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映画「Coda コーダ あいのうた」を観て

映画「コーダ あいのうた」を観てきました。
コーダ(Coda)とは、Children of Deaf Adultsの略で「聴こえない親のいる、聴こえる子ども」のこと。
映画の主人公ルビーは健聴者ですが、両親と兄はろう者。高校生のルビーは父の仕事の手伝いのため朝3時に起きて漁船に乗り、両親が病院に行くときや重要な仕事の局面には通訳をしなくてはなりません。その一方、自分が好きな音楽の道に進むことを両親は理解できないのです。

一番好きなシーンは、ルビーの父が彼女の才能に気が付く場面。このシーンの演出、胸に響きました。

映画館が空いている時を選んで出かけましたが、観てよかったです。しばらくの間、この映画の余韻にひたることができます。

「コーダ」という言葉をこの映画で初めて知った人も多いかもしれません。私は「デフ・ヴォイス」という小説でコーダについて知りました。大好きな小説です。

「デフ・ヴォイス」シリーズの主役は、映画と同様、ろう者の家族にただ一人の健聴者。手話通訳士の仕事をするなかでいろんな事件に出会います。子どものころから通訳の役目をしなくてはならず、早く大人になることを求められることや、家族との確執などはこの映画と共通しています。
このシリーズを読むことで、ろう者を障害者としてとらえるのではなく、「手話」という独自の言語をもっている異文化の人々ととらえることができるようになります。また、手話と一言で表されるけれども、日本手話と「日本語対応手話」が異なることも知ることができました。

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