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事務員から会社の中核へ。たどり着いたこの場所で私は数年先の未来を描く

「この会社とともに、成長していきたい。」

働き方が多様化していく中で、そう思える会社に出会える確率とは、どのくらいあるのでしょうか。

正社員、業務委託、フリーランス、複業…。
選択肢が増えれば増えるほど、自分にとってしっくりくる場所を見つけることが難しくなっているような気がしています。

特に20代後半から30代前半は、仕事でのポジションが変わってきたり、ライフスタイルの変化も起きやすい時期。働きかたや仕事そのものについて向き合うタイミングでもあるかもしれません。
様々な経験や選択を経て、自分にしっくりくる職場環境と働きかたにたどり着いた女性がいます。

大阪の「ウエマチ不動産株式会社」で、総務リーダーや社長秘書をしている吉尾実可子さん。

紆余曲折を経ながらも、働く意義を感じられる職場へたどり着いた経緯や、今後会社とともにやっていきたいことなど、新卒時代同期だったデザイナーの小野寺がお話を伺いました。

吉尾 実可子(よしお みかこ)
1994年生まれ、大阪市出身。不動産売買仲介・買取事業を行う「ウエマチ不動産株式会社」にて総務経理、兼社長秘書を担当。幹部としてマネジメントにも携わりながら、従業員の働きやすい仕組みづくりやサービス導入など日々奮闘中。

強烈な引力に導かれるようにたどり着いた、「働く意義」を感じられる場所

小野寺:吉尾さんと私は新卒で入社した会社の同期で、あの頃は人材紹介の営業をしていました。そこから、大阪の不動産会社での総務リーダー兼社長秘書という、まったく違った業務内容にたどり着いたんですね。

吉尾:そうです! 他にもシステム導入や人材育成などの管理・マネジメントをしています。

小野寺:バックヤード全般からマネジメントまで幅広い…! 今の職種で働いてみて、どうですか?

吉尾:実は新卒の時、営業をしたいと思って就職活動をしたわけではなかったんです。社会に出て、最初の仕事で営業をすることになって、正直「営業か…」という気持ちもありました。転職して、次は事務職に就きましたが、その時もどこか「自分には向いていないだろうな」という気持ちがあって…。中々、これだというもの、場所にはめぐり会えなかった。
でも、今の職場は不思議としっくりきたんですよね。大企業のように整っている会社ではない、自分で考えたことを、形にしていける会社の方が私には合っているなと。

小野寺:なるほど! 
吉尾:今の会社は新卒から3社目なのですが、これまでは、働くことの意義を持つことまでできていなかったんです。若かったから当たり前かもしれませんが、なんのために働いているのか、この会社で働いて幸せかどうか考えられていなかった。自分がどうありたいかがわかっていないから、選択肢がたくさんあっても上手に選べなかったんだと思います。いろいろと経験してきたからこそ、この会社にたどり着けて良かったなと思っています。

小野寺:そう思える会社と出会えるって幸せなことですよね。今の職場にたどり着くまでには、どういった経緯があったんですか?

吉尾:離婚をして、家を探さないとならなくなった時、当時ウエマチ不動産で働いていた知り合いに、「一人暮らししたいんですけど」と相談したんです。私が結婚をしていたことも知っていたから、「いきなりどうしたんだ」みたいな感じになって、とても親身になってくれたんです。

その時は、住宅メーカーの事務員として働いていたんです。仕事の契約の更新があと3ヶ月くらいで切れるというタイミングで、家探しと並行をして仕事先も探さなきゃいけない状況で。たまたま、ウエマチ不動産で事務をされていた方が辞めるという話になっていたそうで、その流れで社長と直接話をすることになったんです。

小野寺:それがきっかけだったんですね!

吉尾:社長と話していくうちに自然と働きたい気持ちになり、未経験だけど「このタイミングしかない」と飛びつきました。
ある意味、ここにたどり着くために離婚というライフイベントがあって、引っ越しという流れがあったんだろうなと思うんです。この流れがなかったら今、私はここにいないと思うので、全てがこのために起こったんでしょうね。強烈に引力に引かれたような…。当時はもう、ただ流れ着いた感じでしたが、きっとこういう運命だったんです。 大袈裟かも知れないけれど、そう思っています。

小野寺:まさに運命ですね…! 同い年で、新卒同期だった私たちの共通の経験だったりもしますね。私も同じく離婚を経験していて、それをきっかけに自分が何をして糧を得て生きていくか? を真剣に考えての今なので、ものすごく共感します。

自分だけの成功は小さい。今一番嬉しいのは、後輩が成長していく姿を見ること

吉尾:環境づくりや事業の安定性に力を入れているのは、従業員が幸せに働けるようにするためだと、弊社の社長はずっと言っているんです。それに私もすごく共感しているんです。特に最近は、自分だけの成功って本当に小さいなと感じていて…。後輩ができたことで、彼らが成長して成功していく姿を見るのが一番幸せだし、それが会社の成長にもつながっていると実感しています。

