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♬好きだった人~

 昨日のピンクに染まる富士山の夕陽。なかなか珍しい。

 さて断酒への道において、厳しい関門は宴会に誘われた時。忘年会、新年会、断ることは、組織の人間としては勤め先での立場にも関わる問題になってきます。

 でも、可能な限り、仮病を使っても断りましょう。どうしても出席しなくてはならなかったら、飲めない、飲まないを断固主張、最近はアルコールハラスメントと言う新たな価値観ができたので、これ幸いに最大限行使しましょう。

 それでもどうしても乾杯だけでも!なんて強硬に言われたら、最初のピールだけ注文して、飲んだふりをする。もう、ここまで来たら闘いだと思って、楽しむしかないです。

 問題は、同窓会。これは行きたい気持ちが大きいかもしれません。

 例えば、初恋じゃないにしても、好きだった女の子に再会してみたいとか。男心の性ですね。

 私事で恐縮ですが、中学高校男子校だったのでその心配は皆無。同窓会に出席しても、自分を含め、白髪、禿げ、シワとシミだらけの同級生に会っても、誰だったかわかりません。

 相手が私のことを覚えていて、「あ、○○君じゃない?」なんて声を掛けてくるかもしれませんが、ジジイに「君」呼ばわりされるのは、気持ち悪いです。

 当時は1学年G組まであって、校舎の中はむさ苦しい男どもで溢れかえっていました。今考えただけでゾッとします。1学年300人はいたでしょうね、誰だったかなんて覚えちゃいません。

 そんな同窓会は立食パーティでしょうから、ナプキンをひいた水割りのグラスを片手に持ちながらの談笑、そのシチュエーションを想像しただけでゾッとします。

 ジジイだけですからね。先生となると、更にジジイ。認知証も入ってたりして、末期的な修羅場の会場になるでしょう。

 なんて、ネガティブなことばっかり書きましたが、再会を楽しみにしている同級生が集まって酒を飲みかわす。人生の終盤、実に美しい光景なんです、普通の価値観で考えれば。

 ソバーキュリアンはそれを捨てる、捨てられないといけないのか?そんなことはないと思います。ウーロン茶でシラフで参加すればいいんじゃないですか。

 初恋の女性が現れたら、オバサンになってしまったであろう彼女の現実を冷静に観察し、加齢の残酷さを思い知る。酔ったからって、彼女はキレイに当時のように蘇りません。

 むしろシラフで、今日までの人生の日々を語り合う方が、オトナとしての神髄を味わえるような気がします。

 それに酔ってしまってつい口が滑ると、美しかった元娘さんを傷付ける発言をしてしまう危険性が増します。

 基本的に同窓会、宴会、冠婚葬祭に出席しない偏屈なジジイの独り言でした。

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