8月の短歌と都々逸。
8月をもって、いくつか自分の生活の変化がありました。またコロナに罹った先月の色々なものをひきずっているのか、気持ちがだいぶ不安定だったりもして、これを書いている今も、ややよろしくない……少し不安定な自覚があります。
それだから、もあるし、他にもいろいろあって、ついった(エックスだと言いにくいのと、通じるうちはそれでいいかと思って)にたくさん投げたので、総まとめしてるほうにもいれるけど、8月ぶんは別個でまとめておくことにしました。
あと、俳句もちょこーっと詠む?詠みだした?ので、それも。
*
ついったにタグで記録してあったものだけ。連作の素案などは、まとめページ(もはや倉庫と化しているけど)に、入れておきます。
明日?31日にまた投げたら、それはそれで書き足しておく。
【俳句・4句】
・在りし日の足首に咲く赤い花_08
・花のみが入室できる無菌室_21
・暗がりで蛾は光へと寄るように_21
/短歌のネタにしようと思ってたやつだけど一応。
・星々を導くように花はさく_23
【短歌・51首、連作で40首、他】
・明日だよスケアクロウは挑むのだジャンプスケアの頂上決戦_03
・潮風に揺れる小さなひまわりのとなりに座る麦わらの君_03
・帰りゆく君待ちたるは何時ぞやの深い海色帯びたる寝具_08
・お月さまビームはこうかばつぐんだ かのじょは眠ることもできない_08
・ふわふわの天使は笑う鮮やかに、ドドメ色した雨に撃たれて_08
・夕暮れの勝手場に立てばどうしてか重だるさなどわすれてしまう_08
・泥水に眠る蕾の夢を見た 苛立ちながらため息をつく_08
・さみしさを持ち寄り夜のベランダで 君とふたりで月に透かした_12
・橙の五線譜の上を泳ぐ鱗 きらめく星をその背にまとう_12
・↑の下書き/きらきらと尾鰭がひかる橙の五線譜の上を泳ぎながら_12
・欲言えば肴がほしい穏やかな愛をたんまり貰っていながら_12
・清水の舞台を飛び降りまた君はどんな進化を遂げるのだろう_12
・愛嬌があればいいとか言いながらいつまで待てば貰ってくれるの?_12
・銀幕のヒロイン気取り柴又の銅像前で今年も待ってる_13
↑アレンジ元/銀幕のヒロイン気取りで柴又をゆく ねえまだ帰ってこないの?
・幸せな夢が覚めてもありふれた暮らしが始まる、貴女の手を取る_13
・傷ついた花はしずかに微笑んで誇らしそうに花弁をひらく_14
・やわらかな丸みに指を差し入ればやさしい香りが漂ってくる_15
・くちびるをとん、とたたいて楽しげに 笑うあなたの煙が恋しい_17
・思い出をシーツのようにたぐり寄せ 夢の中で待ち合わせしよう_17
・ほらモーニンググローリーまた遊ぼうよ月光さえ届かぬ街で_17
・ボーナスのホールケーキを抱きかかえ家路を急ぐ雪の降る街_17
・画面の上をすべる指、追いつく。 さながらスケートリンクのように_18
・(たかズズグドモのFA連作、短歌40首と都々逸10節)つくりかけ_19
・きみの瞳の満月をゆっくりなぞれば星屑が降る、傘を差す_19
・呼び声に振り向くことは無いけれど いつもどこかで吾等を思う_19
・真夜中にやかんみたいな声がして 受話器越しに慌てるセンセイ_20
・放課後の影法師たち瞬きのはざまの光とかけっこしてる_20
・てがかりになるのはうすいつきあかり くれなずむまち君がつぶやく_20
・ゆるやかにほどけゆく夜君がまた高らかに笑うただしく笑う_21
・討ち入りの翌日は雪深々と白く真白く椿を染める_21
・青空に溶けて消えてくたくさんの窓に誰か(あなた)の生活がある_21
・点々と散らす赤花眠れども眠れども明日(足)もつれるばかり_22
・暗がりで光に飢えた蛾のように 駆け込んでいく電話ボックス_22
・とおりすぎゆく雨だとおもっていたのにやさしいしずくが胸を打つ_22
・満月を放り投げていたら空にひびが入ったと言われたけど_24
・伴走の風が呼びたる我が翼 さながら韋駄天のごとき〇〇
↓伴走の〇〇が呼びたる我が風は さながら韋駄天のごとき翼
