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社会人6年目、憧れのビジネスパーソンに問う。しなやかに生きるにはどうしたらいいですか? #羅針盤のつくりかた

"仕事も、人を愛することも、諦めない。"

その姿にずっと憧れていました。私は今年、社会人6年目の28歳。

遡ること10年前。当時高校生の私は、広告業界で働く女性たちが、仕事に恋愛に奔走する漫画『サプリ』(おかざき真里/祥伝社)に出会い、たくましさと美しさに魅了されました。

「いつか私も彼女たちのように。」

そう思いながら社会に出るも、理想には遠く及ばない自分に焦りとやるせなさが込み上げる日々。

周りを見渡せば、仕事を手にすると女性としての幸せは諦めざるを得ない、逆に女性としての幸せを得ようとすれば、仕事は”ほどほど”にならざるを得ない。そんな女性たちの姿をたくさん目にしてきました。

この時代になろうと、やはり何かを得るには何かを諦めなくてはいけないの?

そう思っていた時、仕事で知り合ったとある女性に、かつて憧れたひとたちの姿を見ました。

その方のお名前は清水久三子さん。
大手コンサルティング会社から独立し、人材育成コンサルタントとして活躍。20冊以上の著書を持つ、まさに一流のビジネスパーソン。一方で、一児の母であり、一人の女性としても強い魅力を持つ方です。

何かをものすごく我慢するでも犠牲にするでもなく、自分の意志と言葉を持ってしなやかに、自分の足で歩く。その秘訣をラブソルデザイナーの小野寺が伺いました。

清水 久三子(しみず・くみこ)
株式会社AND CREATE代表。大手アパレル企業を経て、1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社後、企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして、多くの新規事業戦略立案・展開プロジェクトをリード。大規模・長期間の変革を得意とし、高い評価を得た。
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ビジネスパーソンとして立ち続けるための「気持ちの立て方」

ーー久三子さんと私たちラブソルとの出会いは、WEBサイトの制作がきっかけでしたね。

はい、すごく素敵なホームページをつくっていただきまして。

ーー最初にお問い合わせをいただいたとき、本当に私、つくれるだろうかって考えていました。

そんなこと考えていたんですか?(笑)

ーーご経歴を伺って、素晴らしい歩みをされている方で、審美眼も研ぎ澄まされているだろうなと感じていたので…。それに適うものがつくれるだろうか? とものすごく緊張していました。

そうだったんですか? 微塵も感じさせませんでしたよ(笑)

ーーご経歴だけ見ると、つよつよの女性がいらっしゃるのかなと思っていたんですけど。打ち合わせで初めてお会いしてみて、そのイメージがぱぁっと払拭されて。優しくてチャーミングな方で、密かに…心の中ですごく安心しました。

そうだったんですね(笑)

ーー今、人材育成コンサルタントという肩書きで活動されていらっしゃいますが、実際にどのようなお仕事をされていますか?

まず、ビジネス書の執筆をしています。ビジネス関連のスキルを向上させようというテーマで、大体20冊くらい出版していますね。ありがたいことです。あとは、講演のご依頼をいただいたり、研修をしたりしています。
お客さまとしては、法人のクライアントさんが多いですね。文章の研修や、働き方やプレゼンテーションなどの研修をやっているので。

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ーー今みたいに独立をされて、何年目くらいですか?

ちょうど10年です。

ーーおおー10年、すごい! お一人でやられていて、きっと裏では孤独感なんかもあるんじゃないかなって思うのですが、久三子からはそれを感じないんですよね。実は、私も25歳の時に1年間フリーランスをやったんですけど、本当に孤独で不安で。独立をされている方ってすごいなって思ったんです。いつもしっかり立っていらっしゃるコツがあれば、伺いたいです。

そうですか? 良いフィードバックは繰り返し読むとかしますね(笑)Amazonのレビューとか、研修の際のお客様の声とか。良いものは反芻している感じですね。それで、ああ自分は貢献できているな、というのをまずは支えにしています。

あとは、独立して本を書いた時に言われたのが、絶対にネガティブなフィードバックはつくということと、それに対しての心構え的なものをいくつか伝授してもらって。プラスして、ネガティブレビューへの気持ちの立て方をちょっとやったりとかしますね。

ーー気持ちの立て方、ぜひ伺いたいです!

