vol.1 子どもにラグビーを勧める理由
vol.1
筆者が次男のラグビースクールのコーチになってからの活動を通して感じた小学生がラグビーをすることのメリットを考えてみます。
最初に「子どものラグビーについて」
ワールドカップなどで行われているラグビーとは少し違います。
安全にプレーできること、楽しくできるように工夫されています。
⚫︎タグラグビー(幼児〜小学2年生)
タックルはありません。腰にベルト両サイドにタグを吊しそれを取る鬼ごっこみたいなラグビー
⚫︎ミニラグビー(3年生〜4年生)
7人でおこないます。3年生からタックルもありますが安全性を最優先した形でのルールがあります。
⚫︎ミニラグビー(5年生〜6年生)
9人制です。だんだんラグビーに近くなってきます。全国大会もあります。
筆者とラグビーの関わり
筆者は、中学の頃にラグビーに出会い、高校、大学と有名校でありませんでしたがプレーをしました。
2020年1月に次男がラグビースクールに入り、2020年11月にコーチとなり、2022年度3年生主任コーチ、2023年度4年生主任コーチとして活動しています。 現在、日本ラグビーフットボール協会C級コーチ
★なぜ、子どもにラグビーを勧めるのか3つの視点
⑴「仲間との協力」=社会性を育む
子どもが持っている一面に「自己中心的」があります。自分が中心となって何でもやりたい。この思いはとても大切です。その一方で、仲間と協力して何かを成し遂げるという機会も大切になります。
「自己中心的」は個々の内発的なエネルギーから発せられるパワーで「意欲的」ともいえます。これは、子どもと関わる仕事約20年、スクールのコーチ3年やっていて感じることです。いわば、大人が関与せずとも培うことができるものといえます。
「仲間と協力する」=「社会性」であり、これらの多くは経験から培われるものです。
そこでラグビーです。最初の頃は「トライ」を取ることに一生懸命になります。つまり「自分が得点することが凄いこと」という思いがあります。多くのスポーツでは「凄いこと」はヒーローです。
ラグビーは、この「凄いこと」が少し違います。仲間のために「身体を張ってボールを獲得する」、「パスを繋ぐ」、「仲間をサポートする」といった様々な場面で「凄いこと」が繋がらないとトライにはなりません。
タグラグビーの頃は、「自分が凄い」で通用します。7人制のミニラグビーになり形ができてくると「仲間と協力」しなければトライが取れなくなります。子どもたちは「勝つこと」が大好きです。でも一人では決して勝てないのです。そこで、子どもたちは「仲間と協力する」ということを学びます。
したがって、トライを取ることは、みんなが繋いだ結果で、すべてに関係したメンバーが凄いのです。
⑵多様性を実感できる
多様性の社会となり様々なことが認められてきています。これを直に感じることができます。
「背が高い子、低い子」・「細い子、太っている子」・「足の速い子、遅い子」など、それぞれに適したポジションがあり、各々が自分のできること
を遂行することで試合は成立します。
⑶痛みがわかる
今の子どもは「喧嘩すらさせてもらえない」社会です。子ども期の喧嘩は
主張の対立であり、それをうまく表現できないから手や足が出てしまうことがあります。
ラグビーはコンタクト〈ぶつかること〉が許されているスポーツです。人とぶつかることの痛さやダメージを学べる機会になります。
「ラグビー=あぶない」と考える保護者も多いですが、最大限安全には配慮しているので、他のスポーツと比較してもケガの深刻度は変わらないのではないかというのが数年子どものラグビースクールにかかわって感じていることです。それよりも多くのことが得られるスポーツがラグビーではないかと
思います。
各市ごとにラグビースクールが1校程度あると思いますので、興味のある方は是非、「体験」をしてみてくださいね。
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