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私にしかできない事

私は吃音です。

吃音とは、発話の流暢性を乱す話し方のことです。
要は、『スラスラと話す事ができない』ということです。

私の吃音は、ほぼ常に出てしまいます。
あまり感じられないと思う人もいると思いますが、それは私の中でタイミングを取ったり、言葉を言いやすい言葉に言い換えたりして分からないように工夫しているからです。
たまに、気付くと普通に話せている事もあります。

私の吃音の症状は、
・話したい言葉は頭に浮かんでいるのに急に喉が萎縮したような感覚になり言葉が出ない
・発話中、急に『次、言葉が出なくなる』と思った瞬間に言葉が出ない
・定型文を読む時、最初の言葉が出ない
というように話す最初の言葉だけではなく、発話している時であればどんなタイミングでも言葉が出なくなります

この症状に併せて、今は随伴運動をしてしまいます。
・手をつねる
・手の平に話したい言葉の最初の文字を書く
・話す直前に唾を飲む
・「えーと」を多用する
・体の一部を動かす
言葉を発する直前に勢いをつけて、その勢いのまま発するという感覚です。

これらの症状や随伴運動は、吃音を持つ方の多くに該当します。

また吃音には波があり、スラスラ話せる時期や、どうしても吃ってしまう時期もあります。自分でコントロールができないので本当に困ります。

これまで苦戦したのは、学生時代の授業中の音読や、社会人になってからは勉強会やプレゼンなどの定型文を読み上げたり、大人数の前で話す時です。
緊張しているだけでは?と思われるかもしれません。
もちろん緊張はします。しかし私の場合は、吃音が出たらどうしよう?という恐怖がとても大きく、緊張が恐怖に押し潰されそうになったりもします。


私はこの相方と長い時間を過ごしてきました。苦労してきましたし、今でも苦労しています。しかし自分が吃りを自覚してからの20年間、この事をカミングアウトできた相手はいませんでした。

なぜ20年間も誰にも言えなかったのか。それはカミングアウトする勇気が持てなかったからです。『友人だと思っていた人がカミングアウトをきっかけに自分の元から居なくなったら、その人はそもそも友達ではない』それは重々分かっているけれど、それでもやはり打ち明けられませんでした。

私は最近やっと家族に伝える事ができました。以前は、親を悲しませないかと不安がありましたが、今は私にしかできない事を見つけたので打ち明ける決心ができました。


私にしかできない事
私は今、吃音の事をもっと世の中の人に知ってもらいたいと思っています。当事者だから自分の思いを伝える事ができる。自分の経験してきた事、思った事、これは吃音者本人しか分からない事で、私にしかできない事だと思いました。決して同情して欲しい訳ではなく、理解して欲しいです。

吃音は、子供は20人に1人、大人は100人に1人の割合と珍しくない障害で、意外と自分の周りにも居たりします。私みたいに誰にも言い出せず困っている人が多い事を知り、そういう人達が過ごしやすい環境作りを私がしたいと思い、1歩を踏み出そうと決めました。

この記事をキッカケとして、noteに吃音についての記事を書いていきます。1人でも多くの方に吃音について理解してもらい、そして吃音者が過ごしやすい環境作りをしていきたい。そう思っています。

お読みいただきありがとうございます。
ここまで読んでくださった方は、きっと吃音に関心がある方か、私を知ってくれている方だと思います。
本当にありがとうございます。

私はnoteに記事を書くだけではなく、実際に活動をして広めていきたいと考えています。どういった事をしていくのかはまた記事にしていこうと思うので、次の投稿も是非読んでください。

ありがとうございました。

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