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もうM-1グランプリ2023に5回出た男(あと3回は出ます)

M-1グランプリ2023 一回戦 私の戦歴と手応え

今年は8組でエントリーして、以下の5組での出番を一旦終えた。

・ブラウンホッパー No.1326 (8/3木)敗退
手応え:5%
・テガシンストの7 No.1654 (8/5 土)敗退
手応え:45%
・だんま屋 No.1669 (8/14 月)敗退
手応え:10%
・KANPON No.1707 (8/15 火)敗退
手応え:20%
・剃りすぎピーナッツ No.1875 (8/16 水)敗退
手応え:25%

※手応えとは出番直後の自分なりの合格率期待値。
昨年のアマチュア通過率7%と言われているのを加味して基準としている。

自分視点でかなりウケたとしても、
自分の認識していない範囲でプロの方なんかが爆ウケしている事だろうし、
それでようやく半々の50%くらいとなる。
(昨年のテガシンストの7は60%で通過、だんま屋は5%で敗退。)


M-1の一回戦に沢山のコンビで出るということ


「M-1の一回戦は出番がたった2分で、2000円払えば
 漫才の日本一を決める大会の舞台に誰でも出られる」
これだけ見ると、お笑いが好きならむしろ何故出ないのかとすら感じる。

出なければ損だろう。
M-1はお祭りだ。
私はそう思い、今年は8ユニットでエントリーをした。

しかし全てのエントリー用紙を送付したあと、
自分の中で何か緊張感のような何かゾワゾワしたものが蠢くことに気付く。

本当に出来るか?

M-1一回戦の出番はたったの2分間でも、それまでの準備の労力がある。
当日も、緊張する待ち時間などを含めて体力の消費はかなりのものとなる。
ましてや沢山出るにはそれだけ相方の力を借りるということになる。

M-1は真剣勝負でもあるのだ。

私の身近な人間で昨年15ユニット、今年は20に近い数のエントリーをした、しかも社会人芸人がいるが、
彼はまた私とは体質が一個違う人間なんだということを感じた。

どんな覚悟で臨むかにもよるが、気軽に真似をしていいものでは無いし、
出来ない気がした。
と思ったけど、
ただ単に彼は私よりも人一倍漫才が好きだからできることなのかも知れないとも思ったりもした。

M-1グランプリ2023 一回戦の結果

沢山出て感じた事は、
どう取り組んできたか、どんなネタか、どんなパフォーマンスが出来たか、ウケたか等によって
事前の緊張の仕方や体への負担レベル、終わった後の感想が全く違うという事。

中でも「どんなパフォーマンスが出来たか」は下手したらウケたかどうかより重要で、良くないミスをしたりして全力を出し切れなかった場合はかなり悔いが残る。

例えラッキーで通過していたとしも。
いや通過していたらそんな悔しさも吹き飛ぶかも知れないが
そういった勝利をすると努力をしなくなるからよくないって最近なんかで見た。

・ブラウンホッパー No.1326 (8/3木)敗退 手応え:5%

相方のKくんの見た夢を具現化したネタをやった。
ほぼ私はピンネタのような動きをしているが単純なため、あまり飛ばす心配はない。
その代わりどんな動き方、言い方が一番面白いのか本番当日まで悩んでいた。

攻めたネタだが余りウケなかったものの、全力を出し切れたし、
「今回は場の空気にハマらなかっただけ」と思うことができて、
気持ちは比較的清々しかった。

ただネタの内容的に終わった後は50m走の後のようで、全身が痛かった。
体への負担はダントツだった。

・テガシンストの7 No.1654 (8/5 土)敗退 手応え:45%

昨年一回戦を通過できたネタを越えるべく、
この1年で新作を7ネタくらいやってきたが、結局どれも2分尺にしてしっかり叩くというフェーズに至らず、
昨年と同じネタをやった。
ウケはよく可能性は十分あったが、昨年には及ばなかった。