一日のうち、仕事の時間は大体8時間くらいありますよね。そのくらい長い時間を過ごす仲間として、その人自身の人生そのものも幸せであってほしいと思っていて。そのために輝ける舞台の一つが「ウエマチ不動産」だったらいいなと思っています。会社自体も、成長し続けながら、社員の幸せ・成功を常に想う企業であって欲しいと思いますし、そのような環境をつくることが私の使命だと思っています。

小野寺:すごく共感します…! 会社やクライアントさまに「愛情」をもって働くことこそ、自分自身の幸せにもつながりますよね。聞いてみて感じたことは、吉尾さんは会社から信頼されているんだろうなと。

吉尾:働いている職場が好きで、毎日が楽しいと思える…。こんなに幸せなことはないなって。そんな風に言ってもらえて、嬉しい。信頼されているといいなぁ。社長の考えていることが、自分とすごく似ているなという感覚があって。社長の言葉のニュアンスとかも「こういうこと考えて言ってるんだろうな」と不思議と分かるんです。簡単に言うと、気が合うということですよね。

新卒で働いていた時は、主体性がなかったというか、目の前のことをこなすことで精一杯みたいな感じなところがありました。それが、今の会社に入って「もっともっとこういうことをやっていきたい」みたいな思いがものすごく出てくるようになって。社長のおかげで本当に視野が広がったし、「会社のためにできることはなんだろう」という視点を持つことができました。

小野寺:そこまで考えられるなんて、すごい…! 今している経験は、万が一、会社が突然なくなったとしても、仕事の幅が広がっているからパッと探せるような、そんな経験になっていますよね。

吉尾:そう思います! 社長自身が「どこに行っても活躍できる存在になってほしい」と思ってくれていて。どこへ行っても通用できるようにと、いろんなスキルを身につけさせてもらっています。まあ、どこにも行くつもりはありませんが(笑)

「手放す」ことで見えてきた、働く意味となりたい姿

吉尾:営業と事務、両方の経験があったから、なんとなくウエマチ不動産の事務員として働いていくことはできるだろうなと思っていました。だけど、ここまで業務が広がるとは、自分では思っていなくて…。入った時は、「不動産の間取りを聞いて、サイトにアップしてくれたらいいよ」という感じだったんですよ(笑)そこからだんだんと、これまで全部社長がやっていた経理や総務の業務についても「任せたい」と言ってもらえる流れができ、業務の幅が自然と広がっていったんです。経理や総務や人事などの経験があったわけではないから、もうゼロからのスタート。会社に関わってくれている社労士さんや税理士さんといったプロの方々に助けてもらいながら、一つひとつ覚えていきました。
半年前までは、事務員は私一人の状態だったんですよね。 新しい事業ができて、これは必要だよねとなってチームができて。チームを率いるようになり、自分がどういう立ち位置でやっていくべきなのか、真剣に考えるようになりました。チームメンバーができると、任せるとか頼るといったことをしていかないといけなくなりますよね。最初は、自分の持っている業務を手放すのは怖かった。でも、手放すことで、できることが圧倒的に増えていったなと思うんです。

小野寺:それ、すごくわかります! 私も一年前はそんなことを考える暇もなかったけれど、今はチームでクリエイティブ制作しているので、「この人にここをやってもらおう」とか、「どうしたらできるようになるかな」と、そればかり考えるようになりました。今後、吉尾さんは、会社とともにどこを目指していきますか?

吉尾:今期、会社として目指しているものや、三年後はこういう会社でありたいといったものがあるんです。その中で、自分が組織の中でどうなっていくか、どういう存在でやっていくのかをよく考えます。今、幹部として色々な経験を積ませてもらっている段階なので、中核的な存在として関わっていきたいと感じています。「どういう自分になりたいのか」を考えた上で、「どういうことをしていきたいのか」という目的意識は、大事にしていきたいですね。

小野寺: ただ漠然と「なりたい」ではなくて、「なぜなりたいのか」は大事ですよね。

吉尾:その言語化って、なかなか自分一人でできないんですよね。だからこそ、人と喋りながら関わりながら、気づいていくことができる気がしています。社長の頭の中にはすごい世界が広がっているので、今以上にもっとすごい会社になっていく気がしています。「仕事以外の部分で、その人の人生はどうありたいのか」ということを知っていきたいと、最近思うんです。最初は、教えることに一生懸命になりすぎて「仕事ができているかどうか」という部分にばかりフォーカスがいってしまっていました。みんなで飲みに行った時「この会社で働いていて、すごく楽しいんです」という言葉をもらって、「私はこのために働いているんだ!」というのが実感できたんです。メンバーが仕事を通じて幸せや楽しさを感じてくれることが嬉しいんだなと。
だからこそ、メンバーがどんな人生を送っていきたいと思っているのか、そういう部分を本当の意味で理解できる人間になりたいと思っています。

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ウエマチ不動産

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取材・バナーデザイン:小野寺 美穂
執筆:上村 ゆい
編集:柴山 由香
撮影:池田 実加


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