【戯言】製造業がこれから求められること①

こんばんは。日曜の夜皆様どうお過ごしでしょうか。

私は現在製造業の会社様に向けてITを用いて課題解決をお手伝いする営業をやっております。
営業という職種上、様々な業界、企業、職種、担当者の方とお話しすることが多々あるのですが、少し思っていることがあります。
それは製造業がかなり力技で成り立っているということです。

力技とは

力技ってなんだろいうというところなのですが、いわゆる「人間が頑張る」と言い換えていただいてもいいかと思います。
もちろんお仕事ですので人間が頑張らなければいけないのですが、
本来頑張るべきところではなく、そこかーい!というところが多いというのが実情です。

もう少し具体性を持たせます。簡単に言うと情報の転記が死ぬほど多いということです。
製造業では製品の企画から設計、製造とつながっていくわけですが、上流から下流にむけてどんどんと情報が付加、詳細化されて下流公邸に流れていきものが出来上がっていくことになります。企画では「どこに何を売ろう」から始まり、どういう製品にするべきなのかが議論されます。
設計工程では、どういった製品を作らなければいけないという要求に対して、販売地域や国の規制を考慮して製品の具現化が図られます。またさらに製造できるように部品レベルに情報をかみ砕き、図面といった形で情報が作られていきます。
その後製造では設計図面を基にして「どうやって作ろう」が議論されます。加工順序を考え、必要な治工具や設備を準備し現物を作っていくことになります。

こう考えても企画から設計、設計から製造に対して情報が付加、分解されて次工程に流れているのがわかると思います。
ただここで問題になってくるのが情報の渡し方です。多くの場合で次工程に情報を渡すときに用いられているのがワード、エクセル、パワポなどで作成されたドキュメントであったり図面という絵柄の情報であることが非常に多いです。

別にこれらで作成されることに問題はないのです。ドキュメントとしては成立します。しかしながらその情報を人が書き、人が読み解くので伝達時に抜け漏れが発生します。
まずドキュメントを準備する側の記述レベルに依存します。次に読み取り側も読解レベルに依存します。加えて、読み取り手が情報を使用する際にはそのドキュメントの情報を手で写したり、キーボードでパタパタと打ち込む必要があります。

つまるところ情報の受け渡しで人が介在することにより、抜け漏れ、転記ミスといったケアレスミスを発生させることになります。
製造業に関わりのある人であれば、人が介在する作業の信頼性がとても低いことは認識いただけるかと思います。

今回はとても端折って企画設計製造としましたが、実際にはもっと多くの部門や人間がかかわることになります。自動車や機械産業など製品が複雑になればなるほど、情報伝達の頻度や回数が上がっていきます。つまりミスが発生しやすくなるのです。

ここを抑えるために、人間が何度もチェックしたり確認のための相互コミュニケーションを頻繁に行うことでクリアしているのが現在の製造業なのです。ただそのチェックや過剰な確認は本来の業務かといわれると疑問なところです。本来であればより良い製品づくりをするための思考を行いたいはずですが、そういった情報伝達に時間を費やされてしまっているのが現在の課題といえるでしょう。

なので現在の製造業が取り組むべきはこういった情報転記をなくすといったことだと思います。次回は製造業といえばの設計業務にフォーカスしてこちらを掘り下げてみようと思います。

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