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<LAC×ランサーズ>予期せぬ出会いと、新しいアイデアの種が見つかる場所。

場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方をともに実践することを目的としたコミュニティ「LivingAnywhere Commons(以下LAC)」は、個人利用はもちろん、法人会員での利用もできます。今回はLACの立ち上げから関わり、かつユーザーとしても利用いただいているランサーズの根岸さんに話を伺いました。

高校卒業後に訪れたオーストラリアが旅の原点

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根岸さんは、現在ランサーズ社のCEvO(チーフエバンジェリスト)として活動しています。エバンジェリストは、もともとキリスト教の「伝道師」を指す言葉で、ビジネスでは自社サービスや製品を正しく世の中に伝える仕事をいいます。

「エバンジェリストの仕事内容をざっくり言うと、サービスを世の中に広めることです。そのため、事業開発や広報活動、マーケティングなど、手段は問いません。」

今はLAC拠点を転々としながら仕事をしている根岸さん。仕事内容もワークスタイルも自由で柔軟です。そんな根岸さんのルーツはオーストラリアにありました。

「高校時代、勉強が苦手で付属の大学に進学できなかったんです。親には『受験費用は出さないよ』と言われてしまって……。半ばやけくそ気味に、英語も話せない状態でオーストラリアに渡りました。特に印象的だったのがワーキングホリデーで出会ったアフリカ人のおじさんでした。まだ英語もおぼつかない状態なのに話しかけてくれて、ご飯に連れて行ってくれました。その人は『シドニーの大学で勉強をして、自国の家族や親族の生活を楽にさせてあげたい』と話していました。『学費を親が出してくれない』と嘆いていましたが、なんて狭い世界で生きていたのかと痛感しました。この出来事をきっかけに旅での”出会い”に魅了され、その後もインドネシアやアメリカ、メキシコ、韓国などさまざまな場所に足を運びました。」

帰国後、根岸さんはフリーランスの雑誌ライター、エン・ジャパンを経て、2013年にランサーズに入社します。そして、現在はCEvO(チーフエバンジェリスト)として全国を転々としながら働いています。まさに、学生の頃にハマった”旅”の経験、そして今まで経験したライターやマーケティングなど、今までの仕事の「点」が「線」で一本でつながったように感じます。

「エバンジェリストは、わかりやすく自社サービスや製品を世の中に伝えることが目的です。
目的はシンプルですが、営業や広報、プレゼンテーション、マーケティング、事業開発とさまざまなスキルをかけ合わせる応用力が求められます。

そのためには、従来の枠にとらわれない柔軟な発想が必要です。自分が持っている知識だけで考えても新しいアイデアは着想しないんですよね。だからこそ、会社の外に出て港町の漁師さんや居酒屋で隣に座った人と話したり、さまざまな景色や自然に触れたりしてヒントをもらうことが重要です。」

目指すゴールが一緒だった。LACの立ち上げ期に法人会員として関わる

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ランサーズは、LACの立ち上げ期から法人会員として深く関わっています。どのような経緯で、LACと関わるようになったのでしょうか。

「LACがリリースする前に、共通の知人を通じて事業責任者の小池さんと会う機会がありました。話してみたら波長が合うし、目指す方向が一緒で意気投合しました。たしかに、LACは長期滞在施設で、ランサーズはクラウドソーシングサービスで、まったく別のサービスです。しかし『自分らしく生きる人を増やす』というゴールは一緒だったんですよね。」

ランサーズは、複業やフリーランスで活躍するエンジニア、デザイナー、ライターなどが多数登録するクラウドソーシングサービスです。ランサーズが抱える会員の方々に、LACを使ってもらえればPR効果にもなるし、共同プロジェクトの可能性も開けます。

「関わり始めた段階で、すでにLACの構想もありましたし、下田と磐梯(ばんだい)に拠点ができることも決まっていました。LACはさまざまな場所に自由に行ける働き方を実現するサービスです。多くの人が興味をもつものの、現実的に使えるのは会社員よりもフリーランスだろうと思っていました。ランサーズには、多くのフリーランスや経営者の方が登録しているので、まずランサーズのユーザーさんに使ってもらうところから始めることで話が進みました。」

新しいアイデアが生まれる、予期せぬ人との出会い

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実際にさまざまなLAC拠点に足を運び、利用してきた根岸さんにとってLACの価値とは?根岸さんは、おもしろい人に出会えること・セレンディピティ・アウトプット量が増えることに価値を感じると語ります。

「どの拠点にも、個性的な方がいて本当におもしろいです。特に印象的だったのが、最初に訪れたLAC下田拠点で知り合ったVILLAGE INC.の梅田さんですね。とにかくキャラが濃いんですよ。斜めにキャップをかぶり「IZUFORNIA」と書かれたTシャツを着ていた梅田さんに、第一声に「あ、ゴンズ!※」と言われたのが忘れられません(笑)
※スケボー界の生きる伝説、カリスマスケーターのマーク・ゴンザレスの通称

地域によっては、外部者を受け入れない場所もあります。梅田さんは地元で生まれ育った人で自分よりも年上なのに、深夜に来た僕にフラットに接してくれたんですよ。もちろん、キャラの部分だけでなく中身もカッコ良いんです。「NanZ VILLAGE(ナンズヴィレッジ)」にかかわる前、梅田さんはお父さんが営む板金塗装屋を手伝っていたそうです。43歳ぐらいのときに会社をたたむかどうかという話になり、結果たたむ決断をして「NanZ VILLAGE(ナンズヴィレッジ)」に入ったんです。

代々続いている事業を辞めるのは勇気のいる決断だし、周りから批判もあったと思いますが、それでもワクワクするほうを選んだと言っていたんですね。その話を聞いて、ものすごくカッコ良い人だなと思いました。」

また、根岸さんはLACを普段は出会えない人との「セレンディピティ」が生まれる場所であると語ります。

「LACは個室もありますが、ドミトリーが基本なので、寝室では静かに過ごさないといけません。だからみんな自然とリビングに集まります。リビングに人が集まれば、「どこから来たんですか?」という会話が始まり、交流が生まれますよね。これこそがLACの一番の強みだと思っています。

こうやって、さまざまな人と関わって、さまざまな場所に足を運ぶことで圧倒的にアウトプット量が増えました。アウトプットの半分以上は失敗しましたが(笑)おそらく出社していたら、ここまでのアウトプット量は出せなかったです。企画を作ろうと思っても議論だけで行動が伴わず、失敗もしないが成功もしない状態になっていたかもしれません。」

LAC立ち上げ以降、ランサーズは自社が運営するコミュニティ「新しい働き方LAB」を通じて、フリーランスのスキルで地域課題を解決する「地域課題ワーケーション」や、フリーランスがLACの各拠点に滞在しながらレポート記事を執筆する「トラベルライター企画」など、さまざまな共同プロジェクトを実施してきました。

「さまざまな場所に行って仕事をしたいと考えるフリーランスの方は多くいますが、やはりネックになるのが移動費なんです。そこで、フリーランスの方に滞在費・交通費の補助と報酬をお支払いするかわりに、LAC拠点をPRしてもらうことで、関係人口強化とLACでの仕事機会を作ることができます。それを1つのパッケージとして実験的に運用したのが「トラベルライター企画」です。まさにLACとランサーズの強みを織り交ぜた良い企画になったと思います。」

多様な人々が交差する場所になるとおもしろい

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LAC立ち上げ期から、そばで見てきた根岸さんは、今後LACにどのようなことを期待するのでしょうか。

「LACには、今以上にぶっ飛んだ企画をしてほしいですね。各拠点には、個性的でおもしろいコミュニティマネージャーの方々がいますが、もっと相乗効果を出せる形ってあるんじゃないかなぁと。地域単体ではなくLAC全体で連携することで、興味あるけど躊躇している人が一歩踏み出すきっかけをつくれると思っています。」

もっと多様な人々が交差する場所になってほしいと語る根岸さん。さらに深い交流を促すには質と幅を意識することが重要と考えているそうです。

「交流の質を高めるには、共通のゴールを作り、わかりやすい形で共有することが重要です。LACのユーザーは20〜40代の大学生から若手ビジネスパーソンが中心ですが、例えば小学生やおじいちゃん、職種もITから伝統産業、建設業、何なら働いていない人も含めてもおもしろいですよね。

ただ、本当に多様な人が集まる場所にするなら、社会や学校といった受け皿を変えないといけません。例えば、お子さんがいらっしゃる方だと学区の問題で多拠点居住はできないし、テレワークが推奨されていない会社に勤めている人にとって、ワーケーションは現実的ではありません。『そもそも校舎で学ぶ必要はあるのか?』『本当に出社する意味あるんだっけ?』という問いを社会全体で再定義する必要があります。LACやランサーズなどが少しずつ仕組みを変えていって、もっと柔軟で多様なことが受け入れられる世の中にできたらおもしろいなと思います。」

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