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フィジカルテスト

2021.1月更新

今年で5年連続5回目となる大規模なフィジカルテスト。
高校生、大学生、社会人チームの選手、関係者の皆様にご協力いただき毎年100名程度フィジカルテストを実施させていただいています。
選手個々の能力をテストし、チーム内での比較、同年代やトップレベル選手との比較を行い、自分に必要な能力を見つけ出すテストとなります。

私がフィジカルテストで注目しているのは、

どのくらいを目指すべきか

という点です。
特に身体組成(体重や体脂肪率など)、柔軟性、筋力など数字が良ければ良いに越したことはない。

しかし提示したいのは最低限どのくらいを目指すべきなのかです。
もちろん根拠を基に。


❶身体組成

身長に対する適正体重を考えていきます。
一般的には、

身長-(100-110)

でありパワー系の選手は身長-100、持久系の選手は身長-110が目安となります。
そして、体重だけでなく筋肉量・脂肪量つまり体脂肪率が重要となります。

身長に対する体重の割合であるBMI(体重kg/身長m×2)及び、体脂肪率と怪我との相関性を示していきます。

✔︎体脂肪率が低くてもBMIが低ければ痩せ
✔︎BMIが高くても体脂肪率が高ければぽっちゃり

怪我を減らすにはどのくらいを目指すべきか、一番怪我の少なかったエリアを探して提示します。

2018年のデータでは痩せ、ぽっちゃりエリアはそれ以外に対して、2-3倍怪我の発生率が高くなっていた。

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❷柔軟性

ハムストリングスの柔軟性のテストであるASLRテスト及び、大腿四頭筋の柔軟性のテストであるHBDテストを行います。

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柔軟性のテストは自動運動(自分で動かす)でテストします。
関節を動かすには、主動作筋(動かす筋肉)、拮抗筋(抵抗する筋肉)、協働筋(一緒に働く筋肉)などが働きます。
他動運動(動かしてもらう)で柔らかくても、主動作筋が弱い、固定する筋肉が弱いなどの影響により自動運動では動かないことがあるため、動作に反映されにくくなります。

つまり、柔らかければ良いわけでなく

自分で自分の体をコントロールしながら柔らかいこと

が重要となります。

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●股関節・胸椎柔軟性
股関節と胸椎の柔軟性が姿勢制御に及ぼす影響を考察し、障害予防との関係性を評価していきたい。

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❸姿勢制御

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筋力はあるに越したことはないが、その筋肉を使えているかどうか調べるために、

姿勢の変化に対して筋肉でどのくらい制御(コントロール)できるか

をテストします。
浮いている下肢を側方、後方に伸ばすことで支持している脚には姿勢を保つ筋肉が必要となります。
捻挫をしている脚では片脚でバランスを保つことが困難となり、姿勢制御能力が低下します。
※脚の長さが影響するため下肢長(SMD)で補正します。


❹アジリティテスト

スピード及び、方向転換能力を評価します。

✔︎アロウヘッドアジリティ
✔︎イリノイアジリティテスト
✔︎Tテスト
✔︎プロアジリティ

様々なテストがありますが、競技特異性を考慮し必要な評価を選択します。

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●その他
✔︎筋力(30秒腕立て・30秒腹筋)
✔︎パワー(バウンディング・立ち幅跳び)
✔︎持久力(yoyoテスト)


フィジカルテストはプレシーズンでの計測からインシーズン前に計測し、トレーニング効果を判定するほか、シーズン中にも計測することでコンディションチェックとなります。

また柔らかい方が良い、筋力が強い方が良い、ではどのくらいを目指すべきかを示していくにはフィジカルテストとデータ分析により示すことができると考えます。
今年もより良いデータをチーム、選手に提供していきたいと思います。



平 純一朗|タイラ ジュンイチロウ

Medical Fitness Ligare(https://ligare-matsudo.com)GM 2016.10-
L-fit.(https://www.l-fit.training)代表 2017.10-
アスレティックトレーナー養成校非常勤講師 2011.4-2023.2
社会人関東サッカーリーグ1部所属チームトレーナー 2016.1-
V2リーグ女子所属チームトレーナー 2016.10-2022.3

【資格】
理学療法士
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

【SNS】
Twitter|https://twitter.com/tjichiro
Instagram|https://www.instagram.com/l_fit.training/
YouTube|https://www.youtube.com/channel/UCdnjiX5VhcSStxcO1P9v0xg/featured

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