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『最高品質の会議術』を読んで

リモートの会議が増えるとどうしても時間が長くなりがち。それはタイムマネジメントで解決するのですが、会議自体への関心も出てきたので、このたび本書を手に取ってみました。

なんていうんでしょう。本質・目的からブレイクダウンしていけば、おのずとシンプルになります。読んでどこかホッとしました。本質からズレないように備忘録としてクリップ&メモをいくつかいたします。

会議の本質的な目的

一人ひとりが有している知識、経験、情報などを総動員して、よりよい「意思決定」に近づける。そして、全員が当事者としてディスカッションに参加することによって、意思決定に対するコンセンサスやコミットメントを深めてもらう。それこそが、会議を行う本質的な目的なのです。

その目的を達成するにはメンバーの当事者意識・参加意識が不可欠であります。

意思決定は独断でもない

たとえ「自らの権限内」の意思決定をする場合であっても、適宜、直属の上司に「報連相」をしながら、上層部の意思との整合性について確認する必要があります。こうして、「日常的に意思決定のあり方」に磨きをかけておくことで、チーム内の会議においても迷うことなく意思決定できるようになるのです。

あわせて「どうやったら意思決定できるか」という視点は持っておいた方がよさそう。

定例会議は重要案件に絞る

重要なのは、少人数ミーティングでどんどん意思決定していくことです。定例会議にかける必要があるのは、メンバー全員で認識を統一する必要性が高い案件のみ。それに当たらない場合には、少人数ミーティングの場で、マネジャーが自らの権限においてどんどん意思決定していくべきなのです。

「どのようにして認識を統一するか」は考えなければいけません。「よござんすね?よござんすね?」と、常に合議制で相手の顔を伺うのも健全ではない気もしますし。ちなみに多数決はぜったいNG。

定例会議のポイント

①全社的な情報の伝達・共有
②チーム目標の伝達・共有
③チームに与えられた新規案件の共有
④新規案件・突発案件の共有
⑤メンバーの体調・情報チェック

もちろん「意思決定」だけがすべてではなくて、全体が揃う場で伝達・共有すべき事項はそこで。

報告のあるべきカタチ

本来、「ネクストステップ」が示されない“報告”は報告と呼ぶに値しない、と。「ネクストステップ」とは、報告内容を受けて、「これからどうするのか?」を提案するということです。つまり、「報告+ネクストステップ」が示されて、はじめて報告と認識すべきなのです。

任侠の世界における交渉術や上司部下のコミュニケーション術を描いた向谷匡史さんの著書にも同様のことが書いてある。失敗報告を受けたら上司は「で、どうする?」と聞きまくるただそれだけだと。

議事録のカタチ

「議事録」において重要なのは、「結論」「ネクストステップ(期日)」「担当者」の3点を明確に記すことです。しかも、一目で理解できるように、文章ではなく要点だけを箇条書きで記す。これが機能する議事録の要件です。

うん、議事録と進行管理はマネしてみよう。著者が主張するのはとにかくシンプル&ロジカル。提案書も理想は共通フォーマットを前に一枚(サマリを)付けるとよい。

KPIは意思決定を行う判断軸

KPIを達成していれば「①新たな施策」か「②改善策」を意思決定し、達成していなければ「②改善策」か「③撤退」を意思決定するのですが、これらの意思決定を行う判断軸になるのがKPIなのです。

KPIはどのように定量的に測れるか、ここは議論するけれど本質は「意思決定」する判断軸として存在してる、ここは抜けがち。

傾聴のポイント

「それは事実か?」「なぜ、そうなのか?」「論理的に正しいか?」「意思決定できるか?」の4つの観点で質問を考えること。要するに、「部長が意思決定するうえで必要な条件が揃っているか?」という問題意識をもちながら傾聴するということです。

ざっくり、

事実?→提案内容の「詳細」
なぜ?→「結論」を支える「根拠」
論理的?→課題・原因・策・効果の論理
決断可能?→財務・実現性・理念整合性

傾聴のポイントは参考になるなあ、議事録はいまからでも真似・実践できそうです。ビジュアル図解も豊富ですし、全体を通して読むことで理解が深まると思います。

というわけで以上です!


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