↓伴走が吾に委ねしその翼 さながら韋駄天のごとき風_24
・一生分のラブレターを積み重ねても君の愛には敵わない_24
・絶対的分かり合えなさ横たえた両岸にいるそのまま歩く
(たかズズグドモのFA連作、短歌40首と都々逸10節)完成版_25
・ハバネロがそんな気は無かったと口にして万引き犯を漬けている_27
・幼子が奴のまつげへにこやかに瞬間接着剤を塗る_27
・しまおうねあなたがそれほどしまうならあなたごとぜんぶしまっちゃおうね_27
・永遠の愛といたちごっこしてさいごにきみの足首を逃した_27
・花束を抱えて歩く誰にでも渡せるように渡せぬように_29
・淡いさのふちをなぞってくすくすとくすぐったいっすねと笑っていたくて_29
・かき氷わんこ早食い選手権 頭痛がカギのRTA_29
・この夏も育ちざかりのヒマワリが酷暑知らずで太陽を追う_29
・にくめない黄色い瞳を呼ぶ声を夢だと断ち切る蝉時雨_29
・夏の大三角形を探すため星の海へと舟を漕ぎだす_29
・軽トラの荷台に祖父と寝転んで星の海へと舟をこぎ出す_30
・青空に両手を高く伸ばしても届かぬ高さのシャツと向日葵_30
・竹林もずいぶんと減ったこの国でまた必ずやお会いしましょう_31
・生き急ぐなよ楽しんでけよと歌はきみのために謡詠(うたえ)よという_31
・寂しさはまるで秋の空模様 雨が過ぎるまで遊んでいよう_31
【都々逸・23節、連作で10節、他】
・口をついて、さ 出たのは嘘、と さえずるきみは泣いている_06
・蝉の声だけ響く床の間 祖母の小さく震える手
(「祈り」で、人位!ありがとうございました)_06
・据え膳食わぬ獣は居らぬ禿の捨し 淡い夢_08
・止むことのない涙のように星は流れる夏の空_13
・あいやいとしきやわ桃をしろい水面にうかべて愛でる_14
・ディスコでジュリ扇はためかせエアポートへの誘導図る_15
・何度でも話してあげる 君だけが持つ幸せな日々_15
・花が咲いたら話をしよう 枯れて散るまで共に暮らそう_15
・顔上げてまたよるべなき日々 思い出の波打ち寄せる_16
・母なる星の歌を聞かせて何度も私を呼ぶ声を_17
・歩けども変わらぬ景色 変わらぬ日々に幸せ思う_17
・変わりゆく風景に目もくれずに君が目指したゴール_17
・憂いのにじむ横顔に 引き寄せられて口付け落とす_20
・水平線へ星を蹴散らし空高く咲く夏の花_20
・深夜ラジオのかたわらで夢の輪郭なぞる恋人_21
・夏の翼を手折られて太陽は墜つ海は血赤_25
・ちがう歩幅はそのままにやさしさと呼びこの手をつなぐ
(たかズズグドモのFA連作、短歌40首と都々逸10節)完成版_25
・人間椅子にもたれてひらく寝物語の怪綺小説_27
・墓標になりたい望みすら磨いてやろうと笑う人_27
・人は一世と言えどもどうか君死にたまふことなかれ_27
・星の光をとじこめたくて夏の夜空を掬い取る_28
・渡り廊下を駆け抜けて夏の子どもら泳ぎ出す夏_28
・午前零時に迎えに行くとちょっぴりおどけて君が言う_30
毎月どのくらい詠んでるのか、の平均がわからないから、何とも言えないけど。
少なくとも都々逸に関しては、ちゃんと詠んでみるぞー!ってしてから一年経ってないので。やっと、だんだんリズムだったり、言葉のはめ方?みたいなのがわかってきたような、そんな感じ。三味線にのせて歌い上げる遊びみたいなものだから、そりゃあリズムやテンポみたいなのは、短歌より重視されるよなあとか。短歌は詩みたいだけど、都々逸はキャッチコピーとかスローガンとか、ぱっと印象的で覚えやすいようなものが、気持ちいいよなあとか。
そういうの、考えながら、パズルみたいに組み上げていくのが楽しい。
短歌はうた詠み、だし、都々逸はうた謡い、っていうのがわかってきたというか。体感できるようになってきた感じ。そこに、今、口語自由律短歌とか、俳句とか、またいろんなのがはいってきて、言葉遊びって面白いなあってしてる。
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