開発前夜02：ゲルダの伝説(雪の女王)を考える。後半ドラクエ話

★ご注意★「ゲルダの伝説」はアンデルセン童話「雪の女王(ヒロイン：ゲルダ)」をモチーフにしており、前回のnoteで爆誕した(まだ)存在しないアプリタイトルです。著名な名作とは一切のかかわりはございません。
↓詳細↓

開発前夜01で終了の予定だったのですが、風呂敷を広げられそうな気がしてきたので続けてみようと思います。

雪の女王のストーリーラインは ↑前回↑ 記載していますのでそちらをご確認くださいね。

アンデレセンの雪の女王。本当に素晴らしいお話なのですが、
ゲームシナリオにするにはチョット難しい点が前回出ました。

前回出た問題点。
・雪の女王は物語の冒頭しか出てこない。(ラスボス感なし)
・カイ(男性主人公)が豹変した理由に雪の女王関係なし。
=雪の女王の出番なし。

じゃあどんな話？
・失踪したカイを探しにゲルダ(女性主人公)が各地を旅して沢山の危険な目に遭うが、最終的に雪の城に辿り着き、カイを救って連れ帰る物語。
=ゲルダの伝説

さて。

A案：ゲルダの伝説

ゲルダの冒険を丁寧に拾い、丁寧に描く、原作に忠実なシナリオ。
雪の女王はやっぱり出番少ないので、タイトルは「ゲルダの伝説」

B案：雪の女王

雪の女王の存在や心情にフォーカスし、カイを連れて言った理由などを考察、捏造して作り上げるオリジナルストーリー。
雪の女王に肩入れできるくらい寄り添って描く。
この場合、ゲルダが何処でどんな冒険をしてきたかは一切触れないので、最後にカイを連れ去る"悪役"に見えるかもしれない。
タイトルは「雪の女王」

…どっちが面白そうですかね？

かつて、独立当時。
私は"今の人"(てか同僚だったので同世代含む)は「親指姫」も知らないのか?!と驚愕したことが切っ掛けで、アプリで本来の童話が読めたら(知れたら)少しは違うかな？という思いが少しありました。

しかし、これは矛盾しているんですね。
当アプリはエンディングが3～4種類あるので、原作通りには決してなりません。絶対にアレンジが必要です。

現に独立直後に開発した初期のアプリでは
「親指姫」には本来登場しない助っ人が出てきますし、
「オズ」はエンディングの後に続きを書いたし。
「人魚姫」はハッピーエンドも追加したし。

でも、ストーリーの軸は基本的に原作に沿って書いてます。

その後の童話系アプリは、"そもそもの設定"をいじりました。
「シンデレラ」はアンデッド。
「白雪姫」は王子で、小人は老婆。
「眠り姫」は吸血鬼。

あ。そうはいってもストーリーの軸はちゃんと原作リスペクトしてるな。

↓どんなアプリかは以下から詳細ご確認ください↓

童話モチーフアプリの記事｜Lady Wizard@ゲームデザイナー｜note

…そうなると、私が作りやすいのはA案の「ゲルダの伝説」です。

でもねー…完全捏造だけど、B案の「雪の女王」の方が面白そうな気がするんですよね。

というのもね。

名作中の名作。
ドラゴンクエストVの小説版。
主人公の幼少期にちょっと「雪の女王」風のお話が出て来るんです。

ドラクエが名作だなんて今更私が語るまでもないのですが、
小説版もまた物凄く素晴らしい世界です。ゲームの延長線(延長戦)上にあります。

ゲームのOPで出てきた船乗りが物語を通してずっと信頼できる仲間になるんですよ。なにその愛。すごい。何度読んでも泣いちゃう。
ピエールもめちゃめちゃ切ない。あんた本当の騎士だよ。好き。
アンディとフローラはこの形が一番だよ。禿萌える。

未読の方は是非お読みになることをオススメします。
かつて読んだ方は今一度お読みになることをオススメします。

で、幼少期のお話ですが。

ゲーム(原作)では「春が来ない」というイベントがあります。
いつまでも寒くて、このままじゃ作物も動物も危ないぞ。みたいになってきます。

原因は、悪い妖精(ドワーフ)が春を告げる「春風のフルート」を盗んだから。

ドワーフは雪の洞窟に隠れていて、V主はフルートを取り返しに行きます。ドワーフは操られているだけで黒幕は雪の女王。という流れです。

で、どんなクールビューティかなー♪とワクワクして近づくとグラフィックが「水色の炎の戦士」でガッカリするところまでが様式美ですので。

この部分が、小説版では美しく脚色されていて。

・ドワーフ(ザイル)の"お爺さん"がフルートを修理してあげたのに、恩を仇で返されて、現妖精女王(ポワン)を恨んでいる
・が、ザイルは雪の女王に騙されていて、仇で返したのは"前女王のキリオ"
・ザイルの目には「小さな氷の破片」が刺さっていて、すべてが醜く見える
・V主とのやりとりでザイルは涙し氷の破片がとれる=洗脳も解ける
・雪の女王の正体はキリオ(雪属性の妖精族/ちゃんと妖精で美人)
・なんでこんな事をしたのかというと…ここからは絶対小説版を読んでください!!!!!!!!!

あー、もおほんと美しい。素晴らしい。
ドラクエVも小説版も全編通して全てが素晴らしいですが、
小説版のこの雪の女王の部分は鮮明に覚えているので、屈指のお気に入りのシーンです。

目に氷の破片が～の下りなどは、ゲーム(原作)の方にはないのでアンデルセンのオマージュでしょう。
素晴らしく美しいマリアージュだと思います。

「小説版ドラクエVにアンデルセンの雪の女王っぽいお話があるよ」ということだけ知って頂けたら幸いです。

大幅に脱線しましたが、B案をこのような方向性にするのもいいかなー。なんて考えています。

では、今からドラクエ小説読み返すのでnoteはこの辺で。