例えば「こんなの役に立たなかった」と書かれたとするじゃないですか。そうしたら、第一声、心の中で「じゃあ、あなたが書いたらいいじゃないですか」って思う(笑)今の時代、書く側と読む側の立場って紙一重で、実はそれほど大きくないと思うんです。私だって、これまで一人のビジネスパーソンとしてやってきた中で書いている感じなので。

あとは、「ネガティブレビューがつくということは、本当のターゲットユーザー以外にも届いたということなんだよ」と教えてもらいました。いわゆる売れたという状態なので、いいんだと。ターゲットユーザーなら本の内容は役に立つはずなんですよね。なるほどな、と思って。ちょっとターゲット以外の人まで届いちゃったなって。そういう立て直し方ですね。

ーーすごいです…! 私は、まだ全然ネガティブレビューとかアンチがつくような段階ではないのですが、いつかそこに行けた暁には「あなたがつくればいいと思う」と思うようにします!

本当にそうだと思うんですよね。捨て台詞でもなんでもなく。

ーーフィードバックを繰り返し見たり聞いたりするというのも、ついネガティブな方を反芻しちゃったりしますよね。そして、傷口に塩を塗り込んでしまったりとか…。

そうそう。そっちばっかりに行っちゃうので。なので、寝る前に今日あった良いことを3つ思い浮かべたり、書いたりしてます。悪いことを引きずったまま寝ると、結構悪夢とか見ちゃうんですよね。

ーー見ます(笑)真剣に生きねばと思えば思うほど、ネガティブな言葉に耳を傾けてしまうんですよね。…そうか、良い言葉をくださっている人もたくさんいるんですもんね。

そうそう。そっちをちゃんと見た方がいいと思うんですよね。

マイナスからスタートして、相手の懐に入る。ものごとを変革するプロの心得


ーーすごく参考になりました! 久三子さんは衣食住というか、身体を動かすことや料理をきちんとつくって食べるなど、基本的なことを大事にされているなと拝見していて。その辺もやっぱり意識的にやっていらっしゃるんですよね、きっと。

WEBサイト制作の打ち上げでご自宅にお招きいただいた際にも、ていねいな仕事が施されたお料理をふるまっていただきました。

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身体の調子が悪いと頭が働かないので、まったく書けないんです。独立して、まずは身体のコンディションをよくすることからはじめました。そうしないと一日経っても全然進捗なし、とかになっちゃうので。ホットヨガとか、ファスティングをやったりもしました。ファスティングは、すごく効きました。頭がクリアになるんですよね。

ーーファスティングはどんな感じにやるんですか?

ファスティングにも色々あって、初めてやった時は、もうまったく食べないでドリンクだけで過ごすようなものを、まるまる1ヶ月やりました。本当に身体が変わって、なんて楽になったんだろうと思いました。頭もクリアだし、目も、視力が良くなったんじゃないか? みたいな。本を読むスピードも上がったように感じて。1ヶ月はもう流石にやっていないですが、2、3日のをたまにやるみたいな感じです。

ーー1ヶ月やるのが久三子さんらしいですね。なんというか、強いというか…。

強くないですよ(笑)小学校の頃とか、一言もしゃべらない子でした。話すのが恥ずかしいとか嫌だとか思っていて、通信簿に6年間ずっと「もっと積極的になってください」と書かれ続ける”超陰キャ”でした。

ーーええー! そんな久三子さんが、今や人前でお話したり、不特定多数にSNSで発信したり。怖かったりもしたのかなと思うのですが、それを今されているというのが…。これまでの歩みにとても興味があります。ファーストキャリアは、アパレルの会社さんでしたよね。

本当はデザインとかをやりたかったんですけど、そういうのでは採用されないので、総合職で入りました。でも、配属されたのがシステム部門だったんですよ。なんでシステム? という感じで、マーケティングとかMDとかやってみたかったんですけど(笑)

当時はオープンシステムが出てきたときで、新しいテクノロジーが企業に導入されているタイミングでした。そこで私、プログラミングが楽しくなってものすごくはまっちゃって。企画部門の業務改革リーダーみたいなものを任されて、システムを導入して改善するみたいなお仕事をしたときに、ちょっとコンサルっぽいことを担当したんです。それが全然うまくいかなくて…。

まだ20代前半で、若気の至りと言いますか(笑) 新しい、いいことをやろうとしているのに反発されるわけですよ、現場のベテランさんたちに。その時は若かったので、「10年前と同じやり方してるのっておかしくないですか」なんて言ってしまって、バチバチになっちゃんたんですよね。自分でもこれはなんかちょっと違うなって思って、ものごとを変えるときのやり方があるんだろうなって。色々調べてみたら、コンサルタントというものがあって、企業の変革をする仕事だ、というのを探し当てて。それでコンサルに転職したんです。