終わった後の体への負担は、昨年やったイメージだとめちゃくちゃ疲れるはずだったが、
ブラウンホッパーに比べると全然マシだった。



ブラウンホッパー、テガシンストの7の今回のネタについては、
私からも口出しは大いにさせてもらっているもののベースは相方に作ってもらっており、
やや「プレイヤーに専念する」的な思考は強めだった。
ミスなく全力でやり切れた上に、私は当日ネタをやりながらの空気を読んで間や言い方を調整したところが大きくウケて良かった。

2組終えた時点でのレポ動画


・だんま屋 No.1669 (8/14 月)敗退 手応え:10%

2人で勢いダブルバカコントをやってきたからこそ出来る、
集大成のような漫才を披露。

漫才という枠組みに捉われすぎず、
斬新なネタを発掘出来てきたところではないかと思う。

でもやはり現状は板についてきたダブルバカコントの方が考えやすい。
昨年の漫才よりは受け入れられた。

※昨年やったネタ

・KANPON No.1707 (8/15 火)敗退 手応え:20%

PONちゃんは出番待ち中、
自分の主催ライブに出てくれるように他の芸人をナンパしたり
帰り道には落ちていたエントリーシールを自分の胸に貼って帰ったあと、
持ち主に届けたりとで友達を作っていた。

私はアマだけどフリーの相方に「楽しむ」ということを教わった。

テーマがポケモンの時点でエンジョイ枠であり、
受からなそうとは思いつつかなり良いウケ方して楽しかったし、
出番終わりは清々しかった。

・剃りすぎピーナッツ No.1875 (8/16 水)敗退 手応え:25%

・「この2人でできる面白い事は何か」と考えた末に出来た渾身のネタであった。
・相方もお客さんも素晴らしく、人間性も受け入れられ最初のボケからウケた。
・今回私がM-1に挑戦する8組の中では現状最も仕上がっていた2分ネタであり、本命と言っても良かった

と、かなり環境も整っており失敗したくない中で
自分が激しめのミスをしたので出番終わりは人生で一番くらい悔しい思いをした。

相方は楽しかった、満足とのことで大いに救いである。
元々そういったことを叶えたい想いで組んだコンビでもあるので、
今回ちょっと自分本位の感情に飲まれていたのは反省して
次は肩の力を抜いて一緒に楽しんでいきたい。



3日連続で挑戦した だんま屋、KANPON、剃りすぎピーナッツは、
いずれも私がネタのベースは作っていながら、
私が飛ばすなり噛んだりするミスをして悔しい思いをした。
(いずれもその時の必死さも相まってでウケたが、審査としてはマイナスだろう。笑わせるというか笑われてた)

敗因の1つとしては、元々それぞれの出番は間を開けようとしていたが三日連続になってしまったプレッシャーもある。

あとはネタ作りの最中から自分がなんとかしようとする余り難易度の高い台本を作り、空回りして失敗するという傾向もあるようだ。

お笑いで勝負をすること、お笑いを楽しむということ


元々アマチュアの私にとって
お笑い活動は「楽しいからやる」ものであり、勝ち負けは二の次である。

勝負など気にせず自由だからこそ表現できるものは沢山あるだろうし、
「お笑いは楽しいものだし、勝ち負けに縛られるなんてもったいない」
私はそういう考えでここまでお笑い活動をしてきた。

ただ、
M-1以外でここまでお笑いの勝負に真剣になれる機会はなかなか無いし、
勝敗にドキドキしたり涙を流したりするのも、突き詰めると辛いことにはなるが
それも大枠では「楽しむ」ということでもあるのかも知れない。

M-1や勝負のためにネタを作るというより、
普段から楽しんで突き進んでやっていることを、
その場に応じてうまく落とし込めたら一番良さそう。

真剣になること、楽しむことのバランスに気を付けていたい。

今後のM-1予定


・剃りすぎピーナッツ 再エントリー希望(9/6水???)
・KANIKAN No.1709 (9/7 木?)
・つかめないみたい No.3635 (9/17 日?)
・テガシンストの7と8 No.2633 (9/18 月?)

昨年2組で出場したのも併せて数えると、
今年M-1の一回戦だけで11回シダックスカルチャーホールに立つことになるかもしれない。(あとR-1一回戦でも立った)

楽しんでいこ〜

よろしくお願いします。

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