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学習ツール→総合的な学習に必要?

1.総合的な学習と魅力

総合的な学習は、検定教科書がなく、地域・学校・子どもたちの特性に応じて多様で創造的なカリキュラムが構築されている。総合的な学習の魅力は、子どもたちを主体としたクリエイティブな活動をする余白部分が残されていること。そして、何を学んだかといっただけでなく、どのように学んだか、どう感じたかといったプロセスにも目が向けられているところ・・・と思う。知識・技能面が軽視されがちといった側面もある。

2.多忙化する学校現場と総合的な学習

しかし、多忙化が進む学校現場において、総合的な学習の多様性・創造性・自由度の高さといった特質は、促進要因としてではなく、阻害要因として捉えられているきらいがある。若手教員(だけでないかも)からは「総合的な学習の教科書が欲しいです。」「自由にしたらと言われても、それが一番困るんです。」「総合的な学習のやり方・・・誰に聞いたらいいかわかりません。」といった声も聞かれる。放課後の職員室で、教員が見つめるのは、事務作業を進めるためのパソコンであり、子どもたちが生活する地域に出かけて教材研究をする余裕はほとんどない。総合的な学習にくわしい同僚もそうそういない。教員研修等で、総合的な学習が取り上げられることはあまりない。つまり、現場の教員は、総合的な学習を学びたくとも学びにくい状況にあるのではないだろうか。

3.総合的な学習と学習ツール

総合的な学習の魅力が、多様性・創造性・自由度の高さであると感じる一方、多忙化が進む学校現場の状況を鑑みると、お手軽に子どもたち主体の自律的な探究学習が展開できる学習ツールといった便利なものがあればいいなと考える。あくまで、総合的な学習の入門編として。パッケージ化された学習を推進するものとしての捉えではなく。

4.学習ツールと汎用性

総合的な学習の学習ツールとして、よく扱われているのは「思考ツール」であろう。関大初等部「ミューズ学習」は、昨今、さまざまな媒体で紹介されている。また、子どもたちが探究プロセスを学ぶ本(ex. 楽しい調べ学習シリーズ)もいくつも出てる。しかしながら、子どもたち主体の自律的な探究活動の手立てになるものは、これまであまり見たことがない。そこで、総合的な学習の探究プロセス(課題設定・情報収集・整理分析・まとめ表現)で活用できる汎用的な学習ツールを開発できれば・・・と思う。

*以下、本文中で紹介した書籍。3冊買ったら、ツェーマン!お値段、まぁまぁしますね・・・。

5.楽しい調べ学習シリーズ(PHP研究所)


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