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221021 想起する

高校までの通学路、乗換駅でよく見かけた全力ダッシュする骨格ゴツめのお姉さま、走り方がスタイリッシュで超好きだった。真夏でもジャケット羽織ってたの良かった。ピンヒールカツカツしてたのも推せた。性別不明な感じも推せた。退勤時は普通に歩いてたのも良かった。今を生きてる人だった。

学生の頃。最寄駅、21時くらいにそっと誰かの帰りを待ってる三つ編みのアジア女性がいた。ずっと待っていた。いつも待っていた。冬は特に寒そうだった。じっと待ってた。その人を30回くらいは見かけたけど、待ち人を見たことはない。いつもうつむいていた。あの人、本当に生きてたよな?と今でも思う。

自転車、立ち漕ぎをすると、乗用車のてっぺん見れる感じが好き。身長が伸縮する感覚が好き。

京都、祇園四条付近のベンチに座ってると「こんにちは」と話しかけられて緩やかに勧誘され始めるのわりと好きだった。そうやって仲間を増やしていくわけね…全然嫌いじゃなかった

近鉄奈良線、鶴橋から生駒間の車窓が好き。眩しくてもあの日差しを浴びて生活したい。

花火、音だけしか聞こえない時、その夏の思い出を共有されてない疎外感しかなくて悔しい。別にいいよ私は先に秋に行くからって思う

百日紅、夏の花。夏の終わりに静かにいなくなる。いなくなった頃に金木犀が香り出す。私は1番百日紅が好き。



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