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北欧選挙はエンターテイメント?!よその国の選挙事情

第49回衆議院議員総選挙が10月31日に実施されます。期日前選挙は10月20日から30日までです。私は早々に期日前投票にて済ませました。

ところで北欧では普段の会話の中で政治の話を話題にします。税金が高く自分たちが納めたお金がどう使われるのか関心があるので政治に注目が集まるのだよなんてよく言われますが本当にそれだけでしょうか?だって日本も相当納税が高い国だと思うから。

スウェーデンの友人は「税金は高いけれど、それは貯金しているようなものだから、納税金額は妥当だと思っている。そのお金がどう使われるのか私たち国民の票で決めるのだよ。権利があるのに参加しないなんて意味がわかりません。」と。
友人とのやりとりの中にも税金の使い道に目を向けることについては語っていましたが、それだけじゃなく自分が政治に参加している実感があるのだと思います。日常の生活の中にも民主主義について大いに語り合う機会があり、政治が身近である感覚や信頼関係が幼い頃から当たり前として培われているのではなないかなあと北欧訪問する度に実感します。

政治の話は食卓での日常会話

私が幼い頃食卓で両親がどの党に投票するのか議論をしていた…なんて記憶はありません。辛うじて記憶に残っているのは投票所に両親と行ったことぐらいでしょうか。政治について説明してもらった記憶はありません。
しかし北欧では家族で〇〇党の政策がどうとか△△党がどうだとか家庭でも普通に話します。自分の推しの党について家族でディベートをすることも決して珍しいことではないのです。もし家族で応援する党が違ってもお互いの意見を尊重します。互いの推し党についてディベートだなんて家族の雰囲気が悪くなることはないの?と尋ねたら「ないね、話が済んだらおしまい」だと。政治の話は話題の一部、党の話と人格は別でしょですって。家族で政治の話をしても、debateディベートは、argueアギューじゃないんだよと、ごもっともな意見です(苦笑)
確かに私が出会う北欧の人は話好きな人が多いです。「もっと会話しよう」といつもジャンル問わず誘ってくれる友人や、訪問先でもFIKAにHyggeと、コーヒー片手に始めましても関係なく子育てやジェンダー、政治にノンジャンルで会話をします。20代の若者からも会話は「民主主義的解決でしょ」なんて当たり前のように言われました。
北欧の暮らしでは小さなころから家でも学校でも政治に対する情報が普段使いであるので、政治に参加することは当たり前だと思うのでしょう。

模擬選挙は真剣勝負

北欧では学校でも民主主義を意識した授業が行われます。下は保育園のころから「自分たちでルールをつくる」ことを先生の力を借りながら実践的に学ぶことも珍しくはありません。森のようちえん見学時に先生方が民主主義を理解して子どもたちにその方法として実践の機会を与えるというお話に感心しました。
北欧では選挙か近づくと、高校主催で模擬選挙が行われます。日本人からするとちょっとした選挙の授業でしょうと高を括って伺うとその規模と真剣さに驚きました。まず各政党の青年部代表が政策議論を発表することや生徒がそれを聞いて討論すること、それを生徒が主催し先生は一切口出しせず見守るだけ。一部の生徒が政治に熱く活動をしているのではなく模擬選挙は学校全体で行われます。なにより投票の結果はホンモノの選挙前に開票されその結果は地元新聞メディアのトップを飾るほど注目をされます。

模擬選挙の結果には政党も大いに注目をしているとのこと。なんせ国を担うのは若者だから、若者の考えはとても重要だと考えています。

スウェーデンでインタビューした市議会議員は20代前半で移民にルーツがある女性でした。彼女は小学生のころ自分のルーツに興味を持ち政治に関心を深めていったと話してくれました。その背景には党の青年部から直接話を聞いた影響が大きかったようです。普通は高校生から青年部に入ることができるのですが、彼女は中学生から青年部で党員となり実年齢は20代ですが10年以上のキャリアを持った立派な政治家です。

実践的な政治参加の機会が選挙権を持たない年齢でも行われているのは素晴らしいことですし、大人もその活動を子ども扱いせず尊重していることも日本との違いのような気がします。

選挙はちょっとしたお祭り

スウェーデンを訪問した時に、たまたま通りがかった駅の広場に小屋がぽつぽつ並んでいました。なんだろう?と思っていると「これは政党スタンドなんだよ」とガイドさん。ポップアップのお店かな?と思うほどカラフルなデザインで日本にはない習慣なので興味を持ちました。

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写真は中央党(Centerpartiet)のスタンド

この政党スタンド何のためにあるのですか?ガイドさんに聞きました。
ここでコーヒー飲んでこの党の政策を聞いたり、政治議論したりする政党をわかってもらう場所とのこと。政策の話と一緒に政策チラシをまいたり、政党グッズを配ったりもするそうです。選挙の時はイベントも開催し人も訪れ賑やかでまるで祭りの出店のようだとか。
これはいわばサテライト政党事務所?!のようなものなのでしょうか。
日本の選挙カーや街頭演説のような一方通行アピールではないのがいいですよね。正直こんにちはのあいさつと名前を連呼するだけのマイクパフォーマンスでは何もわかりません。選挙事務所に行ってお茶飲んで政治の話をするだなんて日本では近しい政党員でしかできませんもんね。

驚いたことは政党スタンドへ自ら足を運んで政策について聞きに来る小学生も珍しくないとのこと。小学生も関心ごとなの?!小さなころから教育の賜物が投票率に表れているのではないでしょうか。
政党スタンドはどうも私が思うよりもっと気軽なもので案内してくれたガイドさんは道を尋ねていました(苦笑・写真)それくらい構えてないのがいいですね。政治にハードルがないとでも言いましょうか。
日本でも政治家ともっと話せるはずなのにしないのはどうしてなのでしょう…。

選挙行こう!私たちも権利を全うしよう

ここに紹介した事例は私が見てきた一部の北欧情報です。しかしわかることは確実に政治は自分事なのです。

「どうせかわらないから投票しない」「なんだかわからないから投票しない」こんな人はほぼいないと言って良いでしょう。

わからないなら自分から知りに行く
投票は自分の意見を示すアピールする場
政治は暮らしに密接していることを彼らはよくわかっています。

何事でもやらされてる感じゃなくて自ら楽しんでいるってやっぱり基本だと思います。政治でも自分事として行動がとれるのは成熟社会だなあと思わずにはいられません。

さて来る10月31日は、第49回衆議院議員総選挙へ行きましょう!!

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10/31(日)14:00~1時間(無料)
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デモフェスは他にも楽しいイベントが盛りたくさん!!民主主義的カンバセーションしよう!!

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