ーーそれで…!つながりました。サイトにも「業務改善」というワードが出てくるのですが、どこに出発点があるんだろうなと思っていたんですが、ファーストキャリアにあったんですね。

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コンサルに入って、チェンジマネジメントという変革の方法論に興味を持って学びました。大企業の変革の実現のサポートのお仕事をして、それが自分にとても合っていたんです。

コンサルタントってただでさえ胡散臭いって思われるじゃないですか。さらに外資というので、疎まれる。また女性のプロマネということで、もう三重苦のスタートですよ。マイナス30からスタートして、着地点100まで持っていくというのを何回かやって、だんだん逆境にちょっと慣れてくるという(笑)どうせマイナス30だからみたいな感じで、何か言われてもあまり気にしなくなりました。「女性のプロマネは困るので変えてくれ」と言われるところからスタートするとか。今だったらダイバーシティ的に問題があるのですが、当時はもう普通に言われましたよね。最後は、人間としてお互いに信頼し合えるところまで持っていくゲームだと思って。いかにそこから懐に入るかなんですよね。

ーー久三子さんが最初に転職したのは28歳の時、そして、私が今ちょうど28歳なんです。その力、ぜひ身につけたいです! マイナスの状態からお相手の懐から入るのに、どんなことに気をつけていましたか?

立場とか、お互いの属性で語らないようにしましたね。私が女だからとかお客さまとしてではなくて、例えば、「山田さんとしてどうしたいか私は知りたいです」とか。一対一になった方が、精神的にタッグが組めるんですよね。立場で話すと建前が出てきて、いつまで経っても平行線って感じになっちゃうので。

ーーなるほど…! 納得感があります。私たちと打ち合わせるときにも、人対人として話してくださっているなと感じていたので。ちなみに、その頃はもう、幼少期のあまり話さない性格から変わっていたのですか?

多少は変わっていましたね、ただ、プレゼンには苦手意識がありました。コンサルってみんなプレゼンが大得意みたいな人ばっかりじゃないですか。そこで、あまりしゃべらなくてもいい方法を考えて…、それで資料作成に力を入れたんですよ。説明しなくても一目見たら伝わる資料を作るべく、すごく頑張って。実際に、役員会で社長とかの前でプレゼンするのってやっぱり緊張するじゃないですか。緊張しながら説明しようとしたら「言わなくてもわかります、これを見れば」と言われて、よし、説明しなくて済んだ! って。

そこから資料作成のやり方を研究し尽くして、三冊目の本はその内容で書いたんです。

三冊目の著書『​​プロの資料作成力』(東洋経済新報社/発売日:2012/5/25)

ーーそうだったんですね…! 私も実は人と話すことに苦手意識があって、だからこそデザイナーという職業を選んだというところがあって。直接人と話すと思うとあがってしまうのですが、デザインを通して話すとなると一つの方向を見て話せるので、緊張せずに済むので。

共通点ですね…!

ーーコンサルタントは何年くらいされたんですか?

外資系コンサルに入ったのですが、IBMに買収されて、そのままIBMに行って…。結局15、6年いましたね。最後の方は、人材育成部門で教育カリキュラムを作ったりしていたんですよね。

ーーそれまでやっていたことと、ガラッと変わったんですね。

そうですね。お客様にコンサルティングするというのが大体10年くらいあって、社内のコンサルタントやエンジニアへの教育の提供を5、6年やったという感じですね。

ーー今のお仕事の基盤になっているのは、どちらなんですか?

両方ですね。クライアントのことがわかりつつ、育成系のメソッドは後半のところで学んだので。

ーー独立されるきっかけはなんだったのですか?

後半3年くらいはもう辞めたかったんですよね。一回辞めたいと言ってから、3年あの手この手で引っ張られて。女性リーダー層は少ないから、辞めてもらったら困るというのもグローバル企業にはあるんですよね。女性役員何人、と決まっているのもあって。

なぜ嫌になったかというと、社内向けのお仕事が増えちゃったんですよね。社内への予算交渉とか報告とか、そっちばかりになってしまって。マネジメントやレポーティングだらけになって、流石にこれは私でなくてもいいのではないかと思って。

でも、その間に本を3冊くらい書けて…、育休中にも1冊書けたからよかったかな。この3冊目が資料作成系で、ベストセラーになって自分でもびっくりしました。これはこの後来るなって感じましたね。今でこそ資料作成の本はたくさん出ていますが、当時はまったくなくて。担当編集者さんにも「売れると思わなかった」と言われて(笑)これは独立してもいいんじゃないかなって、そのとき思ったんですよね。

ーーそうだったんですね。それで交渉に交渉を重ねて…。

やっと辞められたみたいな。

「仕事と子育ての綱渡り」、実はそれほど高くない!?

