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「lagom」ラゴムこれはスウェーデン語で、多すぎず少なすぎずちょうどよいあんばいと日本語で訳すことができます。
私はこの言葉が大好きで自分のロゴにもしたくらい。

片付け収納インテリアの仕事をしていると北欧訪問先でも日本の住空間と比べたくて、インテリアや引き出しの中、扉の中がどうなっているのか気になるのです。スウェーデンやフィンランドは靴を脱いで家に入る習慣が多く日本の暮らし方にも似ているので参考にできるかも知れません。

その完璧は誰のためでしょう

日本で見ず知らずのお宅へ訪問して、すいません扉開けていいですか?とは絶対に聞かないのですが、北欧では私の仕事をお伝えするとみなさん「みて!」と嬉しそうに扉の中や引き出しを惜しげも無く披露してくれます。最初はさすが北欧、引き出しの中もバッチリで披露したいのかしらなんて思いましたが、結構ぐちゃぐちゃでも(失礼)気にせず見せてくれます。

訪問したSさんはキッチンじゅうの引き出しや扉を見せてくれて「lagomね」って笑うのです。
あれlagomってちょうどいいあんばいという意味ですよね。

Sさん曰く「私にちょうどいいあんばい、だから一見他人からみて整っていなくてもいいの、私はこれがいいのよ、整えすぎは疲れるわ。」と

北欧視察で気づく私のlagom

日本だときっちり整然と並べられた引き出しや棚を開ければ真っ白い無機質なバスケットケースがこっちを向いた状態でSNSや紙面に登場することが多いです。かつての私はそれを鵜呑みにして真似をして出来なくて苦しくなって諦めて・・・負の連鎖。
たかがキッチンの引き出し1つの片付けが出来ないだけなのに「片付けも、うまくできないダメな人間だ」とずっとネガティブに思っていました。

しかし片付けに向き合って克服したことによって、誰かの真似ではなく、自分にとって使いやすい収納が一番大事なことに気づきました。
Sさんのようにlagomでいいんじゃない、堂々としてようよと。
日本の皆さん、ちょっときっちりしすぎちゃいませんか?!家族と自分が困っていないのなら、システマチックに根を詰めなくても良いと思っています。暮らしにあなたのlagomを取り入れて欲しいなと北欧視察の度に思うのです。

コーヒータイムがある暮らし

北欧では、HyggeヒュッゲやFIKAフィーカ、あるいはkahvitaukoカハヴィタウコ(これ難しいですよね・・)などの言葉を代表するように、コーヒー片手にくつろぐ時間を大切にしているシーンを見ることができます。

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これは友達とカフェに行く場合にも使いますが、家族でくつろぐときにも使います。家庭訪問する際、皆さんコーヒーと甘いものを用意して迎え入れてくれます。ポットに入ったコーヒー、その横にはマグカップが用意され、カゴに甘いお菓子と北欧デザインの紙ナプキンがセッティングされたセルフでどうぞスタイル。これは来客がきたから特別に準備するのではなく、家族で過ごすときもこんな感じだそうです。

キッチンのポットからコーヒーを入れ紙ナプキンに包んだプッラ(甘い菓子パンをさす)を持ってリビングのソファーに腰掛け家族で話すもよし、読書するのもよし、窓からの景色を眺め考え事をするもよし。

北欧リビングの役割とは

北欧視察で見せていただいたお宅では、リビングをみんなが集まるコモンスペースと考え、なるべくリビングには個人のものを置かない工夫がありました。例えば小さな子どもと暮らすお宅はバスケットが用意されて、これに入れて子供部屋と行き来する。編みかけの毛糸が散らばらないようにバスケットにまとめて、読書中の本はトレーにペンと一緒に置いて・・・などとフレームは決めてその中でざっくり収納すると言う方法が取られていることが多いようです。

バスケットひとまとめ、トレーに入れてひとまとめは日本でも大いに参考になりますよね。その際プロダクト選びはとても重要、彼女たちはインテリアテイストに合わせることはもちろん、サステイナブルな素材も意識して取り入れています。

リビングインテリアの雰囲気を損なわないプロダクト選びも上手だと思いました。

最後に友人Tのキッチンはまるで職人のように片付けられていて、それが男性の一人暮らしだとは思えないほど。

「だってこのほうが便利でわかりやすいだろ」ですって。
北欧では友人と出かけるとき、待ち合わせ場所に自分の家を指定する時も多いのだそう、そこで少しコーヒーを飲んで目的地に向かうのだそう。

へーリビングをそんな使い方もするんだとびっくり。そりゃコモンスペースだわねと納得するのでした。

自分のLAGOMを見つけよう

これは暗く寒い冬が長く続く北欧だから家の中で心地よく過ごすために家族でカフェタイムを楽しみコミュケーションするといった要素も含むかも知れません。

しかしリビングはパブリックスペースと考えて個人のモノを持ち込まない工夫は日本でも参考にできますよね。いや持ち込むのだけれどすぐに自分のスペースへ移動できるような工夫。これなら簡単にできそうな気がします。頑張りすぎない収納の例ですね。

北欧のちょっとよい暮らしから私にとってlagomな暮らしを見つけられたらいいですね。



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