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闘争一代記

 先日8月31日西武そごう労働組合が百貨店労組としては61年ぶりのストライキにうってでました。結果としては外資に売却が決定しその撤回は果たせませんでしたが連合下部組織としては久々に注目を浴びた闘争ぶりでした。ただ疑問点も多く残るのも事実。西武そごう労働組合はUAゼンセン傘下の労組ですが今回は不気味なほど沈黙を守りぬいています。セブン&アイ・ホールディングスやヨドバシカメラなどにもUA系労組があり実際組織の統一は成されてなかったのですが、あれほど良くも悪くも目立ちたがり屋なゼンセンが今回ほとんど動きはありませんでした。実はもう止めたくても売却の動きも労組も止められない。やりたければやればいいという捨て鉢の気持ちだったら。もしかすると最初から経営陣に落とし所を探ってくるのがゼンセン執行部の役割で最初から百貨店労組は見捨てられていたとしたら。考えすぎであってほしいですね。どうにもゼンセンという組織はどこか労働組合というより協同組合の方が近いような。繋がっても決して交わろうとしない組織率だけが目的なような。

実際ストの現場とは。

私の出身組織は一才ストライキをやっていませんが友好組織との応援要員として参画した事はあります。ストライキとは一致団結で職場放棄する事です。毎日新聞の記事で怒っている人がいました。職場を放棄したとの文言はおかしいと。ストライキに突入した組合員はあえて職場放棄をしているのです。それを間違ってはいけません。毎日新聞の書き方ストに参加した組合員なら逆に燃えるでしょう。汝の部署を放棄せよ。汝の価値に目覚むべし。全一日の休業は社会の虚偽を打つものぞ!部署を放棄する事で経営陣に自分達の価値を教えてあげているんですよ。それほど生ぬるいものではありません。
 かつてはピケを貼り管理職のみで人員を埋める事を阻止するための激しい闘争でしたが今は経営陣も最終的には話し合う場を設けて妥協案を探ります。ストを打てば無給ですが労組側は職場放棄をしているのですから当然お客様や取引先に説明責任があります。情宣というものでただ職場を放棄するだけではなく何故こういう行動を起こしたのか大義名分を天下に知らしめるのです。西武そごうではシュプレヒコールやデモが行われました。他にも本社近くで長々と経営陣の非道を演説するパターンや街宣車で街中を回るパターンがありますが、今回は連合はおろか他産別の支援もなかったので西武そごう労働組合執行委員会は相当悩んだと思います。やり切った事は快挙です。何かあれば直ぐに冷笑される世の中で組合員として意地を見せました。

闘争が避けらないとき

ストライキは避けたいのが全労働者の本音です。当たり前です。その間無給ですから。闘争費用を積立している労組も有ればカンパ頼みもある。元々組合費を貯め込んでこれがスト費用という組織もある。何が有効なのか分からないです。人の組織ではありますが闘争経験者として一つ言えるのはとにかく闘うときは全会一致が基本です。あのときの闘争は私はハチマキを巻いてただの事務仕事でした。でも例え地味な役割でもいざ闘うときは何でも全力だと思うんですよ。もうピケをはる人間も慣れない手つきでやる労働界で新しい21世型の労働運動が始まっています。ワンコインユニオン是非実現したいですね。ワンコインで労組に加入できてツェーセンで労働組合の横の繋がりを強化できる。そして10000円で世界労働組合の同志たちに会う旅に!と言えばいくらなんでも欲張りすぎですね。ですが労組に入ろうとしている貴方は間違いなく私の同志です。ご相談有れば是非お悩み解決するために一緒に悩みましょう。この世の不条理を変えたいなら労組役員になってしまいましょう。ここでは細かく言えない事もあるけど労働組合って結構放課後のクラス。女子も男子も部活に行きたくないから色々と駄弁ってしまう時もあります。令和の労働組合はなってしまえば案外気軽い。平成からもうそんな感じでした。同じ労働組合なのにイデオロギーの違いなんて馬鹿馬鹿しい。是非私達と一緒に社会人の放課後楽しみましょう。そして社会人になったのなら人の痛みに対して理解できて一緒に闘いましょう。労働運動の原点でありこれが満点ですね。

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