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Amazon Prime Video 「ウォッチパーティー」を試す

Amazon Prime Videoで2020年に新しく追加された機能「ウォッチパーティー」を使って、ほぼ初対面の方々と映画を観た感想をまとめます。

Amazon プライムビデオ「ウォッチパーティー」
https://www.amazon.co.jp/adlp/watchparty
お気に入りの番組を友人・仲間にシェアして一緒に楽しむ新しい方法「Prime Videoウォッチパーティ」を利用してみませんか?映画やTV番組をオンラインで一緒に視聴しながら、最大100人とチャットすることができます。自宅などそれぞれ好みの場所で、まるで実際に横に並んでいるかのように鑑賞しながらも、ポップコーンをシェアする必要はありません。


【経緯】

僕は「映画をどう上映するか」にすごく興味がありまして、かつて主催者の一人としてやってみた上映会がありました。


「いねむりシアター」
https://sst-online.jp/magazine/3948/

「映画館でうっかり寝てしまったときでも、実は映画見てるよね?」


という話題が発端になって、

「積極的にリラックスできる環境を整えた上で、主催者が本気で寝かしにかかったら映画は楽しめる?」

というテーマでした。
どんなにぼんやりしていても、最終的には観てくれたみなさんでお互い補完し合って映画が完成する仕掛けにしました。

やってみると、まずは映画を観た直後に話し合えること自体がすごく面白いということと、リラックスがテーマなので、「どれくらい寝ました?」なんて話題が出るのも楽しい体験でした。

一方のウォッチパーティーは、通常の映画館や「いねむりシアター」と違って、上映中に映画に集中できないんじゃないか?という疑問がありました。

まず、チャットがあること。
見たくなかったらオフにすることもできるんですけど、文字で会話をしながら映画を見る、というのは新しい体験だと思います。
映画を観ている最中にもまた別角度の情報があるというのは、どういった状態なのかな?と。

そしてオンラインであること。
普段、自分で観ているときもそうなんですけど、止めてトイレ行くのも自由なので、映画館ほど緊張感がないんですよね。中には途中で観るのを止めてしまったり、、なので、

「集中力を削がれる諸条件が揃ってるけど、純粋に映画を楽しめるの?」

という検証をしてみたいというのが今回の狙いです。


【上映前】

所属しているオンラインコミュニティの方々に呼びかけまして、「お試しでやってみたい」と相談してみました。

まずは何となく観たことがある人も多い名作がいいだろうということで、映画は

「レオン 完全版(字幕版)」
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FNFBG4Q/ref=atv_dp_share_cu_r

に決定。

上映時間の1時間くらい前にウォッチパーティーのアドレスを取得して、待機していました。

その間やっていたのは「小ネタ集め」です。

▽ 1994年11月公開
▽ 94年の映画興行収入TOP3
▽ 映画制作の経緯
▽ キャッチコピーは「凶暴な純愛」
▽ 冒頭に出る金髪の売春婦はリュック・ベッソンの元恋人
▽ 通常版と完全版の違い(3つ)
▽ ゲイリー・オールドマンがマチルダの父親のにおいを嗅ぐシーンはアドリブ
▽ マチルダが家に帰ってきていた理由
▽ マチルダが泣きながらレオンの部屋に向かうシーンでは演技に苦労したため、彼女の目にミントオイルを吹きかけた

などなど。
ウェブ上で簡単に手に入った情報を、映画に関連する順番にまとめておいて、タイミングを見計ってチャットで書き込んでみるとどうなるかなと。

そうこうしているうちに自分の中のある変化に気づきまして、

<自分で作ったわけでもないのに、妙な緊張感が湧いてくる>

気楽なオンラインのイベントとはいえ、一応「上映の主催者」という立場になると、無意識に責任みたいなものを感じるんですかね?
「みなさん映画を楽しんでくれるかなー?」なんて考えるモードになっているのが、自分でも面白かったです。


【上映中】

さて、上映が始まりました。

最大6人集まってくれて、チャットを使いながらの上映です。

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僕はノートパソコン上で再生していたんですが、中には大きなプロジェクターで投影して見てくれた方もいて、チャットの文字まででっかくなっているのかーと思うと不思議な気持ちでした。

次に悪かった点・良かった点をまとめます。


【悪かった点】


<チャット敏感すぎ問題>

ウォッチパーティーのチャットは、Enterキーを押したらそのまま会話に載るように設定されているようで、表記の修正が難しかったです(2021年1月現在)

中には普通に打てている方もいたので、使っているブラウザの問題かな?とも思うんですが、みなさん誤字連発していたので、そこは修正してほしいなーと。


<うっかり一時停止してしまった>

チャットに書き込もうと思ったら、僕がうっかり一時停止ボタンを触ってしまいまして、映画が一瞬止まってしまいました。

主催者側が再生・停止などの操作をすると、それがダイレクトに反映されるシステムなので、ロックボタンとかあればいいのにな、と思いました。

(逆に、一度止めて見せたいところで止めたり、飛ばしたりできるのは利点の一つかもしれません)


<チャット面白すぎ問題>

いや、チャット面白すぎでしょ。新感覚でした。

正直、映画に集中はできないときはありました。
それは主に、自分が書き込んでいるときですね。
あとは「良かった点」に追記します。


【良かった点】


<一体感を感じられる>

映画館で映画を観ているときに、会場が笑いに包まれて自分も笑っちゃう、ってことあるじゃないですか。かなりそれに近い感覚でした。

「レオン」はアクションなので、緊張感のあるシーンが多くあるんですが、そういうときにチャットの流れが一時止まるんですよね。そうすると、一緒に息を飲んでいる感覚が伝わってくる。
逆に笑えるシーンではアクティブにツッコミが入ったりと、文字で映画と連動していくのが面白かったです。「一緒に映画を作っている」とまで言ったら大袈裟かもしれないですけど、楽しい体験でした。


<初見でも楽しめる>

僕は何度か観ている映画だったんですが、初見の方が3人いて、3人とも映画そのものを楽しめたということでした。

おかげさまで小ネタも好評で、副音声的に映画と一緒に楽しめたようです。

例えコメントが邪魔だと思っても、個別にオフにできるという自由度もいいのかもしれませんね。


【上映後】

新感覚の楽しい上映を終えまして、みなさんオンラインコミュニティの仲間なので、そちらでチャット的に振り返りをしようかな?と思っていたら、参加者の方が事前にZoomの部屋を設定してくれていました(しかも時間制限なし!ありがたや〜)

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「レオン」の舞台ニューヨークでロケ現場を見に行った方もいて、熱い映画トークを1時間超!

映画そのものも、映画の後も両方楽しい体験となりました。


【まとめ】


最初の疑問「集中力を削がれる諸条件が揃ってるけど、純粋に映画を楽しめるの?」について。

やってみた結果、確かに集中力は削がれました。
僕も家で映画を見るときは、なるべく暗くして観たいタイプなので、映画と文字とキーボードを同時に見ないといけないのはどうなの?と思ったんですが、結局「チャット面白すぎ」です。

でも、純粋に映画は楽しめました。
たぶん「映画を楽しむ」というよりは、「映画館を楽しむ」にちょっとだけ近づくのかもしれません。新しい映像体験としてアリだと思います。

ウォッチパーティーそのものには、
▽ スマホNG(2021年1月現在はパソコンのウェブブラウザ限定)
▽ macのブラウザ「Safari」NG(Google Chrome推奨)
▽ 海外の人は参加できない
などある程度のハードルはありますが、何よりもお金がほぼ掛からない!というのも大きな利点です。

「おうち時間」の今、ぜひやってみてはいかがでしょうか。


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