ーーお子さんが生まれたのは、独立してからではなくて勤めていらっしゃるときだったんですね。久三子さんに、子育てをしながら働くということについても聞いてみたくて。どんなふうにというか、うまくやっていらっしゃるのかなというのが気になります。

うまくできている気がしないんですけど(笑)

ーー本当ですか(笑)お子さんが産まれて、やっぱり仕事にブレーキがかかる感覚みたいなのはありましたか?

ありましたね。私、復職のタイミングが良くなくて、リーマンショックのタイミングだったんです。休職する時には部下が30人くらいいたのに、戻ったら10人くらいになっていて焼け野原みたいだったんです。リストラのあとだったので、残っている人も自分も含めて、バックオフィス部門は小さいお子さんがいるとか介護をしているとか、事情がある方ばかりで、誰も長時間労働できないみたいな状況だったんです。これはもう、前と同じことをやるのは絶対に無理だなと思って。業務改善のコンサルをやっていたので、かなりやり方を変えたんです。以前と同じようには働けないし、それが自分にとっても必要だなと思って。

ーーなるほど。ラブソルで唯一お子さんがいるのは代表のゆかさんだけなのですが、「子どもが生まれてからは、確実に帰らなければいけない時間があるから、仕事の能率はむしろ上がった」って言うんですけど、本当ですか?

そうそう、上がりますよ。ぼんやりしている暇はないので。いろんな仕事が降ってきたら、「そもそもこれ、何でやるんですか」って確認して、無駄があったらすかさずやらなくていいって部下に言ったりとかして。降ってきた仕事自体を片付けるみたいなことをしていましたね。効率はすごく上がりますよ。

ーーそうなんですね…! これから子どもを持ちたいと思う私に向けてアドバイスをいただけたら…。

アドバイスね、二つあります。

一つは、「仕事と子育てと綱渡り」ってよく言うじゃないですか。実はこれ、綱から落ちても大したことないということ。地上何十メートルのビルから落ちるのと違って、実際はせいぜい30センチくらいで、落ちても大したことはない。もう一回登ってまた歩けば大丈夫です。私も、ああもうだめだ落ちたという時があったんですけど、翌日普通に歩けたんですよね。だから、ああ落ちたなって思うくらいで大丈夫です。
もう一つは、使えるものはなんでも使っていいと思うこと。特に子どもが小さい頃は、シッターさんとかもそうですし、家電とかもそうですし、それから頼れる人たち。中高生になれば自分でやるようになるから、そんなに長い時間じゃないんです。せいぜい5年間だなと思えば、シッターさんや家事代行をお願いするとかも全然ありだと思うんですよね。それを全部自分で抱え込んでもう仕事できない、となっちゃうのはもったいないじゃないですか。子どもはもう、みんなで育てるものだと思う。

あともう一つあった。小さいうち、0歳とか1歳くらいの頃に、パパに預けて長期出張に行くといいです。うちの子が一歳になったくらいのとき、NYに二週間近くの出張が入っちゃって、それでも二人で頑張っていたみたいなので。ワンオペ状態をパパが経験するのって大切だと思うんですよね。

ーー自分で全部やらずに、パートナーにもわかってもらう。あなたもやるのよ!と。

そうそう。最近は、男性もそういう意識の方が増えていると思うんですけどね。当事者意識ってなかなか持てなかったりするので。一回、フルにワンオペを一週間やるというのは、強制的に当事者意識を持てる機会になると思います。

言葉のプロに教わった、ビジュアルの本当の力

ーー久三子さんにどうしても伺ってみたかったのですが…、たくさんある制作会社の中で、なぜラブソルを選んでくださったのでしょうか。

本当に、たくさんありますよね、大手やこじんまりとしたところから個人の方まで。私も、過去に頼んだことが一回あるんです。かつ、それが物足りなくて自分でつくったことも実は一回あるんです。今度はどうしようかなと思ったときに、自分でつくるのはそれなりに時間もかかるのと、なおかつ、自分の想像の範囲内のものしかできないじゃないですか。システム開発のように、仕様書を私がしっかり固めてつくってもらうというのは、自分が時間をかけてやろうと思えばできる。今回は、想像を超えたところでアウトプットを出してくださるところにお願いしたいなと思っていたんです。

いろんなところを見ていた時に、さとゆみさん(ライター・コラムニストの佐藤友美さん。ラブソルがオフィシャルサイトのリニューアルを担当。)がお友だちなので、リニューアルされたサイトを見たんです。見たときに、「これはいいな!」って思って。

ーー嬉しいです。ラブソルのサイト制作って、一般的なWEB制作とはちょっと違うんですよね。

そうですね(笑)

ーー私も前職で発注をする側になったこともあるんですけど、一般的には先ほど久三子さんがおっしゃったように仕様を固めて、枠の中でつくっていくんですよね。ラブソルはまったくそういうところがなくて(笑)WEBサイト制作から派生している会社でないからこそ、自由な発想とか会話の中でつくっていくというところがあって。逆に、仕様をしっかり固めてつくっていきたい人にとっては合わないと思うので…。久三子さんのように、それをむしろいいと捉えてくださる方は本当に貴重な、ありがたい存在です。

仕様がなくても任せても大丈夫だなと思えるセンスの良さですとか、お会いした時の雰囲気の良さをすごく感じました。

ーー嬉しいです…本当に。久三子さんに、最初にお話を伺ったときからすごく好きな世界観だったんです。ラブソルにも通づるところがすごくあって。


サイトの冒頭文がとても素敵で、

社会の不確実性は高まり、大きな変化の中で私たちは生きています。
しかし、それは恐れるべきことばかりではありません。
分断されていることを、よりよく生きるために繋ぎなおすチャンスにすることもできます。
私たちアンドクリエイトが「&」で繋ぎたいものは、ビジネス・ワーク・ライフ・ネイチャーです。
これからの生き方、働き方をよりよくしたいと考える個人・企業の方々が、何かを選んだら他を諦めるのではなく、「 & を創り、& で繋ぐ」ことをサポートします。

こういったところが私たちもまさにやりたいと思ったことだったし、共感しながら走っていけるのがありがたいと思いました。こんな風に心から共感してできるお仕事ばかりではないので、すごく嬉しかったです。

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よかったです、相思相愛で。

ーー久三子さんから見て、ラブソルはどういう会社に映っていますか?

センスがいいなというのが、第一印象ですね。サイトとか、ノベルティもつくられていますよね。そういうのを見て、雰囲気をイメージや形にするのが上手だなという印象。コンセプトとかって、言葉だけでも伝わらない部分があって、そういうものをビジュアルとかで表現するのがすごく得意だろうなと感じています。

ーーまさに、目指しているけれどできているか不安なところでもあって。抽象的なものを目に見える、手に取れる形にしてお出しするというのがとてもやりたいことなので、嬉しいです。
今回、久三子さんのサイトもイラストで表現をさせてもらって…。

ね、あれ素晴らしいですよね。何度も見ちゃう。お客様からもすごく評判がいいです。「今度のサイトすごいね」って褒められます。

ーー嬉しい…!言葉で表すと、ちょっとニュアンスがズレていってしまうことってありますよね。抽象的な部分はあえて抽象的なままで、それでも伝えられたらいいなと思って今回イラストを使っています。

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ビジュアルのパワーってすごいんだなというのを実感しました
私は文章の研修もやっているんですけど、その中でビッグワードを使わないようにと教えることがあるんです。例えば、「シナジーを創出する」とか、「最適なソリューションをご提案します」とか。

言葉の意味が大きくて、受け手によっていろんな解釈をしてしまう言葉なんです。かと言って、それをくどくどと書いてしまったら、またちょっと違った感じになってしまったりとか。それをビジュアルは一目でわかるようにできる、そういった部分がすごいなと思いました。

ーー伝えるということを極めていらっしゃる方にそう言っていただけて、とても嬉しいです。

すごい専門性だなって思います。

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雲の上の存在だと思っていた方も実は、私と同じような悩みを抱えていたことを、このインタビューを通して知りました。特に、プレゼンが苦手ゆえに、ビジュアルという言語を生かした資料づくりを行なった点には深く共感し、そして勇気をもらいました。

ビジュアル表現は私にとって、言語そのもの。言葉のプロである久三子さんに専門性を認めていだけたことは、大きな自信にもなりました。

ビジネスパーソンとして、一女性として久三子さんと肩を並べていけるよう、これからもしなやかに健やかに走っていきたいと思います。(小野寺)

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こちらの記事は、ラブソルの公式ラジオ「ラブラジ」の内容をもとに再構成しました。アーカイブはこちら( https://vimeo.com/724310935 )からお聴きいただけます。

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取材・編集・バナー制作:小野寺 美穂
執筆・編集:柴山 由香


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