見出し画像

目先のことにとらわれてしまったら『FACTFULNESS』に立ち返る@HNK_715

おはようございます、デザイン事業部のほのかです。
今週のラブソルnoteは「私を変えた一冊」というテーマウィークでお送りしています。

私が紹介するのは、以前Amazonのランキングでも話題にもなった『FACTFULNESS』です。

この本は、高校時代にモヤモヤしていたことを解決へと導いてくれ、今の自分の考え方のひとつとなっている本です。

この本は、ラブソルもとてもお世話になっている、インフォメーション・デザイナーの櫻田潤さんからの課題本として読みました。

世の中には本能的な思い込みでデータを正しく見られないことがある。
その本能は10個の思い込みに分けられる。その思い込みを止めることで、データを基に世界で起きる出来事を正しく見ることができる。

『FACTFULNESS』はそんなことを教えてくれる一冊でした。

その中でも第9章の「犯人捜し本能」が私に大切なことを気づかせてくれました。

・犯人捜し本能
「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

何か問題が起きたときには「〇〇のせいだ」と責め
何かうまくいったときには「〇〇のおかげだ」と褒める。
きっと誰しもが経験したことがあると思います。

よくありがちな犯人捜し

数年前、親友のAちゃんが匿名のSNSで誹謗中傷のメッセージを受けました。
仲が良かったのもあって、似たような内容のメッセージが、私やAちゃんの周りにもいくつか届きました。
顔の見えない相手からくる誹謗中傷のメッセージには、私も恐怖を感じました。だけど、それ以上に大好きな親友が、辛く、苦しんでいるのをそのまま放っておくことはできませんでした。

私はとにかく差出人を特定しようと、文の語尾や、打ち方、絵文字の特徴で必死に考えていました。
差出人を特定して、Aちゃんに謝ってもらわないといけない。
また同じように苦しめられる人を出さないためには、そうしなくては。

しかし、学校内で起きた、匿名のSNSで届いた誹謗中傷メッセージの差出人を特定することはできませんでした。
当時の私たちにはプロバイダーに開示請求をすることも思いつかなかったし、警察に相談まですることも考えつきませんでした。
学校で起きたトラブルを相談できる大人は先生くらいしか、考えていなかったからです。
そのため、今でも差出人を判明することはできていません。
その後は学年主任の先生から、学年全体に向けてSNSの使用について注意されるだけ。

そんなので解決できるわけがない、なんで解決してくれないんだと学校には不満を感じ、差出人を私はずっと恨んでいました。

解決しようとしていなかったのは自分

それから大学3年生になり、『FACTFULNESS』に出会いました。
そこに書かれていたのは、「犯人ではなく、原因や社会の仕組みに目を向けよう」という内容でした。
私はこの章を読んだとき、すぐに4年前のAちゃんへの誹謗中傷を思い出しました。

当時の私は「差出人を特定して、Aちゃんへ謝ってもらえば解決するのに」とばかり思っていました。
じゃあ、特定して、謝罪したら、誹謗中傷は解決して、再発もしていなかったんだろうか?
本当にそうだったんだろうかと、あのときのことを考え直してみました。

いや、違う。そんな単純なことで解決するようなことじゃなかったはずです。

・そもそもなぜ誹謗中傷が起きたのか
・差出人はなんでそんなことをしたのか
・Aちゃんへの対応やケア
・SNSで誹謗中傷を受けたらどうしたらいい
・日本のSNSトラブルに対する法整備…

考えれば考えるほど、「あのときの自分がもっと考えるべきだったこと」がでてきます。
高校生だった私は、「差出人を特定すれば解決できる」なんていう安直な思い込みのまま、動いていました。

でも今になって考えてみると、多くの原因や、心情、仕組みが絡んでいて、そんな単純なことではなかったのだと思います。

求めるべき本質はあっているか

つい目先のことにとらわれると、視野が狭くなり、本当に追うべきものが分からなくなってしまうことがあります。
そんなときこそ、思い込みを一度止め、冷静になって物事に向き合わないといけない
私はそれを自身の過去の経験と『FACTFULNESS』から気づかされました。

今、私はラブソルでお仕事をしながら大学で法律の勉強をしています。
高校生のときに気づけなかった、仕組みのひとつでもある「日本のSNSに対する法整備」について勉強しています。

今勉強していることが、今後の自分に直接つながってくるかはわかりません。
でも、Aちゃんの出来事を解決へと進めるためにもあと少し、勉強したいと思います。

そして、もし周りで同じように苦しむ人がいたら、今度こそ考えるべきことに冷静に向き合えるようになりたいと思っています。

野元萌乃佳

画像1


▶SNS…Twitter

<ラブソルへのお仕事依頼はこちら>



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?