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腕や脚を動かす時に全身が連動することで、作り出されたパワーが滞ることなく発揮することができると考えます。

上肢の動きは胸郭を介して体幹へ伝わり、下肢の動きは骨盤帯を介して体幹へ伝達される。

その逆も然り。

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右図のように下肢の関節に動きの滞りがあると、骨盤帯は偏位しその動きは体幹の運動軸の偏位を引き起こしてしまいます。

例)右振り向き動作(④)
足部に対して骨盤帯、胸郭共に回旋することで各関節が滞りなく連動している。

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1.体幹と四肢の連動性

例)左回旋時の体幹の動き

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四肢の動きの低下は、その動きを体幹が代償することで、本来の連動性は損なわれてしまい、力の伝達のロスに繋がると考える。

そのため、最適な力を発揮するには体幹と四肢が連動し、またその動きを制御できることが条件と考えます。

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2.体幹と下肢の連動性

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下肢の動きは骨盤帯を介して体幹に伝わる。
体幹と下肢を繋ぐ関節である仙腸関節は、寛骨後傾・仙骨前傾により構造的に安定する。

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下肢の動きが正常に体幹に伝達しているかを評価する際は、仙腸関節の評価(Stork test)が重要になる。

足部・足関節・膝関節に機能不全があることで寛骨はその動きを代償し、重心を支持基底面内に納め安定しようとする。


3.体幹と上肢の連動性

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上肢の動きは胸郭を介して体幹に伝わる。

胸椎回旋は同側側屈を伴う(関節が前額面に近いため)。
その動きに伴い下部肋骨は拡張し上部肋骨は挙上する。

さらに肩甲骨は外旋・後傾し上肢と連動する。

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各関節の機能不全は、胸椎の運動制限を招き体幹-上肢の本来の連動性を損ない、関節一部に負担をかけることになる。

以上より

体幹と四肢が滞りなく連動することで、回旋軸の偏位がない軸回旋が可能となり、最適な力発揮が可能となると考える。


4.軸回旋が必要な理由

「柔軟=筋肉をほぐすこと」と思っている人が大半かもしれない。
しかし実は、身体が硬い根本的な原因は筋肉ではないのです。

ある部分の筋肉が硬くなっているということは、その筋肉でカラダを支えているという証拠となります。

いくらほぐしても、再び支えなくてはと元に戻ってしまいます。

まずすべきは、

関節が無理なく支え合い、インナーマッスルが働く状態をつくることで、無駄な力が抜けて柔軟性が向上できると考えます。

軸回旋は関節が無理なく支え合い、インナーマッスルが働き易い状態なのではないかと考えます。

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平 純一朗|タイラ ジュンイチロウ

Medical Fitness Ligare(https://ligare-matsudo.com)GM 2016.10-
L-fit.(https://www.l-fit.training)代表 2017.10-
アスレティックトレーナー養成校非常勤講師 2011.4-2023.2
社会人関東サッカーリーグ1部所属チームトレーナー 2016.1-
V2リーグ女子所属チームトレーナー 2016.10-2022.3

【資格】
理学療法士
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

【SNS】
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