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女性のフリして生きてる男もどきの話。

僕は見た目女性、中身が八割方男性なのですが、普通に生きていくにあたり趣味で仲間が増えたり友達が出来た時にサラッとその事をカミングアウトしています。
昔からの数少ない友人にも勿論話してますし、仲のいい弟妹にも話しています。

なぜ、サラッと言ってしまうか。
プライベートくらい肩の力を抜いて本音で生きて生きたいからです。プライベートで僕の性別の事を隠してるのは自分の中の正義というかそういう筋みたいなもんに反するし、話した所で理解できない人や、僕みたいなのが苦手な人は離れていってくれるのでとても楽なのです。

見た目としては決して女装している訳ではなく、胸もナベシャツ(現代版簡易的サラシ)で潰していますし、スカートも履きません。ただ、趣味でメイクをしているのでどうみたって女性にみえます。中性的と言ってくださる方が増えたのはここ何年かな気がするので時代だなぁと思っています。

中身は色々入り組んでいますが、男なので、女性扱いされるのが物凄く苦手ですし、どう反応していいかわかりません。

昔話をしましょう。(唐突)

僕は顔と苗字で素性がすぐバレてしまうようなド田舎の禾口家の長女として生まれ、長女として育てられてきました。前の記事〈性別について#1〉で書いたように男としての認識はあったものの母に否定されてしまったことでそこから僕は"女性のフリ"をすることになります。

まずは周りの女子の欲しがる物を親に強請ってみたり、スカートを着せられた時に可愛く振る舞うなど、自分の思いつく限りの女子をやってみました。
そうしていると不思議な気分になり、「あれ?僕ってもしかして女の子やるのめっちゃ上手じゃん!」とよく分からない達成感を得ると共に「なんで男の僕がこんなことしなくちゃいけないんだよ」という嫌悪感が心に同居していました。

ただ、早い段階で

女性のフリをしていた方が都合がいい場面があることがわかるようになってきました。


小学生の時に気づいたこの感覚のお陰で僕はある程度上手く生きてくることが出来ました。(後に心は悲鳴をあげて壊れましたがそれはまた別の機会に)

話は現在に戻り、僕は今29歳。
いわゆるアラサーってやつで今は接客業をしています。

その接客業をしていると僕がいかに女性としてみられているかということと、世間の女性がどのようにみられているかが嫌という程分かります。

僕は人と話すのが得意なほうじゃないのですが、仕事なのでしっかり話をして接客しているのですが、あまりにも女性としてみられ、セクハラ紛いのような発言をされ、侮辱的な気持ちになる日々を過ごして鬱々としています。

僕の都合で、そんなすぐに仕事を辞めるつもりもないし、仕事の時は所謂女性のフリをしてニコニコとすごしているのですが、最近になって長時間女性のフリをすることのしんどさを身と心をもって感じています。
女性のフリしなきゃいいのかな?とも思いますが、まだ世間体を気にすると僕が僕の素性を明かして仕事をするにはリスクが大きいのです。

僕を含めて僕と同じような人間がもっと暮らしやすい優しい世界になればいいなと思っています。



ちなみに、最近1番食べたいものはサツマイモの天ぷらです🤫

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