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<LAC×コラボ企画>生産者に会いに行こう!GOTO生産現場

場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方をともに実践することを目的としたコミュニティ「LivingAnywhere Commons(以下LAC)」は、個人利用はもちろん、法人・団体での利用もできます。
 
今回は、LACとのコラボ企画の魅力に迫ります。
「GOTO生産現場」をLACと共に企画した株式会社雨風太陽の木学さんと、企画に参加した農家である安西農園の安西さんにお話を伺いました。

生産者と消費者をつなぐ「ポケマル」

株式会社雨風太陽は、生産者と消費者をつなぐ国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を中心に、都市と地方をつなぐサービスを展開している会社です。

――ポケマルのサービスについて教えてください。

木学さん「私たちがポケマルを通じて行いたいことは、生産者と消費者をつなぐことです。生活者は、スーパーに並んでいる新鮮な食材を購入することができますが、その食材がどういう過程を経て目の前にあるのか、見えづらいですよね。だから、安いから買おう、高いから今度にしよう、と価格で判断されることがほとんどです。ポケマルを通じて、生産者と直接つながり、食材が手元に届くまでの背景にあるストーリーを見出していきたいと考えています。」

今回お話を伺った、株式会社雨風太陽の木学さん

LACとのコラボ企画「GOTO生産現場」とは

LACとのコラボで誕生した「GOTO生産現場」は、収穫体験や調理体験といった生産現場での体験と、全国に拠点を構えるLACでの宿泊がセットになったサービスです。ポケットマルシェで対象の体験商品を購入し、生産者と体験当日の集合場所や時間などの打合せを経て、体験当日を迎えます。体験後は、生産現場近郊のLAC施設に宿泊し、地域とのつながりを深めることができます。

「GOTO生産現場」で行われたトウモロコシ収穫の様子

――今回、LACとコラボで「GOTO生産現場」の企画をすることになった背景を教えてください。

木学さん「ポケマルを通じて生みだした生産者と消費者の関係性を発展させるために、生産現場まで直接遊びに行くことができるサービスを開発したいと考えました。生産現場に遊びに行く際の交通費・宿泊費をなるべく抑え、足を運んでいただくハードルを下げるために、はじめは旅行会社や鉄道会社との提携を考えていました。でも、運用面で課題があってうまくいかなかったんです。そんな時、宿泊機能を有するLACと出会いました。入口としては、条件が合いそうだという理由からコラボが始まりましたが、今振り返ってみると、それ以外にもたくさんのメリットがありました。」

ポケマルにもLACにもない、新しいサービスを共創する。

――LACとのコラボのメリットとは、具体的にどんなことでしょうか?

木学さん「まずは、LACの各拠点にいるコミュニティマネージャーを通じて、その土地の生産者さんとのつながりを持てたことです。以前からポケマルを利用してくださっていた生産者さんだけでなく、新しく利用いただける生産者さんも増えた点は嬉しかったですね。」

LACの各拠点には必ず地域に根付いたコミュニティマネージャーが在籍し、地域との交流や企画などに取り組んでいます。コミュニティを重視した共有地(=Commons)故の存在であり、一般的な宿泊施設とは異なるLACの特徴のひとつと言えます。

木学さん「今回良かったと思うのは、ポケマルにもLACにもなかった新しいサービスを、新しく生み出すことができたということです。ポケマルにとっては新しいサービスフローを描くところから始まりましたし、LACにもポケマル用のクーポンの開発や生産者の登録出品フォローなど、これまでにない取り組みをお願いしました。「もしも感染症拡大の影響でキャンセルが続いたら?」「体験希望日に宿泊の空きがなかったら?」など、社内外の細かいシュミレーションが必要で、0から1を生み出す大変さを感じました。大きな問題なく企画を実行することができた要因としては、週1で必ずポケマルとLACでミーティングを行い、綿密に連携をしながら足並みをそろえて推進してきたことが挙げられます。どちらかが力をかけるのではなく、信頼関係を築きながら”共創”できたと思います。」

雨風太陽の木学さん(左)と、LACの北辻さん(右)。
取材中の雰囲気から、これまで二人三脚で企画を推進してきた様子がうかがえる。

異なる業態が協力し「都市と地方をかきまぜる」

――ポケマル、そしてLACとのコラボを通じて、これから挑戦したいことはありますか?

木学さん「既に動き始めていますが親子向けの地方留学プログラムが挙げられます。親子で地方に行き、子どもは生産者の元で農業・漁業体験を、大人はワーケーションをしてもらいます。取り組みを通じて、都市と地方をかきまぜていきたいですね。LACの皆さんは、地域の関係人口を増やすという点で、似た部分に課題意識を感じているので、新企画の相談をさせてもらいやすいです。サービス自体は全く異なるものを展開しているので、長所を活かしながらこれからも一緒に新しい仕掛けを考えられると嬉しいです。」

 ――木学さん、ありがとうございました!

生産者の声「農業体験から地域体験へ」

「GOTO生産現場」の企画は、ポケマルとLACだけではなく、生産者さんの協力があってこそ成立するサービスです。そこで、企画に参加した農家である安西農園の安西さんにもお話を伺いました。

安西農園の安西さん。年間約30品目の野菜を栽培している。

――今回の「GOTO生産現場」に参加した経緯を教えてください。

安西さん「フィジビリとしての第0回企画と、きちんと企画化した後に3回、合計で4回実施しました。農家としては特殊なタイプかもしれないですが、私は、農家はモノをつくって売るだけではダメだと考えています。2019年、この地域(千葉県館山市)は甚大な台風被害に見舞われましたが、当時のような自然災害が発生すると収益がゼロになってしまいます。物販以外にも収益を得る方法としては、収穫体験・農業体験を考えていました。なので、LACから「GOTO生産現場」の企画を聞いた時には、すぐに賛同させてもらいました。」

――開催してみての感想はいかがでしょうか?

安西さん「第1回企画では「そら豆」をテーマに実施しました。その時は16名の方が集まってくれて、こんなに足を運んでもらえるのかと驚きました。良かったのは、当たり前と言えば当たり前なのですが、そら豆好きが集まるということです。みんなで栽培方法から調理方法まで座学を通じて学び、一緒に収穫を体験することで、はじめましての参加者たちがそら豆をきっかけに徐々にチームになっていきます。LACでの宿泊が前提だと、農業体験後の懇親会でも時間を気にせずに好きなことを語り合うことができ、プログラムの終了後にも継続的にやり取りするコミュニティに発展していっています。その一連の動きの起点になれていることがとても嬉しかったです。」

――今後取り組みたいことはありますか?

安西さん「農業体験から地域体験へ、体験をアップデートできると良いですね。LACには地域の様々な人が出入りしています。LACに宿泊してもらえると、農業体験をしておしまいではなくその続きを生むことができます。安西農園とその商品のファンになってもらうのはもちろんのこと、地域ごとファンになってもらいたい。「GOTO生産現場」の企画なら、それが実現できると思っています。」

――安西さん、ありがとうございました!

取材後記

全く異なる業態のサービスを展開している、雨風太陽とLAC。異なるからこそ、それぞれの強みを生かし、今までにない新しい企画を共創できた事例だと感じました。

地域におけるサービスや、「コミュニティ」をキーワードにサービスを考えている場合は、是非一度LACに声をかけてみてはいかがでしょうか。地域に根付いたコミュニティを形成している、LACの強みをうまく活用いただけるかもしれません。今までにない新しい価値を、共創しましょう!

お問合せ先

LAC公式サイト
法人のみなさまへ
お問い合わせフォーム(法人様/団体様向け)

《取材ライター:中村美咲》

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