゃねぇ」という方もたくさんいるんですよね。

例えば、僕たちがブログに載せている内容は、こんな具合。


「鼻くそ食べないよ」(2018/05/06)

(長男)が 鼻をホジホジしだしたのは 幼稚園に入る前からだったと思う
幼稚園に行って 夏くらいからかな 鼻くそを食べ出した

鼻の穴が大きくなるよ
とか
そんなに好きなら 鼻くそご飯にするよ
とか言ってなんとかやめさせようとしたけれど 効果なし

鼻くそ食べなかったら アイスあげるから 頑張ってみよう
と説得してみた

そしたら ぱたりと無くなった
羞恥心からか アイスのパワーか謎だが さすが

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まさに、他人からしたら「クソどうでもいい話」ですよね。

「a」なので奥さんの投稿なんですが、もし知り合いのママがこの文章をFacebookに載せていたら、と考えてみて下さい。

無視するか、「そんなこと書くの止めなよ」と諭すかどっちかでしょう。

こんな家族の記録も、何の考えもなく気軽に載せられます。


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②セキュリティーをあまり気にしなくてもいい

家族の顔や名前をネット上に晒すのはリスクが伴います。

写真や内容によっては住んでいる場所まで分かってしまうし、気軽に「旅行中です〜」なんて書いたら、空き巣の被害にあってしまうかもしれません。

例えば、ブログに投稿した運動会の写真

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note用に加工したんですが、通常のネットリテラシーからすれば、こんなに人の顔がたくさん写っている写真をブログにアップロードするのはご法度です。

そして、個人名の表記も同じくご法度。

「〓〓家に祝ってもらった」(2020/09/19)

仕事終わりでうちに帰ったら、僕の誕生日のお祝いのために、家族だけでなく〓〓ちゃんたちの家族も来てくれた。
〓〓ちゃん・〓〓ちゃん・〓〓だけでなく、〓〓〓〓まで!
家に帰ってからというもの、こんなに祝ってもらったことない!というくらいもてなしてもらった。
(長男)が幼稚園に入って以来、もはやみんな家族。
たくさんの家族に祝ってもらって嬉しい1日だった。

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note用に伏せ字にしたらワケ分からんことに。

このあたりも気にしすぎることなくアップロードできるのもいいなーと。

※ 注意 ※
パスワードがあるとはいえ、ネットにアップロードしている以上は100%のセキュリティはありえないです。あくまでも「比較的リスクが少ない」という文脈で受け取っていただければと思います。


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③写真の整理とリスクヘッジ

みなさん、写真の整理ってどうしてます??

子どもの写真は日々貯まっていって、数は膨大になるばかり。
とはいえ、整理は面倒くさい。。

こんなときにブログを書く習慣があると、とりあえずブログに貼り付けておくだけで写真の整理になるのでおすすめです。
キャプションやその時思ったことも書きやすいですよ。

あとは、本当に大切な写真はプリントしておくのがいいですよね。
うちも年に1回くらい小さいフォトブックを作っています。

でもその大切なプリントが、将来無くなっちゃうかも!?って考えたことありますか?

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僕はテレビのカメラマンやディレクターを職業にしています。

職業柄、事件・事故現場に行くことが多く、大災害の現場にも数多く行ってきました。

津波、
地震、
火事、
台風、

写真って撮っている時は何の気なしに撮っていることが多いと思うんですけど、時が経つにつれてすごく大切なものになっていくことが多いメディアな気がしています。

でも、本当に必要な時に無くなってしまうことがあるのも事実。

写真をプリントすることはすごくいいことなんですけど、プリントが10年後に手元にあるとは限らない、と知ってほしいです。

プリントだけじゃなくて、データも消えてしまうことがあります。

パソコンやスマホに入れているだけだと、いずれ何かの拍子に消えてしまうかもしれないし、ハードディスクやクラウドにコピーして分散するのもオススメです。

ブログもいわばクラウドですよね。
運営会社のサーバーさえ無事なら写真は未来に残るわけです。

僕たちは大切な写真の整理と、「リスクヘッジ」としてブログに写真を保存しています。


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④「いつか」のために

ブログでは子どもの成長記録だけでなく、夫婦の様々な悩みも記録しています。

「コロナとしごと」(2020/05/15)

テレビの報道・情報系の仕事を始めてから約15年。
今までで一番の困難の中にいる。
日本中が大変なとき、特に大規模な災害が起こったとき、カメラマンとして、テレビマンとしてどう切り取るかが問われる。
もしも日本全国にいる誰かの役に立つなら、多少の困難はしょうがないと思ってきた。自分で好きで選んだ仕事だ。

でも今、僕たちが世界を守るためにできるベストな方法は、取材対象をはじめ誰にも近づかないこと、である。
僕たちは一次情報に少しでも近づくために、あらゆる犠牲を厭わなかったのではなかったか。

では、今できることは何か? と問われている。

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「最近の私ごとあれこれ」(2021/01/10)

10月から小さな薬局で事務員をはじめて3ヶ月が経った。
(次男)がお腹にいる時に調剤薬局事務の資格を取ったが、やってみるとわからないことばかり。もっと働けたらいいのに。
今までずっとほぼ、子供のことだけを考えて生活していたので、別のことを考える余裕ができたこと、自分の時間があることがすごく嬉しい。
いろいろチャレンジ出来るっていいな。

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自分のSNSに書くにはプライベート過ぎる仕事の悩み。

子供たちにとっては今読んでも分からないと思いますが、いつか僕たちと同じ世代になったとき、「両親も悩んでいたんだなー」と知れることって貴重だと思うんです。

実際、僕の両親はいまどちらも元気ですが、「僕が小さいときにどんな想いで仕事していたの?」なんて恥ずかしくて聞けないですからね。。

つまり、夫婦の今を残すことは、未来の子どもたちの心の支えになるかもしれない、と考えています。

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ここまで「世界で夫婦だけしか知らない」と表記してきましたが、厳密には違って、実はもう一人知っている人がいるんです。

それは、友人でもあるうちの生命保険の担当者さん。

彼には、自分たちが不慮の事故などで突然この世からいなくなった時に、アドレスとID・パスワードを子供たちに伝えてもらうようにお願いしています。
(紙に書いて、金庫に保管してもらう形です)

先ほどもお伝えした通り、僕は職業柄さまざまな事件・事故と向き合うことが多いのですが、そこにはどうしても目を背けられない事実があります。

それは、いつか必ず家族には別れの時が来ること。

僕自身、平均よりは多く死に向き合う中で、誰しもがおじいちゃんおばあちゃんまで生きて、病院のベッドで家族に「今までありがとう」と言えるわけではない、ということもまた事実として知っています。

つまり、現在、僕たち夫婦は子どもたちのことをもちろん愛しているけれど、その想いを必ずしも未来の子どもたちに伝えることはできないかもしれない。

だからこそ、未来のために純度が高い今の自分たちを記録したいと思っています。

いわば日々、「タイムカプセル」を作っているようなものなのかもしれませんね。

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「純度の高いタイムカプセル」のススメ


途中出てくる額縁の写真は、僕が撮った子どもたちの写真です。

僕としては、自分は写っていないけれども、写している自分の想いを乗せているつもりでプリントしています。でも、ブログはもっともっと純度が高い気がするんですよね。

このnoteを読んでくださっている方、ありがとうございます。

ブログは無料で簡単に始められるツールです。

「もっと早くやっておけばよかった!」と後悔する前に、今日から非公開で始めてみませんか?

純度の高い今の自分がタイムカプセルになって、きっと未来の誰かに役立つはずですよ。


最後に。

ブログの初投稿を転載して終わります。
内容は、始めるきっかけとなった「長男の命名」です。

「君の名は」(2013/10/15)

ようこそこちらの世界へ。
この数ヶ月、いや、もっと前からきみに会えるのを待っていました。今日、2013年10月15日火曜日きみが生まれてきてくれて、きみは僕とお母さんの子どもに、そして僕は、お父さんになることができました。きみががんばって生まれてきてくれたおかげです。本当にありがとう。感謝の気持ちを込めて、きみには最初のプレゼントをします。

それは、きみが一生使う、名前です。

命名
〓〓〓〓〓

(中略)

人は、生まれてから死ぬまでずっと一人です。
自然は時に厳しく、人からも裏切られることがあるでしょう。しかし、だからこそ世界は多様で、美しいのだと思う瞬間が必ず訪れます。
僕から君への最初のプレゼントで、一生続くおまじないです。どうしようもない困難に立ち向かったとき、君の名前が助けてくれますように。

2013年10月15日

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