No.1 フシギダネ|虎のポケモンレポート
フシギダネの基本情報
全国図鑑No.1
『うまれたときから せなかに しょくぶつ の タネが あって
すこしずつ おおきく そだつ』(赤/緑)
分類:たねポケモン
タイプ:くさ/どく
たかさ:0.7M
おもさ:6.9Kg
フシギダネとの出会い
カントー地方のトキワの森で出会った。
トキワの森を入ってすぐ、まだ森の深くない少し開けた場所にトテテテと目の前を横切る姿が見られた。
四足歩行にしては意外と素早く、辺りをあまり気にしない様子だ。
背中の球根は少し小ぶりで、これから成長するのであろう。
少しいい匂いがするのは、太陽を浴びた後だからだろうか。
フシギダネは私の姿を認識すると、動かずにじっと見つめてきた。
急いでスケッチブックを取り出しレポートを行う。
額に三角の模様がいくつかある。顔はどことなく爬虫類の様な面影も見える。
ガリガリと書く私の手元が気になるのか、ゆっくりと背中の球根からツルを伸ばしてきた。少し警戒されているのだろうか。
手元にあったモモンの実をそっと転がすと、ツルはモモンの実に向かっていった。
ツルを器用に動かし、モモンの実を拾い上げ口元に運んでかぶりついていた。
フシギダネのバトル
モモンの実の匂いがあたりに広がったのか、ビードルやキャタピー等の虫ポケモンが顔を見せる。
顔を見せるだけで特に何か動きがあるわけではないが、フシギダネは気にせず顔をモモンの実の果汁で汚していた。
その時、後ろの方でブォンという鈍く低い音が聞こえた。スピアーだ。
フシギダネのレポートに夢中で気づかなかった。
間近で見るとやはり迫力がある。
ゆっくり後退し、敵意がない事を示す。
その時、目の前にフシギダネが割り込んできた。
好奇心旺盛なのか、はたまたおやつをくれた恩人を庇ったのかはわからないが、スピアーに対して好戦的な目を向けている。
スピアーは空へと舞い上がり、空中で静止した後、すごい勢いで降りてきた。
フシギダネはそれをかわしつつ、2本のツルを器用に扱い、スピアーを狙う。
だがしかし、ツルの長さは大体2Mが限界なのだろう。
再度空へと浮かんだスピアーには届かなかった。
スピアーが再度急降下してくる。
そのままどくばりを突き出し、フシギダネに当てた。
フシギダネは弾き飛ばされたものの、そのままの姿勢からはっぱカッターを繰り出した。
スピアーの羽にヒットし、羽をボロボロにした。
分が悪いと感じたのか、ヨロヨロと森の奥へとスピアーは戻っていった。
フシギダネと光合成
気づくとあたりにいた虫ポケモンの気配が消えている。
フシギダネを見るとどくばりのせいか少し苦しそうな表情を浮かべていた。
急いでどくけしを噴きかけた。
少しずつ呼吸が落ち着いていく。
よく見るとここら一体はひなたのようで、背中の球根が大きく息づいているのがわかる。触ると深呼吸しているように大きく膨らんだりしぼんだりしている。
おそらく太陽の光を使って光合成を行い、体力の回復をしているのだろう。
ウトウトとしているフシギダネを見ているとなんだか私も眠たくなってきた。
ほのかに新緑のいい匂いがする。
お昼寝をしたのか、よだれ跡と共にレポートはここで途切れている。
一枚の絵が隣のページに貼り付けられている。
フシギダネ|虎のポケモンレポート
画像:虎之助
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ポケモンとの出会いや日常の様子をレポートにした創作エッセイです。 ポケモン全国図鑑No.1-30までをまとめました。 有料マガジンだけの特…
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