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ジャズピアノアドリブ演奏の教科書 第1回
1 最初の5分間 課題を出します
私の音楽教室では,初心者の方でも経験のある方でも、第1回目のレッスンで以下の課題を出します。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
1小節(4拍)だけ自由にリズムを書いて下さい。例えば
![](https://assets.st-note.com/img/1685278175067-qkXZ0FuaZU.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685278175127-RMxI760daD.png)
などのように、リズムだけソの位置に書いてみましょう。
何のためか、二つの目的があります。
ゆっくりのメトロノーム(60)に合わせて手でたたいてみる練習をします。
作ったリズムを元にアドリブ作成をします。
もう少し例をお見せします。メトロノームに合わせて手で叩ける簡単なリズムを作りましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1685278105548-3NDpxFqN56.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685278105617-OmGLwGp7LR.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685278105595-Jn8EefgGTt.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685278106380-1J20enLvxY.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1685278105584-0Z5ailISlX.png)
ここまでの説明をした後、5分間時間を測ります。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
たいてい決まった質問がきます。
Q 「3連符や4連符とかは使っていいのですか?」
A 「後で、自分で手がたたければどんなリズムでもいいです」
とお答えします。
このノートを見ている方も5分間考えて1小節書いてみましょう。
とても大事な経験
になります。
5分経過を待ちます、、、、
このノートを見ている方、先を急がず、必ず 5分間の課題挑戦してください。お願いします。
お願い🙏
アドリブを身につけるには単調で長いつまらない練習が必要です。その後に楽しいアドリブ作成が待っています。先を急がず、じっくり課題に取り組んでくださいね。
2 課題が出来ましたね
経験的に、9割以上の方は例に示したような簡単なリズムでなく、
音符がいっぱいで工夫もいっぱいです。
あなたの作った1小節は
例1や例2のように音符が4つ以下ですか?
8つ以上の音符を使ってませんか?
殆どの方が、工夫をして、面白いリズムや多くの音符を入れてます
これはこれで素晴らしいです
過去に作ってくれたリズム例
![](https://assets.st-note.com/img/1686962840455-mtp76PDTJx.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1686962825889-AbqjRl58tG.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1686962776009-dKkaXCMiZN.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1686962865042-uxENuGCJbr.png?width=1200)
多くの音符を使ったその工夫はとてもいいですが、これからのレッスンには簡単なリズムのほうがもっと良いのです。
最初に話した、メトロノームに合わせて手を叩けるでしょうか?
残念ですが、最初のレッスンで作ってくれた1小節をメトロノームに合わせて手を叩くことが出来ない方が多いのです。
どうして、皆さんこういう複雑なリズムを作るのか?
皆さんが簡単なリズムを書いてくれない理由を、私なりに考えると。
「かっこいいアドリブは、難しいリズムから」
と皆さん勘違いしていると思います。
例1 や 例2 のリズムに意味のある音符を乗せていけば立派なアドリブが出来るのです。
私の音楽教室の第1回目のレッスンでは、この話で皆さんきょとんとして不安げです。
![](https://assets.st-note.com/img/1685278175067-qkXZ0FuaZU.png)
「こんなリズムに音を乗せるだけでアドリブになるわけない」
と言う、気持ちです。ですが、以下の話をして納得してくれます。
3 アドリブ作成の第1歩であり、大原則は
自分が手でたたいて気持ちいい簡単なリズムを身につけて
意味のある音符を乗っける
簡単なリズムは、楽譜から利用したり、ライブで聞いた気に入ったフレーズの利用も可能です。(私のレッスンではテーマから利用ですが)
意味のある音符というのは、今後のレッスンで詳しく説明しますが
最初はルート
その後は順に
3度の音
5度の音
コードの音
スケールの音
をレッスンで身につけます。リズムは簡単なままです。
音にはカラーがあって、今弾いている音は
「こうしたいから、この音を弾いている」
という意識をもって弾いていくのです。
リズムは固定して、どんな音を使うとどんな結果が出るのか、身に染み込ませる練習ばかり、まさに単調で長いつまらない練習です。
私の教室では、セッションに参加できるような工夫をしたレッスンをしてはいるのですが、
最初の半年から1年を我慢できず、去っていく方が多くいます。私の力不足です。
ですが、下積みの面白くない練習を頑張った方は、徐々に音符に物足りない気持ちが出てきます。
道に迷ってグルグル回っていたら、目印が出てきて何処にいるのか分かって、行きたいところの道が見えてきたような。
今弾いた音が次にいく(行きたい)先が見えてくる感じです。
4 意味のある音符に、物足りなくなります(こうしたらどうだろうと言う新しい道が見えてくる)
言葉では言うのが難しいのですが、突然のように訪れる肌で感じる気持ちが出てきます。
この5度の音が大人しい → 渋くしたいな
この2度の音明るくしたい → 光る音ないかな
この終わりの音重厚にしたい → 何か音加えたらどうかな
などなど
赤ちゃんが言葉を覚えだして、最初は単語だったのが、突然しゃべりだすような、、
半年から1年、頑張って意味ある音符(赤ちゃんが単語)を使っているうちに、意味ある音符にもっともっとみたいな(赤ちゃんがしゃべりだす)気持ちが感じられるようになります。