中盤のダイナモ

ここ最近はコロナの影響もあり、動画サイトでフルの試合をUPしてくれているチャンネルがたくさんある。W杯やCL、過去の日本代表戦を見ていると、結局は技術より身体能力が大切だと思わざるを得ない。

だいぶ昔のことだが、この記事を見て、仮にこれが本当なら中国がなかなか結果を残せない理由が分かった気がした。

しかし、今この記事を読むと当時とは少し違った感想を抱く。

私はCBを主にやっていたため、運動量が豊富で、いわゆるダイナモと呼ばれる選手が好きだ。こういう選手が前にいるとDFは助かる。未だにこのシーンを見たときの衝撃は忘れられない。

猛暑の試合終盤。スコア的にも余裕がある状態でのこのプレーには感動した。将来すごいクラブに求められるのではと当時思ったが、様々な事情により海外は合わなかったようだ。

ハリルJAPANは批判が多かった。確かにザックJAPANのパスワークで崩していく戦い方を見た後だと、あまり面白いチームではなかったかもしれない。でも個人的にはW杯を決めたオーストラリア戦や期間限定でJFATVがUPしてくれているベルギー戦はとても面白い。山口選手と井手口選手を同時に起用し絶え間なくプレスを続ける。前線からのプレスは諸刃の剣ではあるが、機能すれば、これほど効率的な戦い方はないと思う。

しかしここで冒頭に話が戻るが、山口選手や井手口選手は海外に挑戦して、あまり結果を残すことが出来なかった。その理由は海外で活躍できる程の運動量や技術はあったと思うが、結局のところ外国人選手に比べて身体的に恵まれていないためだと考える。アジア人相手であれば、足が届くし身体を入れてボールが取れる。でも他の大陸選手相手だとなかなかうまくいかないというシーンをこれまで何度も観てきた。

いま世界最高峰のダイナモはカンテだと思う。カンテの身長は168cmで早速矛盾していると思われるかもしれないが、カンテは足を出すタイミングであったり身体を入れるタイミング等の技術がずば抜けて高い。それに加えて身長は確かに高くないが、身体能力はやはり日本人とは違う。
日本はメキシコ代表を目指すべきだと言われていた時期があったが、私はそうは思わない。実際に見たことがあるのだが、確かに平均身長は変わらないが身体の幅というか部位の太さが日本人とは違う。

いまのご時世、人種のことを書くのはあまり良くないかもしれないが、決して差別をしているわけではなく身体能力が他の人種より劣っているのを認めた上で、世界で活躍するにはどうすれば良いかを考える必要がある。思えば2006年のオーストラリア戦、2018年のベルギー戦。あとちょっとのところで日本代表は競り合いに負けて苦渋を味わった。最近の若い選手は冨安選手を筆頭に身長が高い選手がたくさんいる。ただ、ダイナモタイプの選手で身長が高い選手が少ないのが少し気がかりではある。

山口蛍:173cm
橋本拳人:183cm
井手口陽介:171cm
田中碧:177cm
齊藤未月:168cm
松岡大起:170cm
松本凪生:171cm

最後に念のために書いておくが、私は決して彼らを世界では使えないと言っているわけではなく、応援しているし好きな選手たちだ。
ここ最近UPされている世界最高峰の試合を観ていて、並外れた身体能力をもつ選手たちに対して、どうしたら日本は勝てるのかを妄想している。