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動作を観る3つのポイント

怪我のリハビリ・パフォーマンスアップ
どちらにしても動作を見て動きを修正していく必要があります。
その動作を観るポイントとして3つのポイントで観ていきます。

普段メディカルフィットネスやスポーツ現場において利用者様やスポーツ選手の主訴改善や目的達成のために、動作を観察し改善点を考察していきます。

痛みの出る瞬間、ボールに当たる瞬間、バランスを崩す瞬間に目が行きがちですが、一連の動作の中で、課題動作を行う上で必要な力を適切な方向へ、適切なタイミングで発揮できているかが重要になります。

また外力(重力や慣性力、床反力など)と内力(筋収縮)を分けて考える必要があります。課題動作を遂行する上で必ず外力が働き、筋によってその動きを制御しながら動作が遂行されます。

スポーツ現場での動作観察は普段の臨床よりもその動作がより高度なものになることから、3つのポイントに絞って観察しています。



1.バランス

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人は動く上で安定を優先します。

課題となる動きが高度で、姿勢を保持することが難しければバランスをとることを優先し、動きの幅は小さくなります。

そのためどのようにバランスを取ろうとしているのかを観ていきます。


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※胸郭右回旋することで、右股関節内旋するバランスをとっている



2.モーメント・床反力

地球上で動いているときは常に重力の影響を受けます。
その重力に拮抗するために筋が働き姿勢を保持しています。

また地面を押せばその分だけ地面より力が返ってきます。(地面を押す方向によって、返ってくる力の向きは変わるので作用する筋は変わります。)

モーメント(回転する力)は力×距離で表されるため、

重心または床反力が関節の位置から遠くなればなるほど、関節に加わるモーメントは大きくなり、回転する力に拮抗するために筋が働き姿勢を保持します。

そのため、関節の動きが悪ければ正常な動きから逸脱し関節に加わるモーメントは大きくなる可能性があります。

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モーメントついてはこちらを参考にしてください。



3.運動連鎖

体幹と上肢、体幹と下肢は連動して動きます。
その連動性に滞りがないかをチェックします。

キーとなる関節はつなぎ目となる、
胸鎖関節・肩甲胸郭関節・仙腸関節・股関節になります。

末梢からの動き・中枢からの動きが滞ることで上記の関節に影響を及ぼします。
この運動連鎖を可能な限り高レベルで行えるようにすることで、関節に加わるモーメントを最小限にし、必要以上にバランスをとる動作は減ってきます。
回旋動作においてはいわゆる軸回旋が、障害予防・パフォーマンスアップには重要な動きになります。

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以上の3つのポイントで動作を観ていきますが、動作が速く複雑になれば問題点を見つけるのは難しくなります。
課題動作のレベルを落として、基本的な動きをチェックすることをお勧めします。

具体的な評価についてはこちら




平 純一朗|タイラ ジュンイチロウ

Medical Fitness Ligare(https://ligare-matsudo.com)GM 2016.10-
L-fit.(https://www.l-fit.training)代表 2017.10-
アスレティックトレーナー養成校非常勤講師 2011.4-2023.2
社会人関東サッカーリーグ1部所属チームトレーナー 2016.1-
V2リーグ女子所属チームトレーナー 2016.10-2022.3

【資格】
理学療法士
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

【SNS】
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