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慢性化を防ぐための足関節捻挫予防アプローチ

2024.3-2025.2 投稿予定記事

8月 足関節の評価・徒手療法・運動療法
     足関節背屈制限に対する3段階アプローチ
9月 足関節捻挫の復帰プログラム
     足関節捻挫予防アプローチ
10月 膝関節の評価・徒手療法・運動療法
    膝関節靭帯損傷の復帰プログラム

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1.慢性足関節不安定症の特徴

再受傷率の高さ(50%以上の報告が多い)は、不十分な安静期間による機械的不安定性の残存や、不十分なリハビリによる機能的不安定性の残存した状態で早期復帰することで足関節捻挫を繰り返す原因となります。

不安定性が残存しその繰り返される状態を

慢性足関節不安定症=CAI|Chronic Ankle Instability

とされています。

CAIと判断する基準
 ✔︎少なくとも1回の重大な足関節捻挫の既往がある
 ✔︎giving-way・不安定感の既往がある
 ✔︎アンケート調査の基準を満たす

またCAIはMAIとFAIに分類されます。

機械的不安定性|MAI(Mechanical Ankle Instability)
関節を構成する組織が破綻(靱帯の弛緩性や滑膜の炎症、インピンジメントなど)により不安定性が生じる状態

機能的不安定性 |FAI(Functional Ankle Instability)
筋力低下や固有感覚の低下、姿勢制御能力の低下など機能的な問題が主となり不安定性が生じる状態

MAIの評価では前方引き出しテストを中心に関節の不安定性を評価します。

靱帯の修復が不十分な状態になることで関節不安定性が生じることから、リハビリにおいて修復期間を考慮したアプローチが必須となります。
※関節外靱帯の修復期間|6w-3M


FAIは機能的な問題となることから、リハビリにおいて十分に考慮したアプローチが必要になるほか、予防として機能改善トレーニングを取り入れる必要もあると考えます。


特に足関節背屈可動域制限や腓骨筋・ヒラメ筋の機能低下による足関節制御不全が報告されており、再発防止に向けてそれらの機能を十分に改善する必要があります。







2.運動制御能力の